腱鞘炎やバネ指は、手を使うことが多いかたなら、だれもが起こす可能性があります。バネ指というのは、わかりやすくいえば、腱鞘炎がひどくなったもの。腱鞘炎もバネ指も、主な原因は指の使いすぎです。指が痛い・指がしびれる・指がこわばるといったバネ指の症状に、日常的に悩まされている人は意外に多いのです。ここでは、痛みやしびれを改善する一つの方法として、「手首押し」と「テーピング」をご紹介します。【解説】田村周(山口嘉川クリニック院長)

解説者のプロフィール

田村周(たむら・いたる)
1976年山口県生まれ。聖マリアンナ医科大学卒。
山口大学医学部総合診療部、長崎医療センター総合診療部、仁徳会周南病院、樹一会山口病院などを経て、山口嘉川クリニック開業。

腱鞘炎・バネ指の原因は?

バネ指とは腱鞘炎がひどくなったもの

腱鞘炎やバネ指は、手を使うことが多いかたなら、だれもが起こす可能性のある指の障害です。バネ指というのは、わかりやすくいえば、腱鞘炎がひどくなったものです。腱鞘炎も、バネ指も、主な原因は指の使いすぎです。
医師に診てもらうほどひどい症状ではないものの、「指が痛い」「指がしびれる」「指がこわばる」といった症状に、日常的に悩まされている人は意外に多いものです。指の障害は、原因が使いすぎとわかっていても、日常生活や仕事では、指を使わないわけにもいきません。このため、指の痛みやしびれをごまかし、ごまかし、生活している人が多いでしょう。近年はスマホによる親指の使い過ぎが原因の腱鞘炎が増えてきています。

画像: バネ指とは腱鞘炎がひどくなったもの

そこで、ここでは、そうした症状を改善する一つの方法として、「手首押し」をご紹介しましょう。これは、その名のとおり、手首を押すだけの、とても簡単な方法です。

腱鞘炎やバネ指を改善する「手首押し」

手首押しのやり方

刺激するポイントは、手首の甲側になります。
まず、手首にある陽池外関という、二つのツボを探してください。
陽池は、手首の甲側で太いシワの左右中央です。そして、陽池からひじ方向に指の横幅2本分下がったところが、外関になります。手首押しは、陽池と外関の間で、押すと気持ちのいいところを刺激します。
刺激するべき場所が見つかったら、そこに手の親指の先を当てて、押しもみしてください。慣れてきたら、ボールペンのお尻の部分などで刺激してもいいでしょう。
「気持ちがいい」と、感じるくらいの力で押します。ただし、むやみに力を入れて、強く押す必要はありません。押せば押すほど効く、というものではないのです。時間は1分ほどでけっこうです。また、1日のうちに、何回刺激してもかまいません。実際に、指に痛みが出ているときに行ってもいいでしょう。

画像: 【場所】 手首の甲側で、太いシワの左右中央が陽池のツボ。 陽池のツボから、ひじ方向に指の横幅2本分下がったところが外関のツボ。 陽池と外関の間を刺激する。

【場所】
手首の甲側で、太いシワの左右中央が陽池のツボ。
陽池のツボから、ひじ方向に指の横幅2本分下がったところが外関のツボ。
陽池と外関の間を刺激する。

画像: 【やり方】 ①陽池から外関の間を、反対側の親指の先で押し、気持ちのいいところを見つける。 ②指先で、気持ちいいくらいの強さで、1分ほど押しもみする。

【やり方】
①陽池から外関の間を、反対側の親指の先で押し、気持ちのいいところを見つける。
②指先で、気持ちいいくらいの強さで、1分ほど押しもみする。

手首押しは手の動きをよくする効果がある!

手首には、小指側に尺骨神経、親指側にとう骨神経という神経が通っています。この2つの神経は、指の動きをコントロールしている神経です。そのため、手首押しをすると、これらの神経を刺激することになり、手の動きをよくする効果が期待できます。さらに、手の血流をよくする効果もあります。

手首押しと併せて行うとよい「テーピング療法」

この手首押しと併せて、手首にテーピングをすると、大変有効です。ここで、テーピングの基本的なやり方も説明しておきましょう。

【腱鞘炎・バネ指を改善するテーピングのやり方】

画像: ①痛みのある指のつけ根の関節から陽池まで、引っ張るようにテープを貼る。 ②陽池から外関まで、テープを引っ張るように貼る。 ※動かして、症状のある指の動きがほどよく制限されていればOK。

①痛みのある指のつけ根の関節から陽池まで、引っ張るようにテープを貼る。
②陽池から外関まで、テープを引っ張るように貼る。
※動かして、症状のある指の動きがほどよく制限されていればOK。

痛みの出ている指のつけ根の関節を始点とし、陽池のツボまでテープを貼ります。テーピング用で、弾力性があり、幅2〜3cmのテープを使ってください。痛みのある指が複数の場合、それぞれの指のつけ根の関節から陽池に向かって、引っ張るようにテーピングします
次に、陽池から外関までも同様に、手首からひじの方向に引っ張るようにテーピングします。
つまり、痛みの出ている指のつけ根から手首に向かって、引っ張るようにテーピングし、さらに手首の中央からひじに向かって、5〜10cm、引っ張るようにテーピングすることになります。
動かしてみて、症状の出ている指の動きが、ほどよく制限されていると感じられるようであればOKです。テープは、かぶれなければ、1日じゅうしていいでしょう

テーピングは、使いすぎた指を休める効果がある!

腱鞘炎・バネ指の原因となった作業がハッキリしている場合、テーピングをしたまま、その作業を行うことをお勧めしています。ちなみに、私の住んでいる地域では、農作業の草刈りが原因で腱鞘炎を起こすケースがほとんどです。
このテーピングで、使いすぎている指の無理な動きを制限し、患部を休めることができます。テーピングをしつつ、手首押しを行うと、より効果的です。

引用:ケンカツ!

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