光回線は通信品質が比較的安定しているうえ、大幅に速度が落ちたり、帯域制限を課されたりすることがないというアドバンテージもある。しかし大規模なインフラ構築が不可欠となるため、5Gに匹敵するような、目覚ましい技術革新が起きるかというと、なかなか難しい。

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固定回線に技術革新は今後起こるか?

読者から質問

スマホなどで使う移動通信システムの5Gが本格的に始まるのが待ち遠しいですが、光回線などの固定回線は、今後、移動通信における5Gを超えるような技術革新があるのでしょうか?それとも、徐々に廃れていくのでしょうか?
(T・Wさん 東京都 49歳)

専門家の回答

編集部:
これは、ガジェットライターの篠原義夫さんに聞きましょう。

専門家:
「思えばここ30年ほどで、固定通信回線も大きく様変わりしました。懐かしの『ダイヤルアップ接続』がはやったのは1990年代半ば過ぎ。そのころのISDN回線でも128kbpsでしたから、大きめの画像のダウンロードにもけっこう時間がかかりました。

時は流れて現在、モバイル回線では『5G時代到来』とテレビや新聞などで大きく取り上げられています。5Gは体感ベースで4G(LTE)の100倍速いとされ、理論上は最大20Gbpsの通信速度を実現できるといわれています。

すでに、海外では先行して4月に5Gが始まっていますが、エリアや対応端末もごく一部に限られ、実効速度は1Gbpsにも満たない状況。本格的な運用にはもうしばらく時間が必要です。

とはいえ、国内で2001年に3Gがスタートしてから四半世紀たたないうちに、移動通信システムがここまで急速に技術革新を遂げられたのは、データ通信の主軸が、据え置きの端末であるパソコンから、スマホやタブレットなどのモバイル端末に移ったことの証左といえるでしょう」

編集部:
固定回線のほうは、どうでしょうか?

専門家:
「固定回線には、モバイル回線のような華々しい技術革新が最近はありませんが、今後廃れるかというと、それは当面ないと思います。確かに、光回線は現状では最速10Gbpsと、速度面では5Gより伸び悩んでいる感はあります。しかし、通信品質が比較的安定しているうえ、混雑で大幅に速度が落ちたり、極端な帯域制限を課されたりすることがないというアドバンテージもあります。

ただし、モバイル回線の5Gに匹敵するような、目覚ましい技術革新が固定回線で起きるかというと、なかなか難しいでしょう。というのも、固定回線にはケーブル網の敷設という大規模なインフラ構築が不可欠となるため、今後、新たな規格が策定されたとしても、実用化までにはかなりの時間を要するからです。

もっとも、現状の光回線にも、まだまだ進化の余地はあるはずです。例えば、伝送技術の向上などにより、少しずつスピードが高速化していく可能性はまだまだ十分にあると思います。

思えば、当初、国内の光回線は2001年にわずか10Mbpsの通信速度でスタートしました。現在の10Gbpsはその1000倍なのですから、実は十分すぎるほどの進化を遂げているといえるのではないでしょうか」

編集部:
ADSL、光回線と、すでにさまざまな技術革新があって、今の速度になっているとも考えられるわけですね。

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イラスト/はやし・ひろ

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