ここでは5大コード決済「PayPay」、「LINE Pay」、「d払い」、「au PAY」、「楽天ペイ」うまい使い分け方についてわかりやすく解説する。
[別記事:【ネット通販の支払い方法】クレジットカード以外にもコード決済が増加!郵便局や宅急便もキャッシュレス化が加速中→]
PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ、LINE Pay。5大コード決済のうまい使い分け方はこれ!
2018年末のPayPay参入で激化したコード決済市場だが、2019年にはほぼ趨勢が見えた状態となり、現在では市場シェアの過半数をPayPayが握り、d払い、auPAY、LINE Pay、楽天ペイなどがそれに続く。クレカの使えないような地方都市の小規模な店舗でも利用できるPayPayを除けば、ほかのサービスはどれも大手チェーン店を中心に利用できる状況で、大きな差はない。使い方としては、どこでも利用できるPayPayを押さえつつ、自身の利用スタイルに合ったサービスをポイント還元とうまくからめて使い分けるのがコツだ。
例えば、d払いやauPAYはそのキャリアのユーザーと相性がよく、支払い手段としてキャリア決済も使える。LINE Payや楽天ペイは自社発行クレカと併用することでポイント還元の恩恵を最大限受けられる。特に楽天のサービスを頻繁に利用するユーザーの場合、楽天カードと楽天ペイアプリの組み合わせで、ポイント稼ぎにも大いに活用可能だ。
また、Yahoo!とLINEの合併により、今後、LINE Payのコード決済機能はPayPayに統一されていく。ただ、LINE Payがなくなるわけではなく、PayPayが利用できる店舗であれば、そのままLINE Payが利用できる状態になるのだ。登録済み銀行口座や、LINE発行クレカもそのまま新環境に引き継がれる。
●5大コード決済の一覧表
サービス名 | PayPay | LINE Pay | d払い | au PAY | 楽天ペイ |
事業者 (親会社) |
ソフトバンク (Zホールディングス) |
NTTドコモ | KDDI | 楽天 | |
登録 ユーザー数 |
3800万人 (2021年3月時点) |
3900万人 (2021年2月末時点) |
3255万人 (2021年2月時点、iD合算) |
2500万人 (2021年2月時点) |
5000万人 (2020年9月時点) |
利用可能な 場所 |
316万人 PayPayの加盟店数 |
287万人 コード決済、 オンライン、iD合算 |
355万人 ポイント加盟店含む |
500万人 オンライン、Edy含む |
|
連係する ポイント |
Tポイント、 PayPay ボーナス |
LINE ポイント (PayPayボーナス転換可) |
dポイント | Ponta | 楽天ポイント |
主に連携する カード |
ヤフーカード | Visa LINE Pay カード |
dカード | au PAYカード | 楽天カード |
大型キャンペーンは減ったが、コード決済で得するためにはここをチェック!
PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」でわいたのも今は昔。2020年以降、そうした大型還元キャンペーンは鳴りを潜めている。おそらく、今後もそうしたキャンペーンが実施されることはないだろう。
現在、ポイント還元の恩恵を最大限に受ける方法は、不定期に開催されるキャンペーンをこまめにチェックすることだ。
キャンペーンには、「自治体や特定企業との期間限定コラボ」「チェーン店での新規取り扱い開始記念」「祝い事でのキャンペーン」などがある。最近のPayPayで例を挙げれば、「ソフトバンクホークス優勝記念」や「セブン-イレブンアプリでのPayPay支払い」といったところ。ただし、このキャンペーンで最大級の還元を受けるには、ソフトバンク回線との契約や、Yahoo!プレミアム会員であることが必要など、いくつかの条件がある。
いずれにせよ、キャンペーンは地域・サービス限定で複数同時に行われる。恩恵を受けるには、こまめな情報チェックが必要だ。
●実施中のキャンペーンをこまめにチェック!
「ステージ制」があるサービスなら、一つのコード決済をずっと使うのも手
ポイント還元でお得に買い物できる決済サービスは多いが、利用者を囲い込むために毎月の利用実績に応じてランク付けを行い、還元されるポイントがさらに増えるサービスもある。
代表的なのはLINE Payの「LINEポイントクラブ」だが、残念ながら2021年4月でサービス終了となった。だが、類似のサービスはまだ残っており、例えばauPAYでは、同社サービスの利用実績に応じてスコアが加算され、ランク分けが行われるステージ制を導入しており、決済の還元率や契約特典の付与ポイントが変化する。
PayPayではステップ制度を導入しており、基本となる0.5%または1%の還元率に加え、利用回数や金額に応じてさらに1%の還元ボーナスが追加される。1ヵ月で50回決済や10万円以上の支払いといった具合に、条件はやや厳しいが、ふだんの買い物をすべてPayPayで行えば、不可能ではない。幸い、利用できる店舗が多いことに加え、請求書払いにも対応するので、利用場面は多い。
●ステージの到達度をアプリでチェック可能
※価格、サービス内容は記事作成時のものです。
■解説/鈴木淳也(ITジャーナリスト)