災害時は、スマホなどのデジタル機器と、ラジオなどのアナログ機器とでは、どちらがより役に立つのでしょうか?
【読者から質問】
災害時は、スマホなどのデジタル機器と、ラジオなどのアナログ機器とでは、どちらがより役に立つのでしょうか?(H・Tさん 東京都 56歳)
編集部:災害への備えの話ですね。これはフリーライターの福多利夫さんに聞いてみましょう。どっちが役立つんでしょうか?
【専門家から回答】
両方とも役に立ちます。
というより、むしろ両方準備しておきたいですね。
スマホの多機能さを考えると、ニュースも閲覧できるうえ、『radiko(ラジコ)』というアプリでラジオも聴けるし、電話やメール、SNSで安否確認や被災者どうしの情報交換もできるので、スマホさえあればいいように思います。
が、これはモバイル回線の電波があって、データ通信の速度が確保でき、スマホの電源が切れていない場合のことです。
実際の被災地では、これらがすべて確保できる可能性はかなり低いと思われますので、できればスマホは安否確認や連絡の手段として用いることを想定し、頻繁に使わないようにしたいです。(福田)
編集部:そして、ラジオで情報収集するわけですね。
そうです。
災害時には『スマホの電波は止まったけど、ラジオ局の電波は止まらなかった』という例が多いようです。ニュース番組や災害臨時放送の聴取など、情報収集の手段としてラジオは有効です。
また、ポータブルラジオには単4電池2本で50時間以上聴けるという機種も多いので、電池切れの心配も、スマホほどではありません。
災害への備えとしてラジオを確保するならば、ソニーのポータブルラジオ ICF-B09のように、本体に装備された手回し発電機で内蔵電池を充電し、ラジオが聞けて、懐中電灯にもなって、スマホの充電もできる機種を選ぶといいですね。
スマホは常に持ち歩いているでしょうし、寝るときもたいがい枕元に置いてますよね。
ラジオは持ち歩かないでしょうから、2台用意して、1台は枕元に、もう1台は非常持ち出し袋に入れておくというのが万全の備えだと思います(福田)
編集部:発電機付きラジオは、災害時の最強ツールかもしれませんね。
(特選街 2017年7月号より)