〈針金だけど大丈夫?〉雑味のないコーヒーが淹れられると評判 ダイソー「折りたたみコーヒードリッパー」をレビュー

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筆者はキャンピングカーが好きです。旅に出なくても、その狭い空間をいかに快適に、いかに効率的に整備していくかを、日々追求しています。もはや趣味と言ってもいいでしょう。毎日使うものはよりコンパクトに、あまり使わないものはキャンピングカーから降ろす、という作業を続けるなかで、「コーヒードリッパーは意外と場所を取る」と気づいたのです。そんなとき、ダイソーで見つけた「折りたたみコーヒードリッパー」は、折りたたんで収納でき、価格も税込110円と優秀。使い勝手やコーヒーの味などをレポートします。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在は昨年8月に生まれた息子と妻の3人、キャンピングカー生活にハマっており、約1カ月かけて北海道を一周するなどしている。

ダイソー「折りたたみコーヒードリッパー」

非常にコンパクトだが本当に機能するのか、かなり不安

効率という点だけを考えるなら、キャンプやアウトドアで飲むコーヒーは、インスタントがもっとも手軽でしょう。しかし、美味しい美味しくないの問題ではなく、大自然に囲まれると、なぜかコーヒーをドリップしたくなりませんか?さほどコーヒー好きでもない筆者も、キャンピングカーで出かけると、コーヒーをドリップしたくなります。

ところが、プラスチックや陶器でできた一般的なコーヒードリッパーは、思う以上にかさばるわけです。もう少しコンパクトに収納できないか、と思っていたところ、ダイソーで発見したのが「折りたたみコーヒードリッパー」です。

約18cm×13cm、厚さ1cm程度のパッケージに収まった「折りたたみコーヒードリッパー」は、恐ろしくコンパクト。筆者の要望を叶えてくれるアイテムだったわけです。価格も税込110円と大変リーズナブル、当然即購入。

ダイソーのコーヒー用品コーナーで見つけた「折りたたみコーヒードリッパー」税込110円。あまりにも簡素で本当に機能するのか不安になるほど。

はっきり言おう、実物を手に取っても不安が拭えない

店頭で見たときにも、単純に針金を丸めたようにしか見えなかった「折りたたみコーヒードリッパー」。コンパクトではあるけれども、本当に使用できるのか、不安になるほどでした。

実際にパッケージを開けて、コーヒーをドリップする状態に展開してみましたが、あまり安定感があるように見えず、不安は解消されませんでした。あとはもう、実際にコーヒーをドリップしてみるしかないでしょう。

ちなみに、ダイソーの店頭で「折りたたみコーヒードリッパー」を見つけた際、「円錐型のフィルターを使用」と書いてあるのを見て、購入を一瞬あきらめました。我が家には扇形のフィルターしかないし、わざわざ円錐形フィルターを買うのは嫌だと思ったからです。ところがよく見ると、「扇形フィルターを使用する場合は、円錐型に折って使用してください」という但し書きが!使いかけの扇形フィルターを無駄なく使えるのも、うれしいところです。

円錐らせん状の本体から、3つの台座が出たような構造のダイソー「折りたたみコーヒードリッパー」。収納時は、円錐を潰して、台座を輪の外側部分にくぐらせてロックします。

「折りたたみコーヒードリッパー」を使ってみた

扇形ペーパーフィルターを円錐型にして取り付ける

扇形ペーパーフィルターを円錐型に折る方法はいろいろあるようですが、筆者は現在、下記のように折っています。

(1)扇形ペーパーフィルターを左右半分に折って、中央に縦の折り目を付けます。

(2)扇形ペーパーフィルターの底面を、中央の線に合わせて折り込みます。

(3)扇形ペーパーフィルターをひっくり返し、逆サイドを同じように折り込みます。

すると、扇形ペーパーフィルターは、下の写真のような円錐形になります。これを「折りたたみコーヒードリッパー」に装着します。

扇形ペーパーフィルターを円錐形に折ったところ。少し面倒ですが円錐形ペーパーフィルターよりも扇形ペーパーフィルターの方が安いので、折って使っている人も多いようです。

実際にコーヒーをドリップしてみた

螺旋状の針金の上にペーパーフィルターを置いただけといった状態で、関係ないところからコーヒーが漏れ出すのではと不安になります。

脇からお湯が漏れるのでは?と心配です。

普段使っているコーヒードリッパーは、ペーパーフィルターがしっかりとプラスチックや陶器などで覆われているため、安心感があります。一方「折りたたみコーヒードリッパー」は、螺旋状の針金があるだけ。不安感は拭えません。

とはいえ、試してみるしかありません。勇気を出して熱湯を注いでみると、不思議なことに、円錐形に折ったペーパーフィルターの底からコーヒーがドリップされていくだけで、何の問題もなくコーヒーを淹れることができました。

普段使っているコーヒードリッパーと、差異はほとんど感じません。

「折りたたみコーヒードリッパー」は頼りない印象ですが、実際にコーヒーをドリップしてみると、何の問題も感じません。

「折りたたみコーヒードリッパー」で淹れたコーヒーを試飲

針金のドリッパーで淹れると雑味のないコーヒーになるらしいが…

「折りたたみコーヒードリッパー」でドリップしたコーヒーを実際に飲んでみました。

事前にネットで調べたところ、 「折りたたみコーヒードリッパー」のように針金(ワイヤー)でできているドリッパーは壁面がないため、お湯を注いだ時に発生するガスを適度に逃がす効果があり、雑味のない美味しいコーヒーが楽しめる、といった情報がありました。

期待して飲んでみたのですが、残念ながら、その違いは筆者には認識できませんでした。もともと味覚がテキトーという部分にプラスして、コーヒーにこだわりのない筆者は、かなりお安めのコーヒー粉を購入しているため、細かな違いがわからないのだと思います。

それまで使っていたプラスチック製のコーヒードリッパー(右)と折りたたんだ状態の「折りたたみコーヒードリッパー」(左)。かさばり方が全然違います。

まとめ

コンパクトさが必要とされるシーンでは圧倒的におすすめ

同じ機能を果たしてくれるなら、よりコンパクトで、より軽いものが好きというのは、筆者だけではないでしょう。

少しでも荷物を軽くしたいアウトドアやキャンプ、車中泊、キャンピングカー生活だけでなく、自宅のキッチンでも、十分な機能性が確保されているなら、コンパクトに収納できるものの方が便利だと思うわけです。

そういう意味でも「折りたたみコーヒードリッパー」は、多くの方におすすめといえます。なによりも本体価格が税込110円と非常にリーズナブル。また、円錐形フィルターがなくても、すでに持っている扇形フィルターが使える点が素晴らしい。ぜひひとつ、購入してみてはいかがでしょうか。

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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