私がホットキャベツを勧めているのは、ダイエットのためだけではありません。キャベツには、ファイトケミカルという、植物由来の天然の機能性成分があります。これには、免疫力を高めてガンを防いだり、体の酸化を抑えたりする抗酸化作用があります。【解説】周東寛(南越谷健身会クリニック院長)

解説者のプロフィール

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周東寛(しゅうとう・ひろし)
南越谷健身会クリニック院長。医学博士。専門はガンとアレルギー。食事療法や運動療法を指導するとともに、自ら実践。心身医学療法なども加え、トータルヘルスの確立に注力している。テレビや新聞、雑誌などのメディアでも活躍。『医師がすすめる! 酢タマネギ薬食術』(村上祥子氏と共著。マキノ出版)など、著書多数。

グンと食べやすくなり動脈硬化、脂肪肝が改善

今、「湯通しキャベツ」が、ブームを巻き起こしています。

私は、20年以上前から「ホットキャベツダイエット」を提唱し、患者さんに勧めてきました。ホットキャベツとは、キャベツを湯通ししたり、ゆでたりした物です。湯通しすることで、キャベツがグンと食べやすくなります。

ある研究会で、キャベツには、老化や病気の元凶物質である活性酸素を消去する、強力な抗酸化作用があることを知りました。

当時、私は体重が気になっていたので、低エネルギー(カロリー)で優れた機能性成分を持つキャベツを食べようと考えました。そこで、ご飯などの炭水化物をキャベツにおきかえるダイエットを開始したのです。

しかし、私は以前に、キャベツのせん切りを食べて口内炎を起こしたことがあります。どうやら、キャベツのかたい部分が口の粘膜を傷つけ、そこから雑菌が入ってしまったようです。

そこで、キャベツにお湯をかけ、ザルに上げてから食べてみました。すると、程よくやわらかくなり、おいしく食べられるようになったのです。

さらに、私が考案した、タマネギのスライスを酢漬けにした「酢タマネギ」を、湯通しキャベツにのせてみました。酢タマネギの味がキャベツに染みて、とても美味でした。

以来、私はこの組み合わせが気に入り、毎日食べるようになりました。その後、3年間で体重が5kg減り、ウエストも3cm縮小。ほぼベストの体重・体形になったのです。

20年以上経った今でも、湯通ししたり、ゆでたりしたキャベツと酢タマネギを、毎日朝食に食べています。

この私自身の体験から、患者さんにもホットキャベツダイエットを勧めたところ、やせた人が続出しました。

とはいえ、私がホットキャベツを勧めているのは、ダイエットのためだけではありませんガンや生活習慣病を防いで、健康を維持するためです。

キャベツには、ファイトケミカルという、植物由来の天然の機能性成分があります。これには、免疫力を高めてガンを防いだり、体の酸化を抑えたりする抗酸化作用があります。

ほかにも、ビタミンCやキャベジン(ビタミンU)、ミネラル、食物繊維などが豊富に含まれており、動脈硬化や脂質異常症、脂肪肝の改善や、胃腸の消化・吸収の促進に有効です。

画像: 味の組み合わせも自由自在!

味の組み合わせも自由自在!

栄養素の減少はわずか!たくさん食べるのが大切

こうしたキャベツの効能をさらに生かすのが、ホットキャベツです。キャベツを湯通しすることで、次のメリットが得られます。

食べやすくなる
湯通しすると、キャベツがしんなりして、やわらかくなります。生キャベツのように口の粘膜が傷ついたり、長く噛んだりする必要がありません。歯が悪い人や入れ歯の人でも、食べやすくなります。

たくさん食べられる
同じ100gのキャベツでも、湯通しするとかさが減り、たくさん食べられます。たくさんキャベツを食べれば、満腹感が得られて過食を防げるうえ、有効成分を多く摂取できます。

おいしくなる
生キャベツは、湯通しすると青臭さが消えて、甘みが増します。この甘みは、キャベツに含まれているオリゴ糖によるものです。オリゴ糖は、腸内の善玉菌のエサになるため、腸内環境の改善に有効です。

農薬や雑菌を除去できる
土に触れて育つキャベツは、雑菌やカビが付着しやすくなります。また、病害虫を防ぐために、農薬も散布されています。湯に通すことで、これらの有害物質を多く除去できます。

さらに、湯通しすることで、キャベツのシャキシャキ感としっとり感が混在するようになり、食感も楽しめます。

なお、湯通しすると各種ビタミンや酵素などが壊れるのでは、と心配する人もいるでしょう。しかし、栄養成分は細胞の中に入っているので、湯通しするくらいでは、それほど減りません

また、ファイトケミカルや食物繊維は、もともと熱に強いため、湯通ししても壊れる心配はありません。栄養が減ることを心配するよりも、たくさん食べるほうが大切です。

湯通しキャベツは、せん切りやざく切りにしたキャベツに熱湯をかけ、水気を切るだけで作れます。もう少しやわらかくしたい場合は、1分ほどゆでてもいいでしょう。

ポン酢やノンオイルのドレッシングなど、エネルギーが低い調味料をかけて食べるのがお勧めです。お好みの味つけを見つけてください。

これを食事の最初に、よく噛んで食べます。次におかずを食べ、最後にご飯などの炭水化物をとります。キャベツを最初に食べれば、ある程度、満腹感が得られるので、ご飯の量を無理なく減らせます。

生よりもグンと食べやすくておいしい湯通しキャベツを、皆さんもぜひ、お試しください。

画像: この記事は『壮快』2019年7月号に掲載されています。

この記事は『壮快』2019年7月号に掲載されています。

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