フェルトで作るコロコロ人形を覚えていますか?『大高輝美のコロコロ人形』と聞いて、「知ってる!」と懐かしい思い出が蘇ったそこのあなたは昭和生まれの同世代!手芸本を持っていたという人も多いのではないでしょうか。令和の今、復刻版として再登場しているということで、今回は童心に帰り、実際にコロコロ人形を作ってみました。
昭和時代のぬい活!少女たちが夢中になったフェルトのコロコロ人形

「ぬい活」とは、ぬいぐるみを連れて一緒にお出かけしたり、写真を撮ってSNSに投稿したり、推しキャラのぬいぐるみの衣装を作ったりすること。持ち歩くだけでなく、ぬいぐるみ用の洋服や小物を自分でハンドメイドしてオリジナリティを表現する人も多いですよね。
昭和時代の手芸ブーム再び!

大高輝美(おおたか・てるみ)●静岡県生まれ。小さな時から絵を描くことや針をもつことが大好きで「子どもたちに夢を」の願いから、フェルトのマスコット人形が誕生しました。人形作り、絵本、人形教室、作品展など幅広く活躍。現在も静岡市に暮らし、人形教室を主宰しています。
今回ご紹介する人形は、1970~1980年代に日本中の女の子が夢中になって作った「フェルトで作る人形」。生みの親は人形作家の大高輝美さんです。40代以降のかつての少女たちは、「覚えている!」「作ったことがある!」「本を持っていた!」と懐かしさが蘇るのではないでしょうか。当時、かわいいモノは手作りするのが一般的でした。フェルトのコロコロ人形は、まさに昭和のぬい活!大人になった今だからこそ、少女だったあの頃を思い出しながらフェルト人形を楽しんでみましょう。
今と昔の違い!100円ショップで材料が揃う

1980年代は今のような100円ショップはなく、手芸店で材料を揃えました。フェルト、ビーズ、スパンコール、刺繍糸など。子供のお小遣いから購入するには、少し高いイメージもあったはずです。しかし、今は100円ショップの手芸コーナーがあります。当時とは違い、材料や道具が気軽に揃えやすくなりました。「ハンドメイドを楽しみたい」という気持ちを後押ししてくれる、豊富なラインナップも魅力です。
フェルトの選び方のポイント!ウール入りがおすすめです

ここで筆者なりのワンポイントアドバイスです。フェルトを選ぶ時には材質を意識してみましょう。今回のようなマスコット作りには手芸店で購入できるウールの入ったものがおすすめです。100円ショップでもフェルトは購入できるのですが、材質は「ポリエステル100%」であることが多いです。(※筆者調べ)
ポリエステル100%は生地がやや硬めでゴワゴワとした感触。ハリがあるのでカットしやすく、アップリケなどの平面使いには扱いやすい材質と言えるでしょう。今回のフェルトは手芸店で購入しました。材質はウール60%、レーヨン40%。生地に柔らかさがあり、優しい手触りです。中に綿を詰めて立体にしたい作品の場合は、ウールが入っているフェルトの方が作りやすいと思います。もちろん、どちらの材質でも作ることは出来ますが、手触りや雰囲気を重視するのであればウール入りのものをおすすめします。
あの頃を思い出して♪コロコロ人形作りスタート!

「人魚」を作ってみることにしました。キラキラのスパンコールやリボンで可愛く仕上げるのがポイントになりそうです。
型紙作りにも100円ショップが活躍!

まずは型紙を作りましょう。用意するのは、トレーシングペーパー、転写紙、厚紙。ここでもすべてが手に入る100円ショップが活躍します。もちろん家にあるもので代用しても構いません。子供の頃はストッキングやタイツの台紙を型紙に使っていた記憶があります。

書籍の型紙をトレーシングペーパーに写します。

転写紙もあると便利です。型紙を写す時に、鉛筆で塗りつぶして写し取ってもいいのですが、鉛筆の粉がフェルト生地に付着して汚れてしまう可能性があります。仕上がりの美しさを高めるのであれば、転写紙を使ってみましょう。

厚紙に写し、切り抜いて、型紙を作ります。パーツ名、印、カラーや枚数などの情報を記載しておくと分かりやすいです。
型紙を使ってフェルトをカットしましょう

チャコペンを使ってフェルト生地に型紙を写します。

フェルトをカットしていきます。小さめの布切りばさみを使うと、細かな部分も綺麗にカットできます。

お人形のパーツがカットできました。
表情やスパンコールをつけていきましょう

刺繍糸やビーズで表情をつけて、スパンコールを縫いつけていきます。
手芸綿を詰めて、立体的に!

顔や胴のパーツを縫い合わせて、手芸綿を詰めて立体的にしていきましょう。手芸綿はたっぷりと詰めるのがポイントです。お顔の丸みを意識しながら、ギュッとはみ出すくらいに詰めていきましょう。
髪の毛を作る時にも厚紙を使います。毛糸は100円ショップで購入しました。このふわふわ感が女の子の髪の毛にぴったり!
くるんくるんのヘアスタイルに♪

バランスを見ながら毛糸を縫い付けていきましょう。頭に針を刺すのがちょっと可哀想な気持ちにもなりますが…刺しながら整えていきます。ぬいぐるみのパーツや髪の毛を縫い付ける時には、ぬいぐるみ用の針(長い針)を使うと作業しやすかったです。
最後におめかし!チークをポンポンと頬にのせて

最後にリボンなどをつけてさらに可愛くしていきましょう。ここでも100円ショップで購入したバラのパーツを使ってみたり、少しアレンジをしてみました。

子供の頃、お母さんにチークを借りた思い出はありませんか?大人になった今、自分の化粧ポーチからチークを取り出して、お人形にチークをつける。これがなんだか不思議な感じがしました。みなさんはどんな気持ちになるでしょうか?
可愛すぎるコロコロ人形「人魚」にキュン!

手の中におさまる可愛い人魚ちゃん♪
完成です♪久しぶりに作ってみて、とにかく「楽しい!」「可愛い!」「懐かしい!」という気持ちでいっぱいになりました。そして、子供の時を振り返り「よくこんなに細かなことをしていたな」と改めて感心する部分もありました。作る時に案外もたついてしまったのです。これも老化でしょうか(笑)

書籍と同じように作っているつもりでも、表情や雰囲気は人それぞれ変わっていきます。すべて同じように作らなくてもOK。カラーもデザインも、自分なりにアレンジして自由に作っていいのです。今は様々な材料が揃いやすいので「こうしてみよう!」とたくさんの閃きがあるのではないでしょうか。100円ショップや手芸屋さんであれこれと悩む時間も楽しんでみましょう。
これぞぬい活!可愛い子と一緒にお出かけしましょう

出来上がったお人形、無地のトートバッグにつけたら可愛いかなとブローチにしてみました。この立体感、とてもキュートですよね。実際にこのお人形をいろんな方に見てもらったのですが、若い世代には「可愛い!」と大好評。手作りであることに驚いてくれる方もいました。大人世代は「懐かしすぎる!」とひと盛り上がり。小さな子ども達も「人魚ちゃん」と言って、お人形を可愛がってくれました。今、こうして作ってみても古さは全く感じさせないですよね。
懐かしい手芸はデジタルデトックスやマインドフルネスの一環に

以前作ったうさぎと一緒に。
デジタルやAIが席巻する現代において、今、昔を懐かしむ「回想法」も注目されています。主に認知症の治療法として取り上げられることが多いですが、どの世代の方にも優しい取り組みではないかと思います。懐かしい体験をすることは、現代においてデジタルデトックスやマインドフルネスに繋がるのではないでしょうか。

「毎日疲れている」、「生活に張り合いがない」、「集中力が続かない」そんな悩みを抱えながらも、何か変化がほしいと感じているあなたに。懐かしい手芸が日常の良きスパイスになるかもしれません。
まとめ:手作りする喜びを!久しぶりにチクチク縫うことを楽しんでみませんか

ページを開くと可愛らしいお人形がたくさん。復刻新版には、今までに発売された書籍「てるみのおもちゃ箱」「てるみの宝物」「てるみのお店屋さん」の3冊からセレクトされたお人形が改めて掲載されています。コロコロ人形だけでなく、アップリケやタペストリーなど、かわいくておちゃめな346点が当時のままに再登場。

型紙も掲載されており、パラパラと眺めてみるだけでも懐かしい気持ちになります。

制作・撮影:櫻よう子
親子で一緒に作るのを楽しんだり、お孫さんへのプレゼントにしてみたり。忘れかけていた手作りのぬくもりを今だからこそ!懐かしい昭和のぬい活を楽しんでみませんか?

レディブティックシリーズ『復刻新版 大高輝美のコロコロ人形』(ブティック社・税込1,870円・発売中)ブティック社公式サイト( https://www.boutique-sha.co.jp/27603/ )
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