〈オタク向け防災のススメ〉「推し活」で防災!今注目のオタク向け防災グッズ

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災害が増えている今、アニメやゲームのキャラクターをモチーフにした防災グッズが注目を集めています。SNSでは「推しのグッズに身を助けられた」という投稿がトレンドに上がることも増えました。話題を集めた人気コンテンツの防災グッズや、オタク定番のグッズを使ったプチ防災術を紹介します。

推し活と防災は、実は相性抜群!?

オタク向けの防災グッズが増えている

地震大国といわれる日本。近年は、気候変動による台風や洪水などの水害も多く起こっています。こうした災害から自分の身を守るには、日頃の防災が大事です。

しかし、「1から用意するのは面倒」「お金がかかる割に使う機会がなくて無駄になる」と、重い腰が上がらない人も多いのではないでしょうか。そんな今こそ注目したいのが、"オタク向けの防災グッズ"です。最近では、様々なアニメやゲームのコンテンツが、防災グッズや非常食を販売しています。

さらには、災害への"そなえ"の重要性を普及する団体や、AED(自動体外式除細動器)の使い方を広めるNPO法人とのコラボも活発に行われています。

筆者の自宅にある防災グッズの一部。非常食からスマホの充電まで推し(担当アイドル)が守ってくれる。

こうしたオタク向け防災グッズの魅力について、筆者は次のように考えています。

〈その1〉グッズを買う罪悪感が少ない

推し活(=好きなキャラクターを愛でる活動)をする上で、筆者が誰もが通る道になるだろうと考えているのが、やはりグッズ収集です。しかし、定番のアクリルスタンドや缶バッジなどを買い続けていると、「使う場面が限られているのに、また買ってしまった……」と罪悪感を抱くことが少なくありません。しかし、防災グッズであれば「いずれ自分の身を守ることにつながる」と、購入する理由ができます。罪悪感なく推しのグッズを買えるので、自分の物欲を合理的に満たすことができるのです。

〈その2〉面倒臭い確認作業も「推しと触れ合う時間」に

前述の通り、防災は「面倒臭い」という印象を持つ人が少なくありません。非常用持ち出し袋を用意しても、定期確認が続かずそのまま放置……というケースも多く見受けられます。

ここでも、推し活が力を発揮!防災グッズ=推しグッズになるので、フィギュアや写真を飾るように、目の届くところに防災グッズを置くようになります。すると、自然と中身も気になりだし、定期的にチェックできるようになるのです。

人気コンテンツの防災グッズを一挙紹介!

ここでは、インターネット上で話題を集めたオタク向けの防災グッズを紹介します。

進撃の巨人 缶deボローニャ6缶セット/調査兵団防災セット

社会現象を巻き起こした人気漫画で、2023年秋から放送予定のアニメ最終章後編も注目を集めている〈進撃の巨人〉。今年の3月11日に、3年6ヶ月保存ができるパンの缶詰「缶deボローニャ」とのコラボ商品を発売しました。

パンの味は、プレーン・チョコ・メープルの3種類。パッケージには、主人公・エレンの「備蓄してやる!!」、ヒロイン・ミカサの「食べてちゃんと生き残るの」など、防災風にアレンジした作中のセリフが収載されています。主要人物が書かれた缶は、ペン立てとしても使えます。

パンの缶詰セットと調査兵団のモチーフ「自由の翼」が書かれたリュックがセットになった「調査兵団防災セット」も、数量限定で発売中。

●「缶deボローニャ6缶セット」
●「調査兵団防災セット」

刀剣乱舞 始まりの防災セット

実在する刀剣をモチーフにした女性向け擬人化コンテンツ[刀剣乱舞ONLINE]と防災グッズメーカー「LA・PITA」のコラボ商品。ゲーム開始時に選ぶ人気キャラクター、「始まりの5振」をテーマにした防災グッズです。

ゲーム中で刀剣破壊(敵に負けると刀が折れて陣営から消えてしまう)を防ぐアイテムとして役立つ「御守り」があしらわれたリュックは、テントなどで使われる耐久性に優れたターポリン生地を使用。防水性が高いため、水害時にも役立ちます。

カスタムアイテムにも、始まりの5振りの描き下ろしイラストを使用したグッズが盛りだくさん。包帯・絆創膏といった救急セットやスマホ充電対応のダイナモライト、お湯があれば10分で食べられるご飯など、いざという時に役立つグッズが揃えられています。

「刀剣乱舞 始まりの防災セット」 ※現在完売中、後日再販売の可能性あり。

IDOLM@STER sideM×FACIL 防災ポーチ

医者、フリーター、自衛官などの前職を持つキャラクターのアイドル活動をプロデュースする育成ゲーム[IDOLM@STER sideM]。2021年11月から「お仕事コラボ」と銘打ち、企業とコラボする取り組みが行われました。その中で数多くの防災関連企業とコラボしたのが、元公務員ユニットのFRAME(フレーム)。防災体験学習施設「そなエリア東京」での展示や、昨年11月2〜3日に愛知県名古屋市で行われた「ナゴヤ防災サミット」の公式アンバサダーも務めました。

特に注目を集めたのが、防災用品メーカー「ファシル(FACIL)」とのコラボ商品です。出先で被災した時に役立つグッズを揃えた防災ポーチは、昨年12月に発生した新潟での大雪による車の立ち往生にも役立ったというプロデューサー(ファンの総称)の投稿が話題になりました。

防災ポーチのほか、帰宅困難者サポートキット『BUDDY』も開発された。筆者も会社のロッカーに完備!

コラボ商品の販売は現在終了していますが、ほぼ同型の防災ポーチ「MUST HAVE」は好評販売中。再販売を期待したいところです。

「IDOLM@STER sideM×FACIL 防災ポーチ」

「MUST HAVE」

「FRAMEコラボ防災ポーチ」 ※現在は販売終了

身近なオタクグッズも防災に?ライブでおなじみの「アレ」も大活躍

身近なオタクグッズも防災に役立つ

停電時にはライブで使う「アレ」が大活躍

普段の推し活で使う定番グッズも、実は防災に役立ちます。特に停電時にお勧めなのが、ライブの必需品・ペンライトです!

実は、電池が長持ちする色は「緑・青・赤」だといわれています。理由は、この3つは単色のため、消費電力が少ないから。反対に、消費電力が大きいのが「白」。一見シンプルで長持ちしそうな色に見えますが、「緑・青・赤」の3色を全て使うため、電池が早く消耗してしまうのだそうです。推し色が白の人は、この時ばかりは控えた方がいいかもしれませんね。

たくさんのペンライトをつければ、ライブ感覚になって気分も楽しくなる。

メンタルが弱まる非常時こそ、推しの力を借りるべし

非常事態が起こった時、真っ先に身体の健康を確保しようとする人は多いでしょう。一方、意外に見落としがちなのが精神の健康です。避難所生活や家から出られない生活でストレスが溜まった時にこそ、日常で癒しと活力を与えてくれる推しの存在が役立ちます。

実は筆者は、東日本大震災で被災した1人。東北の沿岸部の高校に取り残され、3日ほど学校で寝泊まりした経験があります。その時に自分を支えたのが、当時大好きだったゲームの小説でした。不安な時でも自分の好きな挿絵やシーンを眺めているだけで、いい気晴らしになったものです。

いつ何が起こるかわからない時にこそ、自分のお気に入りの本やグッズなど、自分のメンタルを維持できる娯楽を忍ばせておくことをお勧めします。

非常用持出袋に好きな小説やフレグランスを入れるのもオススメ。

まとめ

堅苦しいイメージが強くなりがちな防災。しかし、推し活の一環にしてしまえば楽しく手軽にできること間違いなし!心も体も守ってくれる推しの防災グッズで、いざという時の備えを固めてみてはいかがでしょうか?堅苦しいイメージが払拭され、防災に対する意識も高まるかもしれません。

◆執筆/石崎希(Editor)
1993年生まれ。出版社に勤務し、健康雑誌の編集に携わる。趣味はボードゲームの収集・実践で、所持数は約300作品。「ボードゲームをやってみたい」という人を見つけると、旅行バッグにありったけのボードゲームを詰め込み布教活動に励む習性を持つ。現在は推し活や競馬観戦、一人飲みなどにもドハマり中。最近の悩みは物の置き場所がないこと。

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1993年生まれ。出版社に勤務し、健康雑誌の編集に携わる。趣味はボードゲームの収集・実践で、所持数は約300作品。「ボードゲームをやってみたい」という人を見つけると、旅行バッグにありったけのボードゲームを詰め込み布教活動に励む習性を持つ。現在は推し活や競馬観戦、一人飲みなどにもドハマり中。最近の悩みは物の置き場所がないこと。

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