【レビュー】アウトドアで贅沢なコーヒータイムを!「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン」で専門店並みの味わいにチャレンジ

レビュー

アウトドアやキャンプでゆったりとした時間を楽しむ、といってもビンボー性の筆者は上手にぼーっとできないわけです。そこでゆっくり時間をかけてコーヒーでも淹れてみようと画策。いろいろと調べたところHARIOとキャプテンスタッグのダブルネームで専用ケースも用意された「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン」を発見。一度も使ったことのないコーヒーサイフォンへの憧れも含め、実際にアウトドアで使ってみました。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9平方メートルの仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。

もっとのんびり時間を楽しむためにコーヒーを淹れてみた

キャンプやアウトドアののんびり時間をより楽しむためにコーヒーサイフォンを導入

ゆったりと流れるキャンプ時間をより優雅に過ごすための新たなアイテムとして「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン (木柄)」を導入

どんな風に過ごすかは人それぞれですし、そのときによっても違うのですが、筆者はキャンプやアウトドアでののんびり時間が結構好きです。なにもせずにキャンプチェアに座って、焚き火を眺めながらお酒を飲んだり、友人とおしゃべりしたり、本を読んだりと、普段よりもゆっくりと流れる時間を楽しむのも贅沢のひとつだと思っています。

しかし、元来ビンボー性なのでしょうか? こののんびりとした時間をぼーっと過ごすのが筆者はあまり上手ではありません。つい、せかせかと何かをしてしまうのです。ちなみに、いろいろと試しているうちに、キャンプにテレビゲーム(PS4)をモニターごと一式持っていき、妻に「それは家でやれ!」と指摘されたこともあります。できることならキャンプやアウトドアでののんびり時間は同じ読書でもスマホよりも紙の本を開きたい、そんなイメージがあるのではないでしょうか。そんな、ゆったり時間に憧れながら、実際には上手に時間を過ごせない筆者が思い付いたのんびりとした時間の過ごし方が丁寧にコーヒーを淹れることです。

残念ながら、筆者は普段あまりコーヒーを飲まないうえに、最近はインスタントもよく出来ているから……といったタイプ。しかし、キャンプののんびりした時間にコーヒーを淹れるなら、より時間と手間がかかる方が良さそうと考えて、アウトドア用のコーヒー用品をいろいろと見ていたのですが、そこで発見したのが「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン (木柄)」(実勢価格13,000円前後)です。

専用ケースも用意されており、アウトドアで儀式的手順でコーヒーを淹れられそう

「キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン&ギア用マルチケース」(実勢価格4,000円前後)に入れると専用感が非常に高くテンションが上がる

このコーヒーサイフォンには専用ケースである「キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン&ギア用マルチケース」(実勢価格4,000円前後)が用意されており、アウトドアにガラス製のコーヒーサイフォンを安心して持ち出せるだけでなく、大人男子の所有欲を刺激する仕様になっています。アウトドアやキャンプの際だけでなく、所有しているだけ、眺めているだけで楽しめる点も大人のおもちゃとしての資質を備えているといえるでしょう。

「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン」で実際にコーヒーを淹れてみた

専門店並みの味わいに近づくため「18-8ステンレスハンディーコーヒーミルS」でコーヒー豆を中挽きに

持ち歩きにも便利なサイズの「18-8ステンレスハンディーコーヒーミルS(セラミック刃)」(実勢価格4,000円前後)。挽き加減も調整できる

コーヒーサイフォンでコーヒーを淹れる前に豆を挽きます。今回はキャプテンスタッグの「18-8ステンレスハンディーコーヒーミルS(セラミック刃)」(実勢価格4,000円前後)を使って、コーヒー豆を挽きました。ハンドル部分が取り外し可能で、大きさもハンドル部分を除くと直径46×135mmとコンパクト、重さも約219gなのでキャンプなどに持っていくのにもピッタリです。ステンレス製のボディは所有欲を満たしてくれますし、豆を挽く刃の部分はセラミック製なので、金属臭が移ることもなく、コーヒー本来の風味を損なわないといいます。

本体が小さめなので1度に挽くことができるコーヒー豆の量は約17g。「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン」でコーヒーを淹れる際の1杯分のコーヒーに対して約10gの豆が基準値なので3杯分をイメージして約34gのコーヒー豆を挽いてみました。カリカリと気持ちよく豆が挽けるこの時間もまたアウトドアという日常から離れたひとときを楽しむには良いでしょう。コーヒーの香りを楽しみながらゆっくりと豆を挽くと約17g×2回で10分程度かかります。

ゆったりとした時間の流れを感じながらコーヒー豆を挽くのは結構楽しい作業。普段はやりそうにありませんが、キャンプのときには楽しい

「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン」でコーヒーを淹れる手順

1.ペーパーフィルターをセットする

ペーパーフィルターをセットしたろ過器を上ポールの中心に入れて、鎖を引き、フックを脚管の先端に引っかけ、フタ兼上ポール立てに差して立てておきます。

2.コーヒー粉を上ポールに入れる

1杯分約10gを基準として、好みに合わせてコーヒー粉をペーパーフィルターをセットした上ポールに入れます。付属の計量スプーンはすりきり1杯約10gです。

3.下ポールに水を入れて、火を付ける

淹れるコーヒーの杯数に合わせて下ポールに水またはお湯を入れ、アルコールランプを下ポールの中心に置いてお湯を沸かします。綿芯は火口から3mm程度の長さに調整してください。

4.上ポールを斜めに差して、沸騰を待つ

筆者は3杯分の水を入れて、火口から綿芯を3mm程度に調整したアルコールランプで沸騰を待ったのですが10分程度かかりました。沸騰しはじめるまで上ポールは斜めに差しておきます。

5.上ポールをしっかり差してお湯が上がるのを待つ

ガラス製の下ポールの中で気泡が発生し、沸騰してきたら、上ポールをしっかりと取り付けて、上ポールにお湯が上がるのを待ちます。

6.計量スプーンでコーヒー粉を軽くほぐす

上ポールにお湯が上がったら、付属の計量スプーンの柄でコーヒー粉をほぐす程度にかき混ぜ、そのまま1分程度加熱を続けます。この抽出時間が重要だそうです。

7.コーヒーが下ポールに下がるのを待つ

1分ほど加熱を続けたら、アルコールランプをスタンドから遠ざけ、ランプのフタをかぶせて火を消し、上ポールのコーヒーが下ポールに下がるのを待ちます。

8.しっかりとスタンドを持って上ポールを外す

下ポールにコーヒーが下がったら、片手でしっかりとスタンドを持ち、上ポールを前後に傾けるように静かに外し、上ポール立てに立てます。

9.下ポールからカップにコーヒーを注ぐ

下ポールに入った完成したコーヒーをカップに注いで、すべての作業は終了です。文章にすると面倒そうですが、慣れれば結構簡単な手順といえます。

コーヒー豆を挽くところからはじめると、サイフォンでコーヒーが完成するまでに筆者の場合、20〜30分程度の時間が優にかかります。電気ケトルでお湯を沸かしてインスタントコーヒーなら数分、コンビニのコーヒーマシンなら30秒を切る、このご時世にタイパなどとは縁遠い贅沢な時間の使い方といえるでしょう。満足度を考えると、タイパはいいとも言える気もしますが……。

この儀式的ともいえるコーヒーサイフォンでコーヒーを淹れる作業が楽しめるかどうか? が「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン」を購入すべきかどうかの分かれ目とも言えそうですが、筆者は結構このちょっと儀式的な作業が好きです。少し複雑で専門的な作業をこなしていく自分が好きというのもあるでしょうが、丁寧にひとつずつの作業に没頭することができるので、とても気持ちがいい。このあたりは好みの別れるところですが、こだわりの強い大人男子ならかなり楽しめるのではないでしょうか。

一式約2万円は高いか、安いか?

いい大人が没頭して楽しめることを考えるとコストパフォーマンスは高い

「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン」+「キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン&ギア用マルチケース」+「18-8ステンレスハンディーコーヒーミルS(セラミック刃)」の合計で約2万円は高いのか?

ご紹介した珈琲サイフォンと専用ケース、コーヒーミルは、合計で約2万円。このほかに消耗品であるコーヒー豆や専用フィルターに燃料用アルコールなどが必要になります。

コーヒー豆を挽くところから、コーヒーの飲み終わりまで約1時間はなにかと楽しめると考えるなら、1度しか使わないなら1時間2万円ですが、20回使えば1時間1,000円です。キャンプやアウトドアで使うほかにも、ちょっとした時間の余裕がある休日や夜の時間帯にも使えることを考えるとかなりの頻度で使用できそうです。というか、筆者は時間に余裕のあるときは家でも使ってます。

コーヒー豆の挽き方や攪拌(かくはん)、抽出時間などにこだわって、いろいろと試していくとかなりの回数楽しめそうですし、いい大人がゆったりとした時間を楽しむアイテムとしてはかなりコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。ガラス製品なので破損には要注意ですが、かなりの回数楽しめそうです。

味についてはキャプテンスタッグの公式WEBサイトでは「サイフォンで淹れるコーヒーは、コーヒー粉に一定量のお湯を浸してじっくりと抽出する『浸漬(しんし)法』を使って淹れていきます。ロート内でコーヒー粉とお湯を混ぜてコーヒーを抽出していくので、ロート内で、飽和状態になると、それ以上溶け出しません。そのためサイフォン式コーヒーで淹れたものは、柔らかくすっきりとした味わいが特徴です。」と説明されていますが、個人的には雑味が少なく、コーヒーそのものの味を純粋に抽出したといった印象です。普段飲んでいるコーヒーよりもおいしいのは当たり前なのですが、もっとベストな淹れ方があるように感じ、いろいろと試行錯誤を繰り返しています。まあ、これがいい大人がかなり楽しんでいる状態と言えるわけですが……。コストパフォーマンスもかなりいいのではないでしょうか。

さらに専用ケースともいえる「キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン&ギア用マルチケース」に「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン」に収納した様子は非常に格好良く、気分が上がるので、所有欲も満たしてくれます。そういった意味でも使えば、使うほどコストパフォーマンスが高くなる大人のおもちゃとして「HARIO×キャプテンスタッグ 珈琲サイフォン」はおすすめのアイテムです。

■公式サイト

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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