春の味覚といえばタケノコ。煮物やタケコノご飯などの和食もおいしいですが、スパイスカレーとの相性も抜群です。今回は、スパイス料理研究家の印度カリー子さんが提案するスパイスカレーのレシピをもとに作り方を紹介。ナンとチーズクルチャ、カレーピザも、一緒に作ってみませんか。
タケノコはカレーの具材にぴったり!
毎日食べても飽きないスパイスカレー
みなさんは、スパイス料理研究家の印度カリー子さんが提案するスパイスカレーをご存知ですか。家庭で簡単に作ることができ、美味しくて体にいい。毎日食べても飽きないおすすめメニューで、私は旬の食材を使っていろんなカレーに挑戦しています。春といえばタケノコ。近所の方から採れたてのタケノコをたくさんもらい、試しにカレーに入れてみると……コリコリ食感が本当においしくて、和食以外にも合うことを発見しました。
タケノコの栄養と効能
タケノコに多く含まれるカリウムは、体内の過剰な塩分を尿と一緒に排泄する働きがあり、高血圧予防やむくみを取る効能が期待できます。さらに、腸のぜん動運動を促す不溶性食物繊維も豊富。便秘の予防・改善はもちろん、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度を下げる機能が明らかになっています。ちなみにタケノコの切り口に出る白い粒状のものは、チロシン(アミノ酸の一種)で人体に害はありません。
タケノコの見分け方とアク抜き
市場に出回っているタケノコの多くは、大型で厚みのある孟宗竹(モウソウチク)。以下のポイントを参考に、鮮度がよく柔らかいタケノコを選びましょう。
タケノコのアク抜きと保存方法
えぐみの元であるシュウ酸やホモゲンチジン酸は、米ぬかや米のとぎ汁で煮ることで抜くことができます。タケノコは鮮度が命。生のまま置いておくと硬くなり、えぐみが増すので早めに茹でましょう。
<アクの抜き方>
(1)タケノコは先端を3cm程度斜めにカットし、縦に切り込みを入れる(大量に茹でる場合は外皮を剥いてもOK)。
(2)大きな鍋にたっぷりと水をはり、米ぬかと(1)のタケノコを入れて強火にかける(米ぬかがなければ米のとぎ汁でもOK)。
(3)沸騰したら弱火にして30分~1時間程度茹でる。外皮を剥いた場合は、竹串がすーっと通ったらOK。
(4)火を止めてお湯が冷めるまで放置する。
<保存方法>
空気に触れないように水に浸し、密封容器に入れて冷蔵庫に保管。毎日水を変えれば10日ほど持ちます。
<参考サイト>
・農林水産省「aff(あふ) バックナンバー 2020年 20年3月号 たけのこ」https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2003/spe2_03.html
・北陸農政局「今月の園芸特産作物:4月 たけのこ」https://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/engei/tokusan201604.html
・野菜情報サイト 野菜ナビ「野菜図鑑 たけのこ」https://www.yasainavi.com/zukan/takenoko.htm
・全国の栄養士のためのコミュニティ 給食ひろば「食材百科事典 たけのこ」 https://www.kyushoku.jp/encyclopaedia/2016/04/6516/
タケノコのスパイスカレーを作ろう
印度カリー子さん推奨のスパイスカレーの材料・レシピで、カレーの素になるグレイビーを作ります。
▼関連記事→【レシピは超簡単】スパイスカレーの作り方
グレイビー(カレーの素)のレシピ
<材料>(2人前)
スパイス3種(クミン・ターメリック・コリアンダー)…各小さじ1
塩…小さじ1
玉ねぎ…1個
トマト…1個(トマト缶1/2でもOK)
しょうが・にんにく…各1かけ(チューブでもOK)
※通常は上記レシピに水(100ml)を加えますが、ドライカレー風に仕上げるため、今回は入れていません
<作り方>
(1)油をひき、みじん切りをした玉ねぎ、しょうが、にんにくを強火で約10分炒める。
(2)玉ねぎが飴色になったら、カットしたトマト(orトマト缶)を入れて約2分炒める。
(4)弱火にして3種のスパイスと塩を入れて約1分炒める。
グレイビーは作り置きして冷凍保存すると、いつでも手軽にカレーが作れます♪
写真付きの詳しい作り方は、下記の記事を参照ください。
→【レシピは超簡単】スパイスカレーの作り方
タケノコカレーのレシピ
<材料>(2人前)
グレイビー…2人前
油(サラダ油・オリーブオイルなど)…適量
ヨーグルト…100g
タケノコ(あく抜き済みの物)…150g程度
ひき肉…100~150g(今回は合い挽き肉を使用)
<作り方>
(1)タケノコをさいの目に切る。
(2)フライパンに油をひき、ひき肉を炒めて色が変わってきたらタケノコを加える。
(3)中火にしてグレイビーとヨーグルトを加える。
(4)5分ほど煮込み、塩・こしょうで味を調える。
ナンとチーズクルチャも一緒に作ろう
今回は無印良品の「ナンミックス」を使って、「ナン」と、チーズ入りナン「チーズクルチャ」も作ってみました。
ナンの材料と作り方
<材料>(長さ22~25cm 4枚分)
ナンミックス…1袋(200g)
水…1/2カップ(100ml)
サラダ油(またはオリーブオイル)…小さじ1(5ml)
※オリーブオイルを使用すると風味が増します。
<作り方>
(1)ボウルにナンミックス、水、サラダ油(またはオリーブオイル)を入れ、ヘラでひとまとまりになるまで混ぜる。次に、滑らかになるまで手で約5分よくこねる。
(2)生地を4等分して丸めてボウルに入れ、ラップをかけて室温で約10分ねかせる。
(3)まな板の上に生地をのせ、めん棒を使って長さ25~28cmの楕円状に伸ばす。
(4)フライパンを中火で熱して生地をのせ、1~2分焼く。
※フッ素加工していないフライパンの場合は、薄くサラダ油をひく。
(5)生地を裏返して弱火にし、焼き色がつくまで約1分焼く。
チーズクルチャの材料と作り方
<材料>(直径12~15cm 4枚分)
ナンミックス…1袋(200g)
水…1/2カップ(100ml)
サラダ油(またはオリーブ油)…小さじ1(5ml)
ビザ用チーズ…約120g(1枚30g)
<作り方>
(1)ナンの作り方同様に生地を作る。
(2)まな板の上に生地をのせ、めん棒を使って直径12~15cmの円形に伸ばす。
(3)伸ばした生地の中央にピザ用チーズを30gのせ、周囲の生地を寄せてしっかりと閉じる。
(4)フライパンを中火で熱し、生地をのせて焼き色がつくまで約2分焼く。
(5)生地を裏返して弱火にし、焼き色がつくまで約1分焼く。
ついでにカレーピザも作りました
ナンの上にタケノコのカレーとピザ用チーズをのせ、オーブントースターで焼き色がつくまで5~8分焼いたら完成です!
カレー・ナン・ピザを食べてみた
カリー子さんのスパイスカレーは「我が家でこんな味が出せるの!?」と驚くほど本格的。それでいて辛さはマイルドなので、お子さんでも食べられるでしょう。辛いというよりも、スパイスの香りが豊かな味わいです。そこにタケノコのコリコリ食感と合い挽き肉の旨みが加わり、おかわり必須の絶品です。ふんわりとした焼き立てアツアツのナンにつけて食べたら、最強のおいしさ。ほんのり甘くてスパイシーなカレーとよく合います。チーズクルチャやカレーピザは、とろ~りチーズがもうたまりません!
まとめ
旬のタケノコを使ったカレーは、コリコリ食感が想像以上のおいしさ。旬をおいしくいただき、食物繊維もたっぷり取れます。和食以外のタケノコの活用法を知っておくと、春の食卓がますます楽しくなりますね。そして無印良品のナンミックスは、ふんわりしたナンを手軽に失敗なく作れます。カレーとナン、チーズは最強トリオ!お昼に息子と一緒に手作りして、アツアツを頬張りながらにんまり。とっても幸せな気分になれました。皆さんも休日に、ぜひチャレンジしてみませんか。
▼関連記事→【レシピは超簡単】スパイスカレーの作り方
▼関連記事→【スパイスカレーの作り方・キノコ、栗、里芋編】
■文:藤田美佐子
京都市在住。フリーランスの編集兼ライターとして観光、食、求人、医療、ブライダルなど幅広い取材・執筆活動を行う。1児の母。趣味はマラソン・トレラン、美味しいものを食べたり、つくることが大好きな食いしん坊。