【ガラケーでLINEはできる?】今は使えるが 2020年3月に ほぼ終了 ドコモ au ソフトバンクの対応機種一覧表

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2018年3月で「3G回線ガラケー用のLINE」がサービスを終了。それまでガラケーでLINEを利用していた人が行き場を失った。多くの人はスマホに移行しただろうが、まだまだガラケーを使いたい、という人も多いはず。では、今現在、「LINEを使えるガラケー」は存在するのだろうか。また、これからもガラケーでLINEはできるのか、できないのか。ガラケーのLINE事情をチェックしてみた。

ガラケーのLINEが終了?

「ガラケー版のLINE」が終了し、大量のガラケーLINEユーザーが途方にくれたのは、2018年のこと。
これで、ガラケーでLINEをする手段がなくなった、と思っている人もいるだろうが、実際はそうではない。
まずは、近年のLINEの発表を見ていきたい。

2018年3月で「3Gガラケー版LINE」がサービス終了

ガラケーLINE騒動の最初は、2018年3月に「ガラケー版LINE」がサービス終了したことにある。
ここでいうガラケーとは、3G回線までにしか対応していないケータイのことである。

・ドコモでいう「FOMA(フォーマ)」
・auの「CDMA 1X WIN」
・ソフトバンクの「SOFTBANK 3G」
のガラケーである。

初期のスマホと同時期に販売されていたガラケーであり、スマホ以上に多機能を誇っていた機種が多かった。
ガラケー専用のアプリをダウンロードして、LINEを利用することができたわけだが、スマホのシェアが大きくなってきたこと、auの3G回線が2022年に停波することなどを受けて、3Gガラケーのユーザーが激減。
それを受けて、「3Gガラケー版のLINEサービス」が2018年3月で終了したわけだ。

2019年9月には「Android ver.7.16.1未満」のLINEアプリサービスが終了

つい最近のことであるが、2019年9月に、「Android ver.7.16.1未満」のLINEアプリサービスが終了している。
これはLINE社が、より安全で安定したサービスを提供するためにリソースを集中させるための処置であるようだ。
対象となる機器では、トークの閲覧・バックアップを含め、すべての機能が利用できなくなっている。
具体的には、ドコモの初期型「らくらくスマートフォン」(F-12D)や「スマートフォン for ジュニア2」(SH-03F)といった、一部のスマホが影響を受けることになった。
この処置に関しては、ガラケーにはあまり影響はない。

2019年秋、「LINEが使えるガラケー」はないのか?

「3G回線専用のガラケー用LINE」がサービスを停止して1年半が経過しているが、いまだにガラケーでLINEを使いたい人はいるだろう。
実際のところ、LINEが使えるガラケーは存在しているのだろうか?

LINEが使えるガラケーは「一応」ある

ドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリア3社の現行ガラケー製品を調べたところ、LINEが使える機種は存在している。

現在発売されている各社のガラケーは4G回線に対応した、いわゆる「4Gガラケー」である。

ドコモの場合、いま現在サイトの製品ページに掲載されているガラケーは4機種あるが、そのなかでLINEが使える機種は1機種となっている。

auの場合は、サイトに掲載されているガラケーは子供用の機種を除くと9機種あり、そのすべてでLINEが使用できる。

ソフトバンクの場合は、サイトに掲載されているガラケーが6機種で、LINEが使用できるのは4機種となっている。

プッシュ通知が停止する

「なんだ!LINEが使えるガラケーはあるじゃないか」
と思うだろうが、そう簡単に喜べない事情がある。

それが、LINE社から発表された「プッシュ通知機能の停止に関するお知らせ」である。
LINE社は、2020年3月頃に、対象機種でLINEアプリのプッシュ通知機能を停止すると発表しているのである。

▼ドコモからのお知らせ
▼auからのお知らせ
▼ソフトバンクからのお知らせ

プッシュ通知がないとどうなるのか?

プッシュ通知とは、誰かが自分や自分が属するグループに送ってきたメッセージや通話の着信を、通知音やバイブでリアルタイムで教えてくれる機能である。2020年にこれがなくなってしまう。

2020年3月以降、プッシュ通知機能が終了した機種では、LINEアプリを起動していない状態では、メッセージや通話の着信があっても通知音は鳴らない。
LINEアプリを起動させたときに、前回LINEアプリを終了させて以降に届いたメッセージの受信が行われ、音声通話の着信履歴を確認することになる。

プッシュ通知がないとメールや電話の代替えにならない

プッシュ通知機能がないということは、常時LINEアプリを起動させておかないと、リアルタイムでメッセージや通話着信を受け取ることができないということになる。
つまり、一般的なケータイメールや電話の機能をLINEで代替することができないわけだ。

これは、実用性としてかなり使い勝手が悪い。
3GガラケーでLINEを使っていたときと同じ感覚でLINEを使うことはできなくなるし、スマホのLINEとの使い勝手の差も大きい。
あえて言ってしまえば、「使い物にならない」。

各キャリアの現行4GガラケーのLINE対応状況

各キャリアのサイトに掲載されている、現行4Gガラケー製品のLINE対応状況を表にしてみた。各キャリアとも、上に掲載されている製品のほうが新しい機種となる。

LINE対応状況の「×」は、LINEが使用できない機種、「△」は2019年10月時点でLINEが利用できる(主にプリインストール済み)が、2020年3月頃にプッシュ通知機能が停止してしまう機種となる。
なお詳しい対象機種については、各キャリアのサイトに掲載されている。

「プッシュ通知」ができる機種はなくなる

表を見てもらえばわかるだろうが、2020年3月以降もLINEのフル機能が使える「○」の機種は存在しない。
2018年以前のように、LINEを存分に使えるガラケーは、もう存在しない。

ガラケーのLINEは終息する

ガラケー版のLINEを切望している人には残念なお知らせだが、ガラケー用LINEは終息する可能性が極めて高い。
たぶん、開発能力の集中化やセキュリティ強化の面から見て、LINE社は「ガラケーを切り捨てたい」というのが本音だろう。

最新機種はLINEに対応していない

LINEがガラケーを見捨てたこと、キャリアもガラケーでのLINE利用を維持する意志がないことは、最新機種の状況を見れば明らかだ。

上の表では、auは最新機種でもLINEが使用できるが、ドコモとソフトバンクは最新機種はLINEが利用できない。LINEが利用できるのは一世代前の機種止まりである。

「4Gガラケー」の新製品投入ペースは、スマホよりずっと長くなっている。新製品は頻繁に登場しない状況である。
そんななかで、今後登場する「新製品ガラケー」がLINEに対応するとは考えづらい。
結論としては、「ガラケーのLINEは終わった」といっていいだろう。

LINEが使いたければスマホに移行が正解

当たり前の結論になってしまうが、モバイル通信端末でLINEを使いたいならば、スマホに移行するのが正解である。
2019年10月現在に、LINEの利用が目的で「4Gガラケー」を購入しても、5カ月程度でプッシュ通知機能が停止してしまうからだ。
現状、スマホ移行以外に手軽かつ低コストでLINEを使用する方法は思いつかない。

ガラケーの皮をかぶったスマホ「ガラホ」でも将来性はない

「ガラケーでLINEを利用する方法」をネットで検索すると「Androidで動いているケータイならできる」という記事が多く見つかる。
いわゆる「ガラホ」(ガラパゴス・フォンの略で、KDDIの商標)なら、「LINEアプリをダウンロードして使用できる」としている。
それは事実であり、auのGRATINA KYF39などはその系統にある。
しかし、この機種ですら、2020年3月のプッシュ機能停止の対象機種ある。
「ガラホならできる」というのは、いささか古い情報といわざるをえない。

ガラホに積極的なauは、まだ「Androidで動いている4Gガラケー」の存在を公言しているが、ドコモとソフトバンクの最新機種は、OSについての言及はなく、Androidで動いていない可能性もある。
Android以外のOSで動いている機種が、LINEに対応する可能性は極めて低いだろう。

スマホが苦手な人がLINE目的で移行するなら、この機種!

「いまはガラケーだが、この先もどうしてもLINEが使いたい」となれば、スマホに移行するしかない。しかし、「でもスマホは苦手」というならば、「ガラケーに近い使い勝手を実現したスマホ」を選ぶといいだろう。
ずばり、それは「シニア向けスマホ」である。
端末価格もiPhoneに較べればはるかに安価なので、経済的な負担も少ない。

ドコモのおすすめ「らくらくスマートフォン me F-01L」

ガラケーの「らくらくフォン」の流れを組む、元祖シニア向けスマホが「らくらくスマートフォン」である。
メーカーは富士通。シリーズ化しており、最新作は「らくらくスマートフォン me F-01L」となる。

ガラケーのメニューに似たデザインのホーム画面を持ち、タッチ操作であることさえ理解できれば、すぐに操作に慣れることができる。
「Google Play」に対応しているため、様々なアプリをあとからインストールすることができるが、LINEを起動するためのメニューは、あらかじめ用意されている。

耐水性に優れ、泡ハンドソープでの丸洗いもできる。1300万画素カメラを搭載し、ワンセグやおサイフケータイに対応するなど、機能は一般向けスマホと遜色ない。

元祖シニア向けスマホの最新機種。テレビCMなどで女性向けのカラーばかりが目立つが、ボディカラーはピンク、ゴールド、ブラックの三色展開。男性もブラックなら違和感なく使える

www.nttdocomo.co.jp

auのおすすめ「AQUOS sense2 かんたん」

auのシニア向けスマホ「AQUOS sense2 かんたん」は、一般向けの「AQUOS sense2 SHV43」をベースに、大きなアイコンのホーム画面や、見やすいフォント、見やすい画質調整といった改良を施してシニア向けにしたもの。
メーカーはシャープである。

シニア向け機種の常道で、ホーム画面は、ガラケーのメニュー画面に似たデザインになっている。
LINEを起動するアイコンは、ホーム画面をスライドさせた2ページ目にあらかじめ配置されている。
ベースモデルが一般向け機なので、当然「Google Play」にも対応。
アプリはいくらでも追加できる。

防水・防塵なので、扱いが少々ラフでも大丈夫。
メインカメラは1200万画素となる。おサイフケータイには対応しているが、ワンセグ・フルセグのテレビ機能は搭載していない。

近年シャープのスマホは評判がよく、そのシニア版ということで機能・性能は間違いない。ボディカラーはブライトシルバー、ミントグリーン、クリアホワイトの三色展開。どの色も男女兼用という印象だ。

www.au.com

ソフトバンクのおすすめ「シンプルスマホ4」

ソフトバンクのシニア向けスマホ「シンプルスマホ4」もシャープ製。
防水・防塵のタフなボディに、「聞きやすい」「見やすい」スピーカーと画面が搭載されている。
ケータイに似たデザインのホーム画面も、auの「AQUOS sense2」かんたんと、ほぼ共通している。

「Google Play」に対応しており、アプリのインストールが可能。
LINE起動用のアイコンもあらかじめ用意されている。 このあたりの仕様もauの端末と共通している。

「シンプルスマホ」というだけあって、機能はある程度絞られており、ワンセグの視聴はできるが、おサイフケータイの機能は搭載していない。
シニア層には音声検索が好評とのことで、本体側面に音声検索用のボタンを装備している。

画面デザインだけでなく、本体の各種ボタン配置・役割までシニア層にマッチするよう設計されている。ボディカラーはシャンパンシルバー、ネイビー、ピンクの三色展開。

www.softbank.jp

まとめ

残念なことだが、LINEを利用できるガラケーは存在するが、2020年3月には重要な機能である「プッシュ通知」が停止してしまうので、リアルタイムの連絡手段としては役に立たなくなってしまう。いまから、LINEのためにガラケーを機種変更するのは無謀。LINEを使うことが目的ならば、スマホに乗り換えるしかない。

◆福多利夫(フリーライター)
デジタル家電関連の記事を得意とする、モノ系ホビー系のフリーライター。一般財団法人家電製品協会認定の家電総合アドバイザーでもある。長年にわたり月刊『特選街』の制作に携わり、パソコン関連の著書も多い。

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