海外旅行をするとき、または海外からの来客を迎えるときに立ちはだかるのが、言葉の壁である。しかし、近年はAIの発達により、自動翻訳が実用レベルになり、この壁は急激に低くなっている。出先で使える自動翻訳といえば、すぐに思いつくのは「Google翻訳」などのスマホアプリだが、最近は、ポケットサイズの音声翻訳専用機が人気を集めている。その代表的なモデルを見てみよう。
今や、音声翻訳専用機の代名詞ともなってきているのが、「POCKETALK」(ポケトーク)だ。POCKETALKの登場以降、専用機市場がにぎやかになっている。
POCKETALKに続いて、「ili」(イリー)も登場。対応言語は英語・中国語・韓国語で、日本語から英・中・韓への一方向ではあるが、POCKETALKなどが翻訳処理自体をクラウド上で行うのに対し、イリーはネットを使わず、本体内で翻訳処理を行うのが特徴。機能を絞り込んだことで圧倒的な手軽さを実現している。
ソースネクスト
POCKETALK(ポケトーク)
実売価格例:3万2180円(SIM内蔵モデル)
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ログバー
ili(イリー)
実売価格例:2万1384円
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そして、最近増えているのが、「WT2」や「TwoBow」(ツーボー)のように、完全ワイヤレスイヤホンの形状を採用するタイプだ。ブルートゥースでスマホと接続し、スマホの専用アプリを介して、クラウド上で翻訳処理を行うため、対応する言語数が豊富な機種が多い。
このスタイルのメリットは、両手が自由になるので、ジェスチャーを交えた会話ができ、意思疎通がより確実になること。また、両機種に共通する機能として、片側のイヤホンを会話する相手に渡すことで、相互同時翻訳で会話ができることが挙げられる。
この2機種は、クラウドファンディングで製造資金を募ったもので、両方ともすでに予定金額を確保。あとは出荷を待つだけという段階だ。
Timekettle
WT2
実売価格例:2万4880円
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アスタイル
TwoBow(ツーボー)
実売価格例:2万7000円
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先行するポケトークやイリーが、観光旅行での一般的な会話なら十分に実用レベルなので、今後登場する翻訳機は、よりレベルアップしてくるだろうと考えられる。
外国人とのコミュニケーションに、言葉の壁は存在しない時代が到来しそうだ。
解説/福多利夫(フリーライター)
※価格は記事制作時のものです。