Windows10ではファイル名の後の拡張子によって、そのファイルがどのアプリで開くか決まっている。「JPG」なら「フォト」、「xlsx」なら「Excel」といった具合だ。このように関連付けられたアプリを「既定のアプリ」という。ファイルをダブルクリックしたとき起動するアプリを変えるには、この「既定のアプリ」を変更すればいい。(2020年2月17日更新)
まずは、拡張子が見えるようにしよう。
Windowsで扱うデータファイルは、ファイル名の後に必ず2~5文字の英数字が付いている。これを、拡張子という。ファイル名と拡張子は、ドット(.)で区切られている。
そして、拡張子によって、そのファイルの種類や対応するアプリが決まっている。これは、初期のWindowsから続いてきた基本ルールのようなもの。
しかし今は、この拡張子が見えないようになっていることが多い。ファイルのアイコンで、どんな種類のファイルなのかある程度は見当がつくが、たとえば画像ファイルだとJPEGなのかPNGなのか、その他のファイル形式なのか判別できない。
そこで、拡張子が表示されていない場合は、まず拡張子が表示されるように「設定」を変更しよう。拡張子が表示されている場合は、そのままでいい。
逆に、拡張子を非表示にしたいときは、同じ画面で「登録されている拡張子は表示しない」にチェックを付けて「適用」を押せばいい。
拡張子を意識して「既定のアプリ」の意味を理解しよう。
拡張子を表示した状態でWindowsを使っていると分かってくるが、たとえば拡張子が「.xlsx」のファイルをダブルクリックすると自動的にExcelが起動してそのファイルが開く。
同様に、拡張子が「.docx」だとWordが起動してファイルが開く。拡張子が「.txt」の場合は、標準では「メモ帳」が起動するし、「.jpg」や「.png」だと「フォト」というアプリが起動するはずだ。
このように、拡張子によって対応するアプリが決まっていて、これを「関連付け」という。そして、各ファイルに関連付けられたアプリを「既定のアプリ」という。
ファイルをクリックしたとき、これまでとは別のアプリで開きたい場合は、この関連付けを変更して既定のアプリを変えればいい。
なお、音楽や映像の再生アプリ、あるいは画像編集アプリなどを新たにインストールすると、この関連付けが変更されてしまうことがある。その場合も、既定のアプリを指定し直せば元に戻すことができる。
ファイルをクリックしたとき「好みのアプリ」で開くようにしよう。
では、既定のアプリを変更する方法を紹介していこう。
最初に出るのは、主な既定のアプリの一覧だ。たとえば、写真や画像を開くアプリを変更したいときは「フォトビューアー」の下の「フォト」をクリックする。すると、写真や画像に対応したアプリの一覧が出るので、使いたいアプリを選べばいい。
ファイル(拡張子)を選んで「関連付けるアプリ」を決める。
既定のアプリの一覧に出ていない項目も、拡張子ごとに関連付けるアプリを変えていくことができる。
「既定のアプリ」の画面を下にスクロールすると、「ファイルの種類ごとに既定のアプリを選ぶ」という項目が見える。これをクリックしよう。
左側に拡張子の一覧があって、その右に対応するアプリ(既定のアプリ)が表示される。アプリのアイコンをクリックすると、別のアプリを選ぶことができる。
先にアプリを選んで「関連付けるファイル」を決める。
ひとつのアプリに複数の拡張子が関連付けられていることも多い。たとえば、Windows10で写真や画像を見るためのアプリは「フォト」が標準になっている。そして、この「フォト」には多くの画像ファイルが関連付けられている。
画像の種類によってアプリを使い分けたいときは、やはり関連付けを変更して既定のアプリを変えればいい。
まとめ
今回は、画像データを例にして既定のアプリを変更する方法を紹介してきたが、音声(音楽)ファイルや動画ファイル、テキストファイルなども使用できるアプリが多いし、人によって好みが分かれる。
自分が好きなアプリを既定のアプリに設定して、Windowsパソコンを使いやすくしていこう。
なお、既定のアプリの設定を変更していくうちに、逆に使いにくくなったときは、既定のアプリの画面の中にある「リセット」を押すと、Microsoftが推奨する既定値に戻すことができる。なので、安心して試してみよう。
解説/下島朗(産業ジャーナリスト)
長年、IT系のライターとして、パソコン雑誌の記事やIT企業のWeb記事などを執筆。用語解説や取材記事を得意とし、現在は自社サイト『事例s』で、IT、エコ、建築などの事例を取材して紹介する活動を続けている。