血糖値の急上昇をくり返し起こすと、血管が傷ついて、糖尿病と同じような合併症を起こす危険性があるといわれています。この、食後の急激な血糖値の上昇を、「血糖値スパイク」といいます。その血糖値スパイクを予防する食品の一つとして私がおすすめするのは、舞茸(まいたけ)です。効果的な食べ方は、舞茸をスープやみそ汁に入れて食べることです。【解説】大竹真一郎(おおたけ消化器内科クリニック院長)

解説者のプロフィール

画像: 舞茸(まいたけ)は【血糖値スパイク】を防ぐ食材 効果的な食べ方はスープか味噌汁

大竹真一郎(おおたけ・しんいちろう)
おおたけ消化器内科クリニック院長。神戸大学医学部卒業。消化器専門医として、平塚胃腸病院附属クリニックなどを経て、2015年、おおたけ消化器内科クリニックを開院する。正しい医療情報を伝えるべく、メディアへの出演も多い。TBSテレビ『名医のTHE太鼓判!』レギュラー出演中。

「血糖値スパイク」とは

糖尿病でなくても食後の血糖値が急激に上がることがある

血糖値は通常、空腹時は低くて80〜90㎎/㎗までですが、食事をすると140㎎/㎗くらいまで上がり、膵臓から分泌されるインスリンの作用によって、元の80㎎/㎗くらいまで下がります。

こうしたコントロールの範囲を逸脱して、血糖値が上がり過ぎたり、上がった血糖値が下がりにくくなったりすると、糖尿病と診断されます。

糖尿病が怖いのは、進行すると重篤な合併症を起こすことです。
合併症は、主に血管の病気です。細い血管が傷つくと網膜症や腎症、神経障害などになり、太い血管が障害されると脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなります。

ところが最近、糖尿病やその予備軍ではなくても、食事をしたすぐあとに、血糖値が急激に上がる人がいることがわかってきました。糖尿病と同じように、血糖値が140㎎/㎗以上になるものの、すぐに下がるので、空腹時血糖値が高くなることはありません。

しかし、この血糖値の急上昇をくり返し起こすと、血管が傷ついて、糖尿病と同じような合併症を起こす危険性があるといわれています。この、食後の急激な血糖値の上昇を、「血糖値スパイク」といいます。

健診で見つかりにくく糖尿病と同じような合併症を招く危険もある

糖尿病のように、血糖値が上がってダラダラと下がるのもよくありませんが、急激に上がって急激に下がるのも、同じように危険なのです。

血糖値スパイクの怖いところは、健康診断では見つかりにくいことです。健康診断では、その多くが空腹時血糖値による検査です。空腹時血糖値が基準値内だからといって、血糖値スパイクが起こっているかどうかはわかりません。

また、直近1〜2ヵ月の血糖値の平均を示すヘモグロビンA1cにも反映されません。ヘモグロビンA1cは、すべての血糖値を積算した平均値なので、急激に上がっても、急激に下がれば相殺されてしまい、数値は上がらないのです。

つまり、糖尿病と診断されていない人でも、食事のたびに血糖値スパイクが起こっているかもしれないわけです。

高血糖にならないように「食生活」に気をつけるべし

血糖値スパイクは、血糖をコントロールする働きが低下して起こる耐糖能異常(糖の処理能力の異常)です。ですから、一時的にでも高血糖にならないように、食生活に気をつけなければなりません。

ふだんから必要以上に食べ過ぎず、甘い物を控えることが大事です。そのうえで、高血糖を抑制する食品の助けを借りるのもいいでしょう。

その有望な食材の一つが、マイタケです。

高血糖を予防する食材「マイタケ」の効果と食べ方

血糖値の急上昇を抑える効果

新潟薬科大学と、(株)雪国マイタケの共同研究で、マイタケに血糖値の急上昇を抑える作用があることがわかりました。

健常な成人男女13名に、糖質50gを含む白米といっしょに焼きマイタケ(60g)をとってもらい、白米だけとったときと血糖値の上がり方を比べました。

すると、白米だけをとったときよりも食後の血糖値の上昇が有意に抑えられ、血中NEFA(遊離脂肪酸)が低下しました。NEFAは糖や脂肪の代謝によって変動し、高値の場合、糖尿病の指標にもなります。

朝食をとると昼食でも血糖値の上昇を抑えられる「セカンドミール効果」が期待できる

この研究で注目すべきは、血糖値の急上昇を抑える効果が、3時間後にとった2度めの食事にも影響したことです。2食めでも、1食め同様に食後の血糖値の上昇が抑えられたのです。

このように、最初にとった食事の効果が、次の食事にも現れることを、「セカンドミール効果」といいます。

こうしたマイタケの効果を余すところなく利用するには、朝食でマイタケをとることです。そうすれば、朝食だけでなく、昼食の血糖値の上昇も抑えられます。それには、食事の最初にマイタケをとるといいでしょう。

食物繊維が油や糖質の吸収を緩やかにする

マイタケには、食物繊維が豊富で、特に水に溶ける水溶性食物繊維(βグルカン)が多く含まれます。これらの食物繊維は、あとから入ってくる油や糖質の吸収を緩やかにするといわれています。

その効果を生かすには、マイタケを食べて5分以上おくことです。マイタケを食べてからゆっくりおかずを噛んで食べ、そのあとにご飯を食べると、血糖値の急上昇を抑えやすくなるでしょう。

マイタケの食べ方は、お好みでかまいません。私は、フライパンに少量の油を入れ、バターとしょうゆを適量加えてソテーにするのが好きです。アルミホイルに包んで、トースターで焼くのもいいでしょう。

βグルカンは水に溶けやすいので、マイタケをみそ汁やスープの具材に加えれば、栄養を逃さずにとれます。1日に食べる量は、60gを目安にしてください。

画像: マイタケを食べるのは主食をとる5分前!

マイタケを食べるのは主食をとる5分前!

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