お米を美味しく炊くには、昔からいろいろなことが言われています。その中でも、一番美味しいのは「米を育てた水」で炊くことだと言われます。これは、米の中の水分と、外から取り入れる水が同じであるため、純度が維持され美味しいという理屈です。日本酒のチェイサーとして、その酒の仕込み水が一番合うのと同じですね。そんな中、炭酸水で水炊するとご飯が美味しくなる、という話を聞きました。

炊飯してみると

今回、タイガーの新製品「土鍋圧力IH炊飯ジャー『炊きたて』JPG-S100」でトライしてみました。
コースは通常炊飯、3合。
米は、スーパーで買った、岩手の「ひとめぼれ」。精米は4日前。

研ぎいだお米を、そのまま炊飯器に入れ、炭酸水を足し、炊飯しました。
使用した炭酸水は、日本サンガリア社の商品。1Lで85円。こちらもスーパーで扱われている商品です。

出来上がったご飯は、次のようなものでした。

1)べちゃべちゃせず、粒状がしっかり残っている。おネバも少ない。
2)芯までしっかり炊けている。

画像: 炭酸水で炊いたひとめぼれ。つやよく、粒状もしっかりしており、中までほくほく炊けている。

炭酸水で炊いたひとめぼれ。つやよく、粒状もしっかりしており、中までほくほく炊けている。

イイ感じ、理想の炊き方に近いです。

3合分(540ml)の炭酸水ですから、46円分上乗せ。正直結構な金額です。
それはさておき、なぜ美味しく炊けるのでしょうか?

踊り過ぎるとお米は、傷つく。

最近は、炊き上げ時にお米を「踊らせる」ことが、ひどく注目を集めています。

実際、炊飯時は、沸騰した水の中、お米が踊り立ち、水がなくなります。
後には、立った状態のお米が残るのです。
しかし、この踊り。「踊りすぎ」はよくないことをご存じでしょうか?

お米の「外側」はたしかに硬いのですが、炊くうちにドンドン柔らかくなってきます。
踊るときになると、かなり柔らかい状態です。
そう、必要以上に踊らされると、となりのお米との衝突で、中身のでんぷんが少しずつ出てしまいます。
そうすると、のり化したデンプン。いわゆるおネバが多すぎ、べっちゃりした食感になります。

炭酸水での炊飯は、これとは逆です。
私は、炭酸の二酸化炭素が「クッションのような役割」を果たしているのではないだろうかと思っています。

結果から見た個人的な推論です。

画像: 踊り過ぎるとお米は、傷つく。

炭酸水炊飯は、贅沢炊き?

私はときどき、なぜ日本は米を「主食」というのだろうかと思います。
「主」という言い方は、おそらく日本独自のものだと思います。

お米が栄養豊富で、美味しいのは、皆さんもご存知だと思いますが、私は、「炊き」に失敗しても、それなりに美味しく食べられるからだと思います。
そしてあと一つ、「それなりの価格である」ということです。

ということで、炭酸水で炊飯するために必要な金額を弾いてみましょう。

10万円の高級炊飯器を購入。
10年間、毎日1回使うとすると、そのコストはざっと27円。
スーパーのお米、5kgで2000円が目安ですから、1合:150g(お茶碗 1.5合)は、ざっくり20円。
これに対し、炭酸水は、1合あたり15円ほど。
全部で、一合あたり約62円。ちょっと高い気がします。

炭酸水による炊飯は、実はかなり贅沢な炊き方と言えます。

今回は、高級炊飯器で試しましたが、別途機会を設け、安い炊飯器でも試してみたいと思います。

◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。

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