【Amazfit GTR 3】アマズフィットの最新スマートウォッチをレビュー!血中酸素レベルやストレスまでチェック

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どんどん高機能化していくスマートウォッチ。運動中のデータ記録はもちろん、睡眠記録、心拍数測定、最近では、血中酸素濃度が測れるモデルも登場している。ここでは、スマートウォッチの魅力を探りつつ、今、世界で人気上昇中という最新モデル「Amazfit GTR 3」をレポートしよう。

スマートウォッチの魅力とは?

スマートウォッチは「賢くて高機能な腕時計」

昨今、「スマート○○」という言葉をいろいろな場面で目にするようになった。「スマートフォン」をはじめ、「スマートテレビ」「スマートスピーカー」などがよく知られているほか、各家庭に設置してある電力量計は「スマートメーター」だし、高速道路では、ETC車のみが使える「スマートIC(インターチェンジ)」などもある。「スマート」とは、「賢い」「頭がいい」などという意味で、つまりは高機能、高性能な機器ということ。つまり、「スマートウォッチ」は、「賢くて高機能な腕時計」なわけだ。

では、どんなところが賢くて高機能なのか。

ウォッチだから、基本は時計。それに加えて、機種にもよるが、天気が表示できたり、メールが読めたり、音楽が聴けたりと、スマホみたいなことがいろいろとできるのだ。そして、多くのスマートウォッチが売りにしている機能が「健康管理」である。

現在の天気が表示できたり、機種によっては音声アシスタントなども利用可能。

(筆者撮影)

日々の健康管理の取り組みを「見える化」

スマートウォッチで計測できるデータは実に多彩だ。歩数や消費カロリー、心拍数などはもちろん、歩いた(走った)ルートや速度、距離などを残すことができる。それらのデータは、スマホと連係して、アプリで管理が可能。データはグラフで表示されるなど、日々の取り組みが「見える化」でき、自身の成果をさかのぼって確認できるのも便利だ。

また、就寝時にスマートウォッチを装着していれば、睡眠時のデータも記録可能。睡眠時間や眠りの質など、自分ではわからない睡眠の実態について把握できるので、睡眠で悩んでいる人には特にうれしい機能だろう。このように多方面から健康管理をサポートしてくれるのが、スマートウォッチの持ち味といえる。

今、世界で人気上昇中の注目スマートウォッチ「Amazfit」

スマートウォッチには多くの製品があって、デザイン的にも多種多様だ。日常的に違和感なく使えるもの、見た目がいかにもスボーツ志向のものなど、好みや用途に合わせて選べるのも楽しい。いまや特殊なジャンルの製品ではなく、普通にファッション的にも楽しめるアイテムといえる。

スマートウォッチで今、最も認知度の高いのがアップルのApple Watch(アップルウォッチ)だろう。アップル以外にも、Samsung(サムスン)、Fitbit(フィットビット)、HUAWEI(ファーウェイ)、Garmin(ガーミン)、POLAR(ポラール)、Xiaomi(シャオミ)といった数多くのメーカーから発売されているが、今回、注目したいのが、「Amazfit(アマズフィット)」である。

「Amazfit」はウエアラブルデバイスのブランドで、各種のスマートウォッチやスマート体組成計など、ヘルスケア関連の製品を発売している。「Amazfit」の名前はあまり知られていないかもしれないが、世界的な調査会社であるCounterpoint Research社が発表した最新データ「Global Smartwatch Model Tracker」によれば、2021年第3四半期の世界のスマートウォッチ出荷台数で第3位となった人気上昇中のブランドだ。国内では、隠れた注目株といえるだろう。

隠れた注目株といえる「Amazfit」の最新ラインアップ

www.amazfit.jp

最新モデル「Amazfit GTR 3」の特徴をチェック

そのAmazfitの最新モデルが「Amazfit GTR 3 Pro」「Amazfit GTR 3」「Amazfit GTS 3」である。ここでは、「Amazfit GTR 3」について見ていこう。

文字盤は100種以上のデザインから選択可能

「Amazfit GTR 3」は、どちらかというとクラシックな見た目が特徴の腕時計だ。32g(ストラップなし)と軽量で、本体は耐久性に優れた航空機グレードのアルミニウム合金製。やや大きめの回転式リューズを装備し、湾曲したガラススクリーンとベゼルレスデザインにより、文字盤もスッキリと視認することができる。なお、文字盤のデザインは、なんと100種以上のウォッチフェイスから選択可能だ。

バンドは抗菌シリコンで、カラーは、サンダーブラックとムーンライトグレーの2色から選べる。ディスプレイは、1.39型HD AMOLED(有機EL)を採用し、サイズは直径45.8mm。

「Amazfit GTR 3」はムーンライトグレー(上)とサンダーブラック(下)の2色を用意。

www.amazfit.jp

リューズを備えるが、メイン操作は画面タッチで行う

実際にはめてみると、確かに軽いし、バンドもやわらかくて装着しやすい。大きなリューズが二つ装備され、押したり回したりの操作が確実に行える。上側のリューズを押すとメニューが表示され、回転させるとメニューが上下にスクロールできる、ただし、項目の選択・決定操作はできず、それらは画面のタッチ操作で行うことになる。タッチ操作自体は快適で、画面を上下左右にスワイプすることで、メニュー選びや通知の確認、アプリの一覧などを表示することができる仕様だ。

せっかく大きなリューズを備えているのだから、選択・決定操作にも使えるとよさそうだが、上ボタンには「長押し」の操作に機能を一つ割り当てることができるので、例えば、アレクサを起動したり、天気を表示したりといった操作をワンプッシュでダイレクトに行える。また、下ボタンにも同様に、機能へのショートカットを割り当てられる。これらは、いずれも専用アプリ(後述)で設定可能だ。

大きめのリューズを二つ装備する。文字盤のデザインは100種以上から選べる。

(筆者撮影)

「Amazfit GTR 3」使用する際は、まず、スマホに専用アプリの「Zepp」をインストール。アカウントを作成し、「Amazfit GTR 3」を登録するところから始めよう。設定操作は、アプリを開いて、「プロフィール」の「マイデバイス」から簡単に行えるので難しいことはないだろう。

「Zepp」アプリをインストールして、「Amazfit GTR 3」を登録する。

(筆者撮影)

何が便利?何が不便?実際の使い勝手をレポート!

「Amazfit GTR 3」を使ってみた!

ヘルスケア関連機能が充実

ヘルスケアにこだわりのあるブランドだけあって、「Amazfit GTR 3」はヘルスケア関連機能がとても充実している。最先端の生体認証センサー「6PD BioTracker PPG 3.0」を搭載し、「心拍数」「睡眠」「血中酸素レベル」などが計測可能なほか、150種以上のスポーツモードも搭載。これらの計測データを「Zepp」アプリと同期させることで、スマホで管理、閲覧できるわけだ。

裏面に装備された生体認証センサー「6PD BioTracker PPG 3.0」。

(筆者撮影)

「血中酸素レベル」が短時間で計測できる

「心拍数」モードや「睡眠」モードなどは、スマートウォッチでは今や標準的な機能となっているが、例えば、本機の「心拍数」は、一日中24時間の監視ができ、さらに水泳中(5気圧防水)でもモニタリングが可能。心拍数の異常上昇・低下を検知するとアラートを発してくれるという。「睡眠」は、睡眠時間や段階、呼吸などを管理でき、昼寝(仮眠)もモニタリング。目覚めたらウォッチの画面で、睡眠データを確認できる。

また、最近、スマートウォッチで注目されているのが「血中酸素レベル」の測定だ。少し前に新型コロナウイルスの健康観察に使われるパルスオキシメーターが話題となったが、その簡易版と考えればいいだろう。

24時間、血中酸素レベルを自動モニタリングできるほか、手動での測定も可能。手動測定時はウォッチをはめた腕を約30秒間静止させる必要があるが、試しに手動で計測してみると「99%」と結果が表示され、安心感が得られる。ただし、これは病院などで使われる医療機器とは違って、あくまでも補助的なもの。そこは理解しておこう。

手動測定中はウォッチをはめた腕を約30秒間静止させる必要があるが、手軽に測れるのはメリット。

(筆者撮影)

ワンタップで4つの健康分析ができる「ワンタップで測定」機能も便利だ。これは、約45秒で「心拍数」「ストレス」「血中酸素レベル」「呼吸速度」の4項目を測定してくれるというもの(この場合も、計測中は腕を静止させている必要がある)。朝起きたあとや、仕事の合間などに測定するのを習慣づけるのもいいかもしれない。

ワンタップで「心拍数」「ストレス」「血中酸素レベル」「呼吸速度」が計測可能。

(筆者撮影)

特徴的な健康評価システム「PAI」を搭載

そして、「Amazfit GTR 3」には、「PAI」という健康評価システムが搭載されている。これは、各人に合わせた健康指標を提供するもので、直近7日間のトータルスコアを「100」以上に維持することで、心肺機能と心臓の健康が改善されるという。運動量を計測するだけでなく、日常生活の中のさまざまな行動からもポイントを獲得できるシステムだ。

運動は毎日継続することが大事だが、それを数値で表してくれると、目標がわかりやすく、やる気も出てくるだろう。PAIのポイントは、コンスタントに毎日獲得してもいいし、1日休んで、別の日にその分を集中的に活動して獲得してもいいので、自分のペースでできそうだ。なお、7日前のPAI値は消えてしまうから、常に更新していくことが重要になる。

ランニング、水泳など150超のスポーツモードを搭載

さて、先述したように、「Amazfit GTR 3」には150種以上のスポーツモードが搭載されている。リューズを押してメニューを表示させ、「運動」をタップすると、「ランニング」「ウォーキング」「サイクリング」「水泳」「クライミング」「スキー」などの種目がズラリと表示される。実際に運動を始めるときは、この中から種目を選び、タップしてスタートすればいいので、使い方としては実にわかりやすい。

それにしても、ここまで必要なのかと思うほど実にたくさんの種目が並んでいるので、種目によっては見つけるのが大変そうだ。ちなみに、「その他の運動」をタップすると、これら150を超えるモードがカテゴリー別に整理されているので、こちらから探す手もあるだろう。中には、「縄跳び」「階段昇降」「eスポーツ」「チェス」「ボードゲーム」といった項目があるのもユニークだ。

「その他の運動」ではスポーツモードがカテゴリー別に整理されている。

(筆者撮影)

「ウォーキング」メニューを選んで愛犬と散歩へGo!

私は、毎朝、愛犬との散歩が日課なので、「ウォーキング」を選んでスタートしてみた。少し歩くと、GPSを受信して現在位置が特定される。ウォーキング中の画面には「運動時間」「距離」「心拍数」「速度」が大きな文字で表示され、視認性はかなり良好。歩いたルートも記録されていて、これらのデータは、あとから「Zepp」アプリで確認することができ、振り返れるのも楽しい。

ウォーキング中の画面。歩きながらでも、パッと見でデータを確認しやすい。

(筆者撮影)

その「Zepp」アプリは、「Amazfit GTR 3」とデータを同期して、毎日の測定記録を、項目ごとに数値やグラフで表してくれる。さまざまなデータを一覧管理できるのだが、多機能ゆえに表示される項目数が多く、初期設定のままだと目的のデータが見つけにくいケースもありそうだ。アプリに表示させる項目は自分で選択できるので、確認したい項目だけを表示できるようにカスタマイズすることをおすすめしたい。

「ウォーキング」程度だとあまり役立たなさそうなイメージもあるが、実際に使い始めると、出発時に必ずモードを選んでスタートさせる習慣がつき、ひいては毎日、繰り返すことにつながる。もちろん、よりよい数字や成果を出せるのが望ましいのだろうが、まずは「始める」「続ける」きっかけを作ってくれるのも、スマートウォッチの役割の一つなのだと思った。

「Zepp」アプリは項目を並べ替えたり、取捨選択したりして自分好みの表示に変更できる。

(筆者撮影)

電池が最大21日もつのはありがたい

デジタルアイテムを使っていて、いちばん心配なのが電池(バッテリー)のもちではないだろうか。スマートフォンの場面は、1日外出して充電せずに使っていると、帰宅するころには残量があとわずかというケースもある。スマートウォッチの場合は、さすがにたった1日ということはないが、従来は数日間しか電池が持続しないものが多かった。

腕時計の場合、日々充電しようとする意識があまりないため、充電しないで使い続け、ある日、外出途中で充電切れになってしまったということがよくあった。しかし、最近は、電池が長もちする製品が増えている。

「Amazfit GTR 3」は充電時間が約2時間で、稼働日数は標準的な使い方で最大21日間。これは実にありがたい仕様で、実際に使っていても安心だし、数日たって充電しようと思って確認しても、まだ半分以上残量があったりする。これならストレスがないし、実に頼もしい。

充電は付属のケーブルを背面に装着して行う。電源側はUSB端子だ。

(筆者撮影)

まとめ

「Amazfit GTR 3」は実に充実した機能を持っており、世界シェアを順調に伸ばしているというのもうなずける。基本的な計測機能を押さえつつ、スポーツモードも実に多彩なので、多くの人が、自分のやりたい運動に適したモードを選択して活用できそうだ。本気でアクティビティに挑みたい人には、ピッタリといえるだろう。

その半面、スマートウォッチに興味があって、気軽に使い始めてみたいという人の場合は、機能やモードが多すぎて驚くかもしれない。自分用に使いやすくカスタマイズすることも必要になるだろう。このあたりは、向き不向きもあるので、購入前に使い勝手を確認してほしい。

また、ちょっとしたことだが、仕事中に長時間座りっぱなしでいると立ち上がるように促してくれたり、活動中に設定した目標をクリアすると通知で褒めてくれたりと、スマートウォッチにはちょっとした心遣いがあって、そこも楽しい。データだけでなく、気持ちの面でも生活をサポートしてくれるのもありがたい。

スマートウォッチは常に進化しているが、今後、もっともっといろいろな変革がありそうな予感がする。スマホからはどんどん機能を奪っていきそうな勢いだし、いつの日か、スマートウォッチ一つで何でもできてしまう時代がやってくるかもしれない。

文・写真=吉田正之(特選街web編集部)

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2021-12-24 17:50

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