幼い子どもにとって長靴は、自分の力で簡単に履ける特別な靴。また、水たまりをバシャバシャ歩いても、お母さんに怒られない魔法の靴でもある。通園通学にも欠かせない。機能的であるのはもちろん、おしゃれで目立つ長靴を選びたい。そこで、幼稚園児と小学生の子どもがいる現役ママに人気の長靴を調査。筆者の周囲でも選ばれているブランドの中から、スタンプル、ムーンスター、イフミー、こどもビームス、クロックス、など15ブランドを紹介する。【2022年6月10日更新】
子どもの長靴の選び方
意外と出番が多い長靴
大人にとっての長靴は、雨がたくさん降っている時だけに登場するもの。しかし、子どもにとってはそうではない。雨の日はもちろん、雨が降った後の水たまりがある日、雪の日、霜が降りて土がぬかるんでいる日、幼稚園や保育園での水遊びや芋ほりの日。筆者の子どもは2歳頃、長靴が大好きで、天気に関係なく、毎日履いて出かける時期が2.3か月続いた。そのため、子どもの月齢や、快適性も重視して商品を検討したい。
サイズは大きすぎずないように
足のサイズのプラス1cmが目安
足のサイズより、1cm程度大きめのサイズがおすすめだ。
スニーカーが0.5cm程度大きめを選ぶのに対して、それよりも1段階大きいサイズが良い。あまり履かないからもっと大きめサイズを買いたい気持ちにもなるが、それ以上大きい長靴は、子供にとっては、歩きにくく危険だ。
特に、1.2歳児には、プラス1cmでも大き過ぎるかもしれない。筆者の子どもが1才の時は、せっかく長靴を履いても、すぐに足がスポッと抜けてしまい、気づけば靴下で歩いている場面が何度もあった。結局サイズダウンして買いなおし、スニーカーと同じサイズの長靴を履いていた。あまりにブカブカしていたら、中敷き(インソール)で調整できる、ということも覚えておきたい。
甲の高さにも気を付けて
スニーカーと違い、長靴のデザインによって甲の高さが合わないということもある。筆者の子どもも、足の甲があたって痛いと言ったレインブーツがあった。試着しないで購入する人も多いかもしれないが、レインブーツも試し履きをおすすめしたい。
年齢によって変えたい筒高(丈)
活発な3歳以上は、ミドル丈がおすすめ
長靴の丈も重要で、足首の上までのショート丈だと、着脱しやすいというメリットがある一方、水たまりに入れば、靴下までビショビショに濡れてしまい、何のための長靴?なんて思うことも。ひざ下までのロング丈だと、幼児では一人での着脱が難しく、長靴自体も重い場合がある。そこで、活動的な3歳児くらいになると着脱と機能性のバランスがとれたミドル丈を選ぶママが多い。
小学生は、学校の下駄箱の高さに注意
小学生になると、下駄箱に入らないという理由で長靴を履かない子どもが急に増える。折りたたんで無理やり入れると、長靴が倒れて隣の子の靴が濡れて迷惑がかかることも。そこで新しく購入する際に、気を付けたいのが筒高(丈)だ。筆者の小学生の子どもが履いている長靴の筒高さは19.5センチ。下駄箱に立てた状態で、ぎりぎり入る丈だ。学校によっても下駄箱のサイズが違うので、保護者会や学校公開の時に、一度確認してみてはいかがだろうか。
スタンプル
年代に合わせて靴底が変わる
筆者のママ友達の中で使用率が最も高い「スタンプル」。
人気の秘密は、柔らかくしなやかなゴムを採用した履き心地と、新色キャメルが加わった全13色と豊富なカラーバリエーション。小さな子どもが履く13cm~15cmのショート丈のつま先は丸みがあり、つまずきにくい形状になっている。動きが活発になる子どもが履く16cm~20cmの靴底には、より滑りにくい加工がされている。年齢を考えた機能が嬉しい。一度履いたらリピート率が高い長靴だ。
レインブーツ[ベビー・キッズ・ジュニア]
クッカヒッポ
全身コーディネートが楽しめる
大人が見ても上品でカワイイ絵柄が大人気のブランド。レインブーツ、傘、レインコート、プレイウェアと、雨の日に全身コーディネートが楽しめる。長靴の左右を間違えないように履くために、履き口には外から見てもわかりやすい色違いのタブ付き。中敷きにも左右違いの印刷がされている配慮が嬉しい。サイズは、S(15cm)・M(17cm)・L(19cm)の3通りで展開。
キッズレインブーツ
ムーンスター
滑り止めソールが好評
1873年に足袋作りから創業したムーンスター。子どもから大人用まで、日本製の靴メーカーとして、知名度を確立している。独自に開発した新防滑ソール「エバックスN」と、取り外して洗濯できる「洗えるインソール」を採用したレインブーツは、機能性抜群と筆者のご近所ママたちにも好評だ。
レインブーツ
つま先のスタイル:ベーシック
ホーキンス
しっかり厚手のインソール付き
全国チェーンABC-MARTで販売されているHAWKINS。筆者の小学生の娘も「カワイイ!」と一目ぼれして購入したのが、こちらのレインボー。お値段も1650円とお手頃なため、これなら大きめサイズではなく、今履いてちょうどいい靴と同じサイズで購入。サイズ20cmで筒高さは、19.5cm。小学校の下駄箱にぎりぎり入るそうだ。男子向けは、恐竜とロケットの2種類。女子向けは、花とハートとレインボーの3種類。カップインソール付きなので、このお値段で履き心地も良い。
キッズアップテンポ
全20種類の豊富なデザイン
新色ピスタチオとパープルの2色が仲間入りして、全20タイプから選べるようになった。どのデザインにも、外側にベルトがついており、左右間違わないための目印となる。傷や汚れが付きにくい塩化ビニール素材(PVC素材)は、軽いのもの特徴。売れ筋のスター×ピンクとスター×ネイビーは、傷が目立ちにくくなるようリニューアルされた。15cmから23cmまでとサイズ展開も豊富。
レインブーツ
ヒラキ
本記事の最安値!580円のレインブーツ
品質を守りながら、「安さ」にもこだわった自社企画の靴を販売するヒラキ。レインブーツだけでも10種類以上を展開しているが、中でも動物のマークがカワイイ長靴は、最安値の580円。13cmから18cmまでサイズも豊富なので、数か月でサイズアウトしてしまう時期も、これならぴったりサイズを購入してあげられる。店舗での購入より、ネット販売が主流のヒラキ。筆者のママ友の間では、ヒラキで購入する時は友達同士の共同購入にして、送料を無料にするなどの工夫をしている。
クロックス
超軽量で乾きやすい
クロックスの大人気モデル、クロックバンドの新しいレインブーツが登場。17.5cmサイズの重さはわずか143g。かかとのロゴ部分は、反射板なので、夜道には強い味方。すぐに乾くので、新聞紙を靴の中に入れたり、ドライヤーで長靴を乾かすママの手間も不要!雨が続く梅雨の時期にも、湿っぽい長靴を履いて出かけなくてよいのが嬉しい。やや大きめにできているので、サイズは足の実寸のままがお勧め。
クロックバンド レイン ブーツ
アサヒ
日本人の足型に合わせた設計
「歩くことは生きること」をモットーに、1892年に創業された老舗靴メーカーが作る長靴。
日本人の足型に合わせて、あえてつま先を左右非対称にすることで、靴の中で自然に指を動かすことができる。種類豊富な上履きと一緒に、長靴も購入しているというファンも。国内工場(福岡県久留米市)で徹底的な管理のもと製造している確かな品質の日本製。
レインシューズ
こどもビームス
3色が新たに登場!
値段もオシャレも妥協したくない!というこだわり派ママにおすすめしたい「こどもビームス」。新色レッド、グレージュ、ダークグリーンの3色が新たに加わり、以前からあったピンク、ブラウン、イエローやネイビーなどの色も少しマイナーチェンジした。すでに愛用しているご家庭も、新作に注目だ。(2022年6月現在、一部商品は、予約商品となっているので、ネットで購入する場合は、お届け時期に注意)
足口の白いラインと側面の”b”のロゴが遠目でも目立つアクセントになり、どの色も発色がきれい。同じ”b”のロゴがついた、レインコートと傘もあるため、揃えると、オシャレ度抜群。ママ友にも注目されそうだ。
SIZE:13 高さ:13.2cm cm:13.0cm 筒周り:22.5cm/SIZE:14 高さ:14.5cm cm:14.0cm 筒周り:23.0cm/SIZE:15 高さ:15.4cm cm:15.0cm 筒周り:24.0cm/SIZE:16 高さ:16.4cm cm:16.0cm 筒周り:25.0cm/SIZE:17 高さ:17.0cm cm:17.0cm 筒周り:25.5cm/SIZE:18 高さ:18.0cm cm:18.0cm 筒周り:26.5cm/SIZE:19 高さ:19.0cm cm:19.0cm 筒周り:27.5cm
キャサリンコテージ
女の子の大好きを集めたブーツ
入学式や卒園式などに必要なフォーマル服を安価で豊富に取り揃えている人気店。新作のレインブーツは、女の子が大好きな、きらきらラメにリボン付き。さらに、リボンに輝く一粒のラインストーンに、女の子のテンションが上がること間違いなし。雨の日のお出かけが待ち遠しくなる。透明の塩化ビニールコーティングがしてあるので、汚れは簡単に洗い流せる。23cmまであるので、カワイイ好きのお姉さんもお揃いでどうぞ。
きらきらラメがかわいい長靴があれば、足元から明るく、雨の日コーデも楽しくなっちゃいそう!
かわいい立体リボンモチーフにはラインストーンがひと粒きらり。
サイズ展開も16~23cmと豊富だから、リボン好きなキッズからジュニア、大人の女性の方にも履いていただけます。
大好きなリボンをあしらったラメがきらめくおしゃれなレインブーツで、雨の日でも自分らしいコーディネイトを楽しんで!
お手入れ方法: 手洗いのみ。
ミキハウス ホットビスケッツ
総柄プリントのデザインがリニューアル
ミキハウスのキャラクター、プッチ―とうさこがポイントに描かれた、とても可愛いレインブーツ。
男の子が大好きな電車、女の子が大好きなお花と、子供心を見事にとらえたプリントは、さすがミキハウス。ソールの凸凹もしっかりしており、滑りにくい。また、リフレクター(反射テープ)付きで、雨の薄暗い日でも、自転車や車から発見されやすい。
ピープ ズーム
モノトーンのドット柄とボーダー柄
1990年神戸で誕生したブランド。柔らかい天然ゴムを使用し、クッション性のあるインソールで軽く履き心地が良い。ロングセラーとなっている「ZOOM」のロゴがアクセントの無地のレインブーツは、全8色。また、オシャレな女の子におすすめなのは、黒と白の大きめのドット柄とボーダー柄。どんな洋服にも大人っぽくコーディネートしやすい。
【15cm】 筒丈:15cm 履口外周:27.5cm アウトソール:16.5cm 【16cm】 筒丈:16cm 履口外周:28.5cm アウトソール:17.5cm
【17cm】 筒丈:17cm 履口外周:29.5cm アウトソール:18.5cm 【18cm】 筒丈:18cm 履口外周:30.5cm アウトソール:19.5cm
【19cm】 筒丈:19cm 履口外周:31.5cm アウトソール:20.5cm 【20cm】…
ベルグステイン
オランダ発 パステルカラー4色が追加
オランダではキッズ用レインブーツの定番品。スロバキアの工場で職人が1点1点手作業で生産し、歴史あるヨーロッパ生産にこだわっている。柔らかいラバー素材なので、履き心地は抜群。かかとには、車や自転車から認識しやすい反射板(リフレクター)がついている。パステルカラー4色が新たに加わった。
原産国:スロバキア製
カラー:レッド/ピンク/ネイビー(Dark Blue)/カーキ/パープル/ダークグレー/サックスブルー(Celeste)
素材:とても柔らかいナチュラルラバー100%
職人によるハンドメイド製品
ハンター
英国王室もご愛用-新作はメタリックとスケルトン
1856年にスコットランドで創業された英国を代表するブランドHUNTER(ハンター)。おしゃれママ自身が履く長靴としても人気。
老舗でありながら、時代の先端を行くハンターらしく、ユニークなレインブーツが今年も登場している。パーカーやTシャツなどのガイコツ絵柄好きの男子には、スケルトンプリントのレインブーツがおすすめ。また、ロボットや宇宙好きにはシルバー色が輝くメタルブーツはいかがだろうか。
しっかりとした作りで、機能性は抜群。子供とお揃いのブランドともなれば、親子ともテンションが上がって雨の日のお出かけができること間違いなし。足のサイズの成長がゆるやかになる小学生になったら、親子お揃いコーデしてみてはいかがだろうか。
キッズ レインブーツ
KFT5003RMA
イフミー
産学協同で開発する子ども靴
子供の健康を考えた子供靴専門メーカー「IFME」が販売する、筒丈がやや長めのラバーブーツ。デザインがリニューアルして、変わらず根強い人気だ。徒歩での通園通学に時間がかかる子どもや、キャンプや川遊びなどのアウトドア、じゃがいも掘りなどの農作業体験などで本領を発揮しそうな長靴。膝下までしっかりサポートがあるが、幅広のために着脱は簡単。早稲田大学スポーツ科学学術院と共同で研究開発を進めた技術が、長靴にも活かされている。
まとめ
安全第一で子供のお気に入りの一足を
幼い子どもの場合は、自分でレインブーツを履いてみた感想を的確に言うことは難しい。そのため、親が子どもをよく観察して、足を滑らせていないか、躓く回数が増えていないか、すぐに抱っこをせがむなどして歩くのを嫌がっていないか、などを見る必要がある。
また、幼稚園児や小学生になると、やはりデザインや色にこだわる子どもが増える。値段も1000円以下から1万円近くするものまで、とても幅が広い。まずは親が納得できる長靴をいくつか候補として挙げ、その中から子どもに選ばせると満足度の高い長靴と出合えるのではないか。
◆小嶋彩葉(フリーライター)
医療系広告代理店の勤務を経て、編集兼ライターとして独立。現在は、子育て・旅行・映画関連記事などを中心に執筆活動を行う。また、幼稚園児と小学生の2児の母として、育児に奮闘中。