ここでは、凄腕文房具バイヤー岡崎弘子(有隣堂 店舗運営部 商材開発課)さんのおすすめの万年筆インクを7種類紹介する。YouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」にもたびたび登場しており、注目するファンも多い。
専門ショップのおすすめインク
岡崎弘子(有隣堂 店舗運営部 商材開発課)さんは、かつて「TVチャンピオン」の文房具王選手権に出場したが、惜しくも決勝でやぶれた有隣堂の凄腕文房具バイヤー。YouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」にたびたび登場。同チャンネルのメインキャラクター「R.B.ブッコロー」との掛け合いに注目するファンも多い。
YouTubeチャンネル「有隣堂しか知らない世界」:
https://www.yurindo.co.jp/storeguide/
有隣堂
YOKOHAMAシリーズ
「空」スカイブルー/「海」マリンブルー/「港」ベイブルー
有隣堂オリジナルのインクもおすすめです。きれいな濃淡が楽しめる鮮やかなスカイブルーはイラストにも適しています。少し明るめのマリンブルーは、横浜の海をイメージしており、ちょっとだけよそ行きの装い。毎日の日記や友人へのお手紙に使いたいインクです。横浜の港をイメージした黒に近い深いベイブルーは、普段使いだけでなく、ビジネスシーンにも使えます。
パイロット
iroshizuku<色彩雫>
日本の美しい情景のイメージから生まれたインクです。朝顔・紫陽花・月夜は季節のお便りを書くときに、それぞれの情景を思いながら使いたいもの。瓶にも高級感があります。
セーラー万年筆
青墨
特にガラスペンとの相性がよく、色もはっきりとしたブルーブラックです。インクの伸びや色の明るさからビジネスシーンなどでも1本持っていると重宝します。顔料インクです。
ペリカン
4001 ロイヤルブルー
店頭での試し書きによく使われるインクです。少し柔らかな色合いのロイヤルブルーは、万年筆などを洗浄するときにも比較的色が落ちやすいので、最初のインクとしておすすめです。書いた文字に陰影がつきやすいという特徴もあります。
モンブラン
ミステリーブラック
インク瓶に特徴があります。靴のような形で、残量が少なくなったら「かかと」の部分にたまる仕組みなので、吸入しやすくなっています。ミステリーブラックは色に特徴があり、乾くと光の加減で赤紫が感じられます。濃淡もわかりやすく、使いやすいインクです。
ウォーターマン
ミステリアスブルー
瓶に特徴があり(六角形)、傾けるとインクを吸入するときに便利です。各社のブルーインクの中でも落ち着きのある緑がかった青で、陰影もきれいに出ます。この1本で色々なシーンで使うことができるのでおすすめです。
セーラー万年筆
四季織「藤姿」
日本の四季をイメージしたインクです。それぞれの四季の情景を思い浮かべながら、手紙を書くときに使用したいものです。「藤姿」は、新緑の中に広がる藤棚を思いながら、お手紙をしたためたいときにピッタリです。ボトルは20㎖で、使い切りやすいでしょう。
編集部より
インク購入のためのアドバイス
いろいろなインクを試してみたいと思ったら、万年筆よりもガラスペンやつけペンを積極的に使っていくといいでしょう。万年筆はインクを入れ替えるのにかなりの手間がかかりますし、万一詰まってしまっては大変です。ガラスペンならラメ入りや顔料インクも気軽に試せます!
◆監修者:高畑正幸
※この記事は『「手書き」をとことん楽しむ万年筆・ガラスペン入門 』(マキノ出版)に掲載されています。