2019年12月18日に、ちょっと奇妙な話が舞い込んできました。「P&Gがかなりスゴい剃刀を開発。今までにない体験を提供する」というものです。T字カミソリで有名ブランドと言えば、「シック」「ジレット」「カイ(貝印)」「フェザー」が四天王ですが、それぞれメーカー毎の特長があります。ジレットといえば、新型技術が大好きです。では、ジレットラボ ヒーテッドレーザーには、どんな技術が使われ、新しい体験として、何を見せてくれるのでしょうか?

創業者の心意気とジレットモデル

「ジレット」はブランド名であり、創業者の名前です。その創業者は次の言葉を残しています。
「私たちはより良い製品を作ることができなくなったとき、カミソリを作ることを止めるだろう。」

ジレットが初めて製品を世に出したのは、1901年のこと。その後、ジレットはいろいろな改良を続けてきました。

T字カミソリに関わらず、カミソリは「肌を傷めずに、どう深剃り」するのかが大命題です。

ジレットの改良もそれに添ったものです。
2000年以降も、2004年の電池技術を使用した世界初の「ウエットシェービングシステム」。2006年に「5枚刃」。2014年に顔の凹凸を追従する「フレックスボール」を投入。より的確な「深剃り」を追求してきました。

また「肌保護」の方では、2016年に「前後にジェルスムーサー」、2019年には「スキンガード」が搭載されたモデルが発表されています。

創業者が亡くなっても、「よりよい製品」を上市し続けていることが分かります。

確固たる機能ではなく、未体験の感覚が売り物

このように、カミソリは「深剃りができ、肌荒れなし」という目標に対し、機能を積み上げてきたジレットですが、今回のモデルは全く違います。

グルーミングは、見た目を整えることもありますが、もう一つ自分の気持ちをリラックスさせる、次に向かう気持ちを整える機能もあります。

ヒゲを剃ると言うことと、渾然一体になってはいますが、休日、急がずに顔を洗うときなど、リラックスのウェイトが増します。古風に、お湯を沸かし、シャボンを泡立て、ブラシで石けんを付ける人もいるかも知れませんし、蒸しタオルを使う人もいるかも知れません。ちょっと大仰ですが、いい気持ちですし、何より気持ちに余裕ができます。

画像: グルーミングには「気持ちをリラックスさせる」効果も。

グルーミングには「気持ちをリラックスさせる」効果も。

今回ご紹介する「ジレットラボ ヒーテッドレーザー」は、そういう感じのツールなのです。今まで体験したことのない感じが一番の売りです。ただそれは、肌にやさしく深剃りを放棄したわけではありません。ここで成功した技術(5枚刃、フレットボール)を搭載した上で、未体験感覚を渡すと言うわけです。

GilletteLabs(ジレットラボ)
ヒ―テッドレーザー

画像: GilletteLabs スターターキット (本体 + 替刃2個) gillette.nestle.jp

GilletteLabs スターターキット (本体 + 替刃2個)

gillette.nestle.jp

「ジレットラボ」って何だ?

今回のモデルですが、ブランドは「ジレット」。ですが「ラボ」と付いています。これは何を意味しているのでしょうか?

ラボはもちろん研究所の意味ですが、ジレットはラボを、次の様に定義しています。「未来を探求し、美しく知能的にデザインされたデバイスで贅沢なシェービング体験を届ける。そんな未来を研究する研究所」と言っています。

そして、この様な、未来へアプローチするような製品を「ジレットラボ」と呼ぶとのことです。

それが「暖かさを感じながら剃る」。「温熱バー」が導入された「ジレットラボ ヒーテッドレーザー」なのです。

画像: 温熱バー搭載で肌を温めながら剃る快感を|ジレットラボ ヒーテッドレーザー youtu.be

温熱バー搭載で肌を温めながら剃る快感を|ジレットラボ ヒーテッドレーザー

youtu.be

「ジレットラボ ヒーテッドレーザー」を使ってみた!

原理は割と簡単で、刃の下に「温熱バー」と呼ばれる即熱性のプレートが付けられた構造です。
刃が当たる前に、肌を温める機能です。

実際に使ってみました。

まず肌に、シェービング フォーム、もしくはジェルをタップリ付けます。そりゃCMに出てくる俳優のようにタップリです。

で、スィッチ・オン。

ヒーテッドレーザーのデザイン、質感は、半端なモノではありませんので。ワンステップ、いやツーステップ、グレードが上がった感じです。

肌に触れた瞬間は、ちょっと違和感。狭いエリア、しかも顔ですから、手をお湯に入れるのとはわけが違います。まず、刺激として捉えるのですね。それが次瞬間には、暖かさに変わります。

今まで、ヒゲ対刃のやるかやられるか、そんなドライな感触に、人心地がちょっと入り込んだ感じです。まさに独特の感じです。

手からも力がイイ塩梅に抜けますね。ちょっとしたリラックス。確かに新しい体験です。小さく繊細な体験ですが、確かに今までと違います。

ちなみに、このモデル、米国でも最新製品が並ぶCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で賞をもらっていますし、TIMESの2019年のベスト100にも名が出ています。

ちなみに、「5枚刃」「フレックスボール」仕様ですので、剃った結果はバッチリ。ただそれよりも、特殊な時間だったという感じが強いです。

日本市場のために搭載された機能とは

実はヒーテッドレーザーには、日本市場のために設けられたものがあります。

それは温度設定。

画像: スイッチオン1秒で好みの熱レベルまで上昇。 gillette.jp

スイッチオン1秒で好みの熱レベルまで上昇。

gillette.jp

ヒーテッドレーザーは、43℃と50℃が選べます。どちらも、普通のお風呂より熱め。昔の江戸っ子は、50℃近い温度の湯を好んだと言いますから、ありかも知れません。

で、この内の43℃は、日本市場を調査して決めた温度だそうです。欧米の方はシェービング・フォーム、ジェルをタップリ使うため、50℃あたりまで温度を上げないとちょうどイイ温度になれないのだそうです。

そのため、体験会で試用させてもらった際、私としてはタップリの泡を付けたつもりですが、開発担当者からは「薄い」と言われました。暖房もそうですが、海外は、ランニング・コストに関しては、割りと素直に払う感じがあります。高いクルマを買って、ハイオクではなくレギュラーを使うことが多い日本とはその点ちょっと違うようです。
私からすると50℃は高温では…と身構えてしまいます。とにかく、43℃。搭載してもらって良かったです。

まとめ 

ヒーテッドレーザーは「体験にお金を払う時代のカミソリ」といえる!

ジレットラボ ヒーテッドレーザーは、スターターキットで2万円以上します。現在の同社主力製品の約10倍の価格です。P&Gもそんなに売れるモノではないと考えているようです。

では、何故、世に問うのでしょうか?

それは、世の中にモノが溢れすぎた結果、人は「体験」を求めだしたことにあると思います。

観光がイイ例ですね。名物は一回で十分です。しかし、そこに「体験」を加味することにより、今までとは違う見方ができるようになった自分がいるわけです。これはまだ少数かも知れませんが、その萌芽は始まっています。

ヒーテットレーザーは、そんな感じの商品です。もちろん高すぎる、自分に合わないと判断するひともいるでしょうが、まずは体験してから。かなりユニークで、面白いですよ。

2020年、モノのあり方が変わってきているように感じます。

画像: 【ジレットラボ ヒーテッドレーザーレビュー】加熱式T字カミソリが気持ち良すぎ!新しい「体験」に筆者もウットリ
GilletteLabs
スターターキット (本体 + 替刃2個)

◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。

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