【電子レンジとWi-Fi】なぜ一緒に使うと「電波干渉」が起きるのか?対策は?

WiFi

電子レンジなどを使うと、家のWi-Fiが乱れたことはないだろうか。読者から届いた疑問では特に、動画などのストリーミング系に影響が出て困るそうだ。Wi-Fiと電子レンジは、同じ周波数帯の電波を使っているらしいが、この問題について専門家に聞いてみた。

電子レンジを使うと家のWi-Fiが乱れる

読者からの質問

電子レンジなどを使うと、家のWi-Fiが乱れます。特に、動画などのストリーミング系に影響が出ます。これは、いったいなぜなんでしょう?( (M.Sさん 神奈川県 69歳)

編集部:

この質問は、ガジェットライターの篠原義夫さんに聞きましょう。

専門家の回答

専門家:
「Wi-Fiは電波の一種であり、既定の周波数帯を使って無線通信を行っています。もちろん、電波を利用しているのはWi-Fiだけではありません。テレビやラジオ、携帯電話、衛星通信など、この世界には無数ともいえる電波が飛び交っています。

ただし、誰も彼もが好き勝手に電波を使っていては電波干渉が起きてしまいます。そうした電波の混信を回避するため、通信機器は種類ごとに異なる周波数帯を利用しています。

しかし、時には通信機器でなく、思いもよらぬ方面から『伏兵』が現れることもあります。その一つが、Wi-Fiにおける電子レンジです。

電子レンジでは、電磁波の照射により食品を加熱していますが、その際に使われる電磁波の周波数帯は2.4Gヘルツ。これは、Wi-FIの周波数帯である2.4Gヘルツと同じです。つまり、電子レンジを使用すると、2.4Gヘルツの電波が飛ぶわけですから、近くに同じ周波数帯を使うWi-Fi機器があれば、電波干渉が起きても不思議ではありません」

編集部:

ふむふむ。特集でも何度か取り上げてますが、Wi-Fiと電子レンジは、同じ周波数帯の電波を使っているということですね。

専門家:

「質問文によると、特にネット動画のストリーミング系(動画ファイルをダウンロードせず、そのまま流しながら視聴する形式)で影響が出やすいようですが、これは親機(ルーター)と子機(パソコンやスマホなど)の間でやり取りするデータ通信量の問題でしょう。動画のストリーミングは、非常に多くのデータ通信量が必要になるため、再生中は親機のルーターと子機側で常にデータが流れている状態になりがちです。

そうしたときに電子レンジを使用し、Wi-Fiとの電波干渉が起こると、ストリーミングのためのデータ通信が中断され、映像が止まったり乱れたりするなどの影響が出ると考えられます。ブラウジングやメールなどの軽いネットサービスなら、データのやり取りが瞬時で済むため電波干渉の影響は受けにくいでしょうが、常にデータ通信が必要なストリーミング系は、電波干渉を受けやすいのです。

やっかいな問題ですが、解決法はあります。Wi-Fiは規格上、2.4Gヘルツ帯のほか、電波干渉が生じにくい5Gヘルツ帯にも対応しています。親機のルーターだけではなく、スマホやパソコンなどの子機側も5Gヘルツ帯対応機でそろえる必要がありますが、電波干渉を避けたいならWi-Fiは5Gヘルツを利用するようにしましょう」

編集部:

電波干渉の解決策は、5Gヘルツ対応機を使うということですね。了解しました!

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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