【オーディオ】音をよくするための対策(3)信号系 スピーカーケーブル、ラインケーブルを交換する

家電・AV

ケーブルは、システムのライフラインともいうべものだ。信号対策アクセサリーとしては、バナナプラグやYラグ端子なども含まれる。ケーブルの役割や最新モデルの傾向を知り、スピーカーケーブル、ラインケーブルを交換することで、いい音を手に入れよう。

本稿は『極上 大人のオーディオ大百科 2023』(マキノ出版)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

[別記事:【オーディオ】音をよくするための対策(2)電源系 電源タップの導入、電源ケーブルを交換→]

なぜ、信号系の対策が必要なの?

最新ケーブルを使えば、音もグレードアップ

川が上流から下流へと流れるように、オーディオの音楽信号も、音源であるプレーヤー(上流)から、アンプで増幅されスピーカー(下流)へと流れている。このコンポとコンポをつなぐのがケーブルで、システムの生命線といえる。

上流と下流とでは扱う信号が違う。上流では微弱な信号、下流では大河のような大信号で、それぞれの伝送をラインケーブルとスピーカーケーブルが担っている。

音を決定するのはコンポの能力だが、それを生かすも殺すもケーブルしだい。ところが、アンプやプレーヤーを買うとオマケのように同梱されている。これをそのまま使っていないだろうか。

確かにすぐに使えて重宝するが、やはりケーブルは、別途、オーディオグレード品を購入しよう。システムのグレードアップで第一に考えられるのが、ケーブルのグレードアップなのだ。

例えば、長く使い続けているシステムがあるとしよう。そこで使っているケーブルも古いままだと古い音質でしかないが、進化の著しい最新ケーブルに交換すると、新しい伝送路を得て、音は輝きを得ることができるのだ。

本記事では、今推奨したい信号対策アクセサリーも紹介する。また、下項の「ケーブル交換時の注意ポイント」も参考にしてほしい。

ケーブル交換時の注意ポイント

長すぎたり短すぎたりしないようにする

端子と端子をつなぐケーブルには最適な長さがある。短かすぎるとストレスがかかるし、長すぎれば電気抵抗が増えるなど、いずれも音質不良につながるので要注意。設置場所に合わせて選択しよう。

左/右や+/-を逆につながないこと

意外に多いのが、ケーブルの左右逆接続だ。スピーカーの場合は、出る音の左右が入れ替わってしまう。また、「+」と「-」の極性を逆につなぐと逆相となるので、これもNGだ。

端子が汚れていないかをチェック

端子の汚れは音の汚れや接触不良につながるのでこまめにチェック。汚れやホコリの付着があれば、接点クリーナーを使ったクリーニングが必要だ。

ずれたり外れたりしないよう確実に接続する

これは、接続するときの基本作法だ。ゆるくてもきつすぎてもだめで、ケーブルがずれたり、外れたりしてしまうことがある。丁寧に確実に接続しよう。

スピーカーケーブルは、端末の処理が難しそうだけど……

バナナプラグやYラグを使うのがおすすめ

スピーカーケーブルを切り売りで買う場合、端末処理の問題がある。これは、基本的にユーザー自身で行うものだが、最もシンプルなのは「先バラ」だ。被覆の先をむいたら、バラけないよう裸線をまとめて、端子に接続。空気に触れる部分が酸化して黒ずむ前に、年に一度くらいはカットしよう。

接触のトラブルなどを考えると、端末用のターミナルを使うのがおすすめだ。「バナナプラグ」と「Yラグ」の2つがあり、前者はスピーカー端子に差し込むとバネの力で接触を保つ。後者は、端子に挟み込む形で接続するタイプだ。

先バラよりもはるかに装着が簡単で、振動を抑え、接続も安定する。ただし、それぞれパーツを購入して、自身で取り付けを行う手間はかかる。中には、プラグ付きのスピーカーケーブルもあるので、それを選ぶ手もあるだろう。

スピーカーケーブルはバナナプラグやYラグを使うと便利

【バナナプラグ】
バナナプラグはスリットが入ったバナナのような形状だ。バネの力でスピーカー端子と接触し、抜き差し自在なので便利だ。

【Yラグ端子】
Yラグはスペードプラグとも呼び、スピーカー端子に挟み込む形で接続するY字形のターミナルだ。高級アンプなどの大型端子でもOK。

注目の信号対策アクセサリー

信号対策アクセサリーでは、ケーブルが主役だが、バナナプラグやYラグ端子なども含まれる。ケーブルは、定番のロングラン製品からニューブランドの最新モデルまで広く紹介しよう。

ケーブル工房TSUKASA
スピーカーケーブル MINERVA

実売価格例:11万5500円(1.5mペア)~

単線と多芯のよさを併せ持つ現代の名品
新鋭ブランドの最高峰、MINERVAのスピーカーケーブルだ。銅単線の8芯構造、十字形セパレーターという独自技術で、ナチュラルかつ高品位な音質。単線と多芯のよさを併せ持つ現代の名品。端末は、バナナプラグ仕様だ。

Viard Audio
Silver HD 12 Speaker Cable

実売価格例:6万6200円(2.5mペア)~

取り回し性が抜群のスピーカーケーブル
フランス・Viard(ヴィヤード) Audioの主力となるHDシリーズのスピーカーケーブル。被覆はホワイトシリコンで柔らかく、取り回し性が抜群。高性能レンズのような解像度と被写界深度の深さに驚く。端末は、バナナプラグかYラグを選択可能。

スープラ
CombiCon M6 SPADE 1パック/
CombiCon M6 BANANA 1パック

実売価格例:各7030円(4個セット)

M6 SPADE

M6 BANANA

ロスなく伝送できるYラグとバナナプラグ
ス-プラの高級スピーカー用コネクターだ。精密切削加工による超多芯(6ミリ径)用ボディとベリリウム・カッパー製Yラグ/バナナの組み合わせ。本体は金メッキ銅製で、振動にも強く、ロスのないハイスピード伝送が特徴だ。

ゾノトーン
6NSP-Granster 2200α

実売価格例:2200円/1.0m(切り売り)

力強いサウンドが人気のスピーカーケーブル
Gransterシリーズの売れ筋スピーカーケーブルだ。ゾノトーン自慢の高純度銅6N・4種ハイブリッド構成の2芯タイプで、エントリークラスを超えるレンジの伸びと、リアルな実像感、明るく力強いサウンドが人気だ。

サンシャイン
SRC-reference1.0

実売価格例:2万4930円(1.0m)

きりっとした輪郭描写をするRCAケーブル
サンシャインのreferenceシリーズは、手ごろな価格ながら絶大な効果を発揮する注目ケーブルだ。SRCは、ディップ・フォーミング製法の導体を採用するRCAケーブル。きりっとした輪郭描写と解像度、品格漂う質感が素晴らしい。

クライナ
Inca3

実売価格例:2万3100円(0.7m)~

●長さ0.7m/1.1m/1.5m/2.0m

超極細高純度銅を用いたRCAケーブル
Incaは、クライナのケーブルシリーズだ。コンセプトは、音場感豊かなホログラフィックサウンド。このInca3は、エントリーながら超極細高純度銅を用いた2芯で、シールドも独自かつ入念だ。目の前にリアルな実像が現われた。

■解説/林正儀(AV評論家)

※情報は記事作成時のものです。
※この記事は『極上 大人のオーディオ大百科 2023』(マキノ出版)に掲載されています。

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