手回し充電式ラジオとは、ラジオにレバーがついており、それを回転させることで電気を発生させ、内蔵電池に電気をため、その電力でラジオを受信するというもの。今回選んだ5機種は、内蔵電池にためた電力でLEDライトを点灯させたり、スマホを充電したりすることもできるなど機能に差がある。徹底比較した。

自然災害などによる停電時に威力を発揮する

今年は、自然災害がたびたび発生し、心が休まる暇がない。9月の北海道胆振東部地震では、地震の直後から大規模な停電が発生し、北海道にお住まいのみなさんは、さぞ心細い日々を過ごされたことだろう。

電気が復旧して数日経ったころ、ツイッターを眺めていると、電気がないという状況下で、「情報収集には手回し発電のラジオが役立った」というツイートにめぐり会った。なるほど、と納得したというわけで、今回、手回し充電式ラジオを比べてみた。

手回し充電式ラジオとは、ラジオにレバーがついており、それを回転させることで電気を発生させ、内蔵電池に電気をため、その電力でラジオを受信するというもの。今回選んだ5機種は、内蔵電池にためた電力でLEDライトを点灯させたり、スマホを充電したりすることもできる。

ソニーとクマザキエイム、アイリスオーヤマの製品は、手回し充電以外の方法でも内蔵電池を充電することが可能。平時はACアダプターで充電しておき、緊急時には手回しや太陽光で充電するという使い方を想定しているのだろう(東芝とパナソニックはAC電源非対応)。

ソーラーパネルでの発電能力はさほど大きくないが、緊急時のことを考えれば、充電手段にバリエーションがあるほうが有利なのは間違いない。その点でいえば、内蔵電池以外の電池も使えたほうが便利。これについては、アイリスオーヤマ以外はすべて単3か単4電池が使える。

ソニー ICF-B99 
おすすめ!

手回し、ACアダプター、太陽光の3方式充電に対応したモデル。太陽光による1時間の充電でAMラジオが60分聴ける。内蔵電池が満充電ならば、スマホ通話の場合、25分程度の充電が可能。単3電池でも、内蔵電池と同程度にスマホの充電ができる。

画像: ソニー ICF-B99 おすすめ!

東芝 TY-JKR5
おすすめ!

10年程度は充電性能を失わないスーパーキャパシタを内蔵電池として採用。電池としての容量は少ないが、数年間放置していても、緊急時に手回し充電すれば、すぐに使える。単4電池×2本での駆動も可能。防水・防塵なのも安心できる。

画像: 東芝 TY-JKR5 おすすめ!

パナソニック RF-TJ20

2スピーカー搭載ながらコンパクトなボディで、非常時に自分の居場所を知らせるサイレンも搭載している。単4電池でのラジオ、LEDライト駆動はできるが、スマホ充電は手回しのみ。手回しでのスマホ充電効率は、かなり良好。

画像1: パナソニック RF-TJ20

クマザキエイム SL-090

太陽光充電にも対応。ラジオのほかに、LEDライト(懐中電灯)/読書灯/SOSアラーム(サイレン+ランプ)機能も搭載。内蔵電池の容量が2000ミリアンペアアワーあり、満充電なら、小型のモバイルバッテリー並みのスマホ充電能力を有する。

画像2: パナソニック RF-TJ20

アイリスオーヤマ JTL-23

乾電池駆動に対応しない代わりに、ボディはコンパクト。ラジオ、LEDライトのほか、サイレンも搭載している。内蔵バッテリーは、1年間放置しても容量が20%程度しか減らない。満充電なら、通話1時間程度のスマホ充電能力がある。

画像: アイリスオーヤマ JTL-23

東芝の内蔵電池は長期間放置しても大丈夫

内蔵電池の種類は、ソニーとパナソニックがニッケル水素、クマザキエイムとアイリスオーヤマがリチウムイオン系、東芝だけがスーパーキャパシタ(コンデンサー充電池)を採用している。ニッケル水素とリチウムイオン系は、ラジオの内蔵電池として使うぶんには大きな差はない。クマザキエイムは内蔵電池の容量が大きいので、スマホを充電するモバイルバッテリーとして使うときに有利である。

ニッケル水素もリチウムイオン系も、充電せずに放置すると自然に電気が抜ける性質を持っている。1年ほどで空っぽになるというほどではないが、2年、3年と放置すれば、充電機能が著しく低下し、いざというときに手回し発電しても、電気がたまらないという可能性がある。

この問題に目をつけたのが、東芝のスーパーキャパシタだ。これは、電池と同じような役割をする部品で、電池より急速に電気をためることができる。残念ながら電池ほど大容量にすることはできないが、ラジオやLEDライトを数十分間駆動させる程度の蓄電は可能。しかも、10年程度放置しても電気をためる能力が消失することがないという特性もあるのだ。

つまり、手回しラジオを非常持ち出し袋に入れっぱなしにして、何年間もメンテナンスしていなくても、この東芝機なら安心して手回しで発電し、電気をためることができそうだ。逆に、それ以外の製品は、日ごろからテーブルやベッドサイドでラジオとして使用し、たまに手回しをして内蔵電池を活性化するといった使い方が望ましい。

手回し充電で、ラジオやLEDライトがどれくらい使えるかは、機種によってそれなりに差がある。1分間回してラジオが50分聴けるソニーは、やはり優秀。休みながら3分間回せば2時間半は使える計算になる。逆に、1分間回しても10分前後しか聴けない製品は、かなりせわしないという感じがする。

スマホへの充電に関しては、どの機種も心もとないが、3~5分回せば、最低限の役割は果たせるだろう。防災グッズとして考えるならば、持ち出し袋に入れっぱなしにできる東芝がいい。たまにメンテナンスするつもりならば、ソニーも便利そうだ。

徹底比較まとめ!◉メイン機能の「ラジオ」を聴取可能な時間に差があり、ソニーと東芝が優秀

画像: 東芝の内蔵電池は長期間放置しても大丈夫

解説/福多利夫 (フリーライター)

※価格は記事制作時のものです。

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