パソコンやスマホが生活に欠かせなくなってきた現代人は近くばかりを見る生活になりがち。また、最近では「スマホ老眼」という言葉もよく耳にし、若者の目のコンディション低下も問題になっています。60歳を過ぎても視力1.0をキープしているほんべ眼科院長の本部千博先生がお勧めする視力回復法をご紹介しましょう!(文/編集部・石島葵)

現代人の目のコンディション低下の原因は?

目において、レンズの役割を果たしている水晶体。
私たちが、物を見るときは、この水晶体のそばの毛様体筋という筋肉が伸びたり、縮んだりすることで、水晶体が厚みを変え、目のピント調節を行っています。

しかし、パソコンやスマホが生活に欠かせなくなってきた現代人は、近くばかりを見る生活になりがちです。
近い距離にある画面に焦点を合わせて、何時間も見続けていることも多いでしょう。

最近ではスマホ老眼という言葉もよく耳にします。
スマホ老眼とは、その名の通り、スマートフォンを見続けることで目のピント調節力が低下して起こるトラブルのことです。
若くても老眼と同じように、遠くは見えるが近くがぼやける、目がかすむ、疲れるといった症状が起こるのです。

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画像: 最近、視力低下が気になる私も例外なくスマホを見ている時間が長かった!

最近、視力低下が気になる私も例外なくスマホを見ている時間が長かった!

「近くを見つめること」が視力低下の原因の一つ

近場ばかりをみつめていると、目の中ではどのようなことが起こっているのでしょうか?
本部先生は以下のように説明しています。

画像: 本部千博(ほんべ・かずひろ) ほんべ眼科院長。ほんべ視力健康研究所所長。 1985年、岐阜大学医学部卒業。協立総合病院で研修後、内科医として勤務。 89年、岐阜大学医学部眼科教室に入局。2005年より現職。 「近視・老眼は治せる」をモットーに、独自の視力回復法や生活指導によって、近視予防や老眼防止などに成果を挙げている。 www.honbe-ganka.com

本部千博(ほんべ・かずひろ)
ほんべ眼科院長。ほんべ視力健康研究所所長。
1985年、岐阜大学医学部卒業。協立総合病院で研修後、内科医として勤務。
89年、岐阜大学医学部眼科教室に入局。2005年より現職。
「近視・老眼は治せる」をモットーに、独自の視力回復法や生活指導によって、近視予防や老眼防止などに成果を挙げている。

www.honbe-ganka.com

「近場ばかりを見つめていると、まず、毛様体筋が疲れ切ってこわばり、水晶体の厚みが変わりにくくなります。
こうして、近眼や老眼になり、視力低下が起こります。
毛様体筋が疲弊しているときには、眼球の向きを上下左右に自由に動かす6本の筋肉群(総称は外眼筋)もこわばっています。
毛様体筋や外眼筋が緊張していると、目の血流が悪くなり、目の酸欠状態が引き起こされます。
さらに、毛様体筋から分泌される房水という目の体液の循環も悪くなるため、栄養が十分に届けられなくなります。
こうして目のコンディションが低下すれば、近視や老眼、目の充血、ドライアイなどの諸症状が起こりやすくなるのです。」

メガネをかけるだけでは目は悪くなる一方なの!?

眼科にいって検査をして、視力が下がっていたら、すぐにメガネを作る方が多いのではないでしょうか。

しかし、本部先生によれば、「メガネをかけると、視力は落ちたまま固定されます。それどころか、メガネに慣れることで、視力はさらに落ちていくこともあるのです。さらに、
メガネをかければ周囲がはっきり見えるので、目の本来的な機能が回復したと勘違いしてしまいがちです。
目がメガネに慣れてしまうと、本来持っている見ようとする力が失われ、かえって近視や老眼の進行が進んでしまうのです。」といいます。

では、どうすれば『見ようとする力』をキープできるのでしょうか?

60歳を過ぎても視力1.0をキープのヒミツとは

「視力は、体調や体のリズム、気分、姿勢、天候などに左右され、一定ではありません。
たとえ、健康診断などで視力が低下したという結果が出ても、慌ててメガネを作る必要はありません。切実に困ったことがない限り、少しの間は様子を見るといいでしょう。」と、本部先生。
このように話すのは、先生の中学の頃の体験がきっかけだそうです。

「中学生のとき、眼科で行った視力検査で、右目の視力が0.3と出ました。医師からは、「すぐにメガネを作りましょう」と言われましたが、まず自分なりの改善策を試すことを考えたのです。
そのときに実行したのは、遠くの風景を見るようにしたり、寝ながら読書をすることをやめたり、勉強机の照明を明るくしたり、目を休ませる時間を作ったりといったことです。その結果、視力は1・0まで回復しました。
私のケースは、おそらく一時的にピント調節力が下がって視力が低下する仮性近視だったと思われます。」

そして、先生が今でも老眼知らずの状態をキープしている秘密は、毎日行っている「目のスクワット」にあるのだとか。
例えば、足腰が衰えてくると、スクワットで足の筋肉を伸び縮みさせて強化すると思います。同様に、目においても、目の筋肉を鍛えることが視力低下の予防に効果的なのですね。

早速、本部先生お勧めの「目のスクワット」のやり方をご紹介しましょう!

目のスクワットのやり方(遠近トレーニング)

①右手の親指を立てて、顔から30~40cmのところに置く。
親指の爪に目のピントを合わせる。

画像1: 目のスクワットのやり方(遠近トレーニング)

②部屋の最も遠くにある観葉植物やカレンダー、もしくは窓の外に見えるビルなどに目のピントを合わせる。
①と②を1日5分程度くり返す。

画像2: 目のスクワットのやり方(遠近トレーニング)

「目のスクワット」のポイント

●メガネやコンタクトを着けたまま行ってよい。
遠近両用メガネを使っている人や、近距離用と遠距離用の2つのメガネを持っている人は、遠距離用のもので行う。
●「1日5分程度」とは、1日の合計が5分になればいいので、何回かに分けてやってもよい。

私もやってみた!

「目のスクワット」のやり方はとても簡単でした。
近くと遠くを交互に見るだけ”でいいのです。

画像: まずは、親指の爪にピントを合わせて…

まずは、親指の爪にピントを合わせて…

画像: 遠くの置物にピントを合わせてみた!

遠くの置物にピントを合わせてみた!

まとめ

進行する視力低下を、「仕方ない」と諦めている方も多いのではないでしょうか。
目の不調を感じたら、まずは、眼科を受診をして自分の目の状態を確認することがとても大切です。

しかし、日々の生活のなかで、体力だけでなく、「目」も鍛えることができるのだということがわかりました。
本部先生にお聞きしたように、視力は体調などで変わることもある、とのこと。
メガネを作る前に、今回ご紹介した「目のスクワット」などのセルフケアを上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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