お金をかけないガーデニングを実現するために、セルフで庭作りをしました。取り入れたアイテムやお金をかけない方法についてご紹介します。素敵なお庭を実現しようと思えば、2桁万円以上の費用が必要になるケースが多いです。草木は自然な状態こそ美しいもの。なるべくお金をかけず、庭作りを楽しむ方法についてご紹介します。
ガーデニングにかかる予算
眺めているだけで癒やされる、お花や植物が育った素敵な庭。ご近所でそんな家を見かけるたびに足を止めて、うっとり眺めてしまう……そんな人も多いのではないでしょうか。
自宅でも同じような庭作りができたら良いですが、手入れが行き届いた美しい庭を簡単に手に入れようと思うと、決して簡単ではありません。
節約家のわが家が同じことを考えたとき、まず立ちはだかるのが、費用の問題です。たとえば、グランドカバーを敷くのに業者に依頼をすれば1平方メートルあたり7,000円はかかると考えたほうが良いでしょう。レンガの花壇作りは1平方メートルで2万円~。植物の植栽や既存の雑草処理なども考えると、あっという間に30万、50万は越えてしまいます。
お金をかけずにガーデニングを実行しよう
金銭的な問題で素敵な庭を諦めてしまうのは、もったいないですよね。お金をかけなくても、自分たちで素敵な庭を作りることは不可能ではありません。
わが家の場合、新築購入時には防草シートが張ってあるだけだった庭をガーデニングし、緑の空間に生まれ変わらせました。かかった費用は、全部でおよそ1万円ほどです。お金をかけずにガーデニングを実現した方法について、ご紹介します。
理想の庭は「アリエッティの庭」
庭作りで大切なのは、どんな庭にするのかテーマを決めることです。わが家の場合、スタジオジブリの映画「借りぐらしのアリエッティ」に出てくるような、自然の状態の庭が良いと考えました。
畑でも何でもないところに赤じそがあったり、ローリエの木がそこらへんにポンッと生えていたりするような。計算し尽くされた感じより、雑然としていて緑豊かなメルヘンチックな場所を目指し、庭を作っています。
グランドカバーは種から育てる
むき出しの土は土埃も気になるし見た目も悪く感じたため、まずはグランドカバーからチャレンジしてみました。グランドカバーの定番といえば芝生ですが、育てるのが大変だとよく耳にします。そこで、芝生以外のグランドカバーを選択してみました。
選んだのは「ディコンドラ」という植物です。ハート型のかわいい葉っぱを生やします。
種を3,500円ほどでネット購入し、防草シートを取り外した土にそのままバラバラと撒きます。上から土をかぶせることもしていません。雨で種が土に沈んでいくのを待ちました。およそ2週間ほどでポツポツと芽が出始め、3か月も経つころにはグランドカバーとしての気配が見え始めます。
半年も経って夏を終えるころには、立派なグランドカバーに育ちました。
枕木はコンクリートタイプを選択
素敵なお庭でよく見かけるのが枕木です。
枕木がある庭は何となくメルヘンチックなイメージ……アリエッティにも出てきそうです。
しかし枕木は土に直接触れるため、腐敗が早いのだとか。それならば木でない枕木を採用しよう、ということでホームセンターでコンクリートの枕木を購入しました。
価格は1本2,500円ほど。5本も敷けば1万円超えです。
わが家の庭でもっとも高価で、唯一の装飾アイテムが枕木です。しかし枕木があることで「ガーデニングらしさ」が増します。
花壇作り
花壇はレンガを並べて完成
花壇はレンガをひとつずつ積んでコンクリートで隙間を固めて……と思ったのですが、おしゃれなレンガは1個200円はします。花壇を1つ作りろうと思えば、6,000~7,000円はいってしまうのでは?
節約家の金額計算はシビアです。そこで取り入れたのが、ホームセンターで売られている「すでに繋がったレンガ」です。価格は1ブロック500円ほど、高さもあるため1つの花壇につき5個ほどで足ります。
すでにレンガ同士が繋がった状態なため、施工はほとんど不要。土に埋めるだけで良く、レンガブロック同士をコンクリートで繋げなくても問題はありませんでした。
植物はもらいものをメインに
植物は苗や種を買ってきて育てても良いのですが、基本イメージは「アリエッティの庭」。映画に出てくるような緑豊かで自然な状態を楽しむためにも、あまり植物の育成に手をかけたくありません。
手間なくしっかり育って種を落とし、季節が巡れば再びまた勝手に芽が出る……そんなサイクルを実現できる生命力豊かな植物が、手間・金銭・イメージのすべてにおいて理想です。
近所のガーデニング好きの女性に相談をしたところ、「そういった植物は、アスファルトにも生えるようなやつ。生命力の高い花を根っこから引っこ抜いて、庭に植え直せ」という、ワイルドなアドバイスをもらいました。
彼女の話では買ってきた苗木は大事に育てられて芽を出しているため弱く、立派な種を作らない、とのこと。彼女の自宅敷地内にある駐車場に生えていた花を引っこ抜き、さっそく植え替えることにしました。
それから2週間ほど経過したのち、すっかり根を張ったようで花を咲かせました。生命力の強い植物を、無料でゲットです。
挿し木で育てる
ワイルドなアドバイスをくれたご近所の彼女から、挿し木もおすすめされました。挿し木とは、育った植物の枝を切り取り、再び土に植えて根を張らせる植物の育成方法です。
挿し木をマスターすれば、苗木を買わずに庭に木を育てることもできます。
彼女からもらったのは、カシワバアジサイの挿し木。残念ながらこちらは根が張ることなく枯れてしまいました。
しかしあとから調べてみると、きちんと葉を落とす場所や水に浸す時間、適した土などがある様子。きちんと手順を守って育ててれば、植物の育成の幅が広がりそうです。
野菜と花を混同させる
お花だけの素敵なガーデニングも良いですが、どうせ育てるのなら見た目だけでなく実用性も重視したいもの。わが家では花と花の間に、しそとバジル、パクチーを植えています。
しそとバジルは苗を買ってきて植えたものですが、パクチーは種から育てています。
育てているというより勝手に育っていくといったほうがしっくりくるほど、水もあげていないにも関わらず、ぐんぐん伸びていきます。パクチーは料理に使えるだけでなく、かわいい花を咲かせます。ガーデニングのお花としても役割を果たしつつ、食用としても使える、便利な植物です。
このように野菜もかわいらしい花を咲かせるため、ガーデニングの一部として取り入れるのがおすすめです。
お金のかけないガーデニングの注意点
お金をかけないガーデニングには、お金をかけていないからこその難点があります。
理想の形になるまで時間がかかる
プロの業者に頼むのとは違い、ひとつずつ自己流で考えて作りっていくのがセルフガーデニングです。そのため、理想の形はつねに模索気味。合うと思っていた植物の組み合わせが実際はイマイチで、途中で計画を変更することも珍しくありません。
経験豊富なプランナーがガーデニングアイテム同士のベストな組み合わせをさっと思いつくのとは違い、素人が手探りでプランニングをしなくてはならないため、理想の庭にたどり着くまでは時間がかかります。
野生感が出る
ガーデニングのプロに定期的な剪定をお願いしている庭は、いつ見ても美しいです。しかしセルフガーデニングの場合、剪定を自分でおこなわなくてはなりません。つい面倒くさくてサボりでもすれば、あっという間にジャングルのようになることも。
まとめ
素敵な庭は、お金をかければ手に入ります。しかし自分たちで試行錯誤しながらひとつずつ作り上げた庭も、愛着がわくものです。放ったらかしの庭も、グランドカバーやレンガの花壇をプラスするだけで、違った印象に見えてきますよ。ぜひ、自分なりの庭を作っておうち時間を楽しんでください。