練習や筋トレをこんなに頑張っているのに、どうして運動能力やパフォーマンスが上がらないのか…素早く動けないのも、強く打てないのも、高く跳べないのも、記録が伸びないのも、いくつかの「ある筋肉」が働いていない、または衰えているからです。その筋肉がサボっている=「サボリ筋」になっているからこそ、あなたは存分に力を発揮できないでいるのです。【解説】笹川大瑛(理学療法士)

著者のプロフィール

画像: 著者のプロフィール

笹川大瑛(ささかわ・ひろひで)

理学療法士。一般社団法人 日本身体運動科学研究所 代表理事。教育学修士。剣道六段。日本大学文理学部体育学科卒、日本大学大学院(教育学)卒。運動能力の向上やスポーツが上達する方法を科学的に研究する、運動科学の専門家。理学療法士として運動の研究やリハビリに関わってきた豊富な経験から「関節トレーニング」を考案。体の動きが劇的に変わると評判を呼び、トップアスリートのパフォーマンス向上にも貢献している。現在はボディコンディショニングなどのセミナーを開催。全国から理学療法士、スポーツ指導者、柔道整復師などの専門家が集まり教示を受ける。これまで指導した生徒の数は500名以上。イタリアやオーストラリアなどの海外の生徒にも指導している。著書に『関トレ 関節トレーニングで強いからだを作る』『ひざ・腰・肩の痛みがとれる! 関トレビジュアル版』(ともに朝日新聞出版)など。

本稿は『運動能力が10秒で上がるサボリ筋トレーニング 体幹やウエイトより効果絶大!』(KADOKAWA)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

イラスト/中村知史

サボリ筋とは

「練習や筋トレをこんなに頑張っているのに、どうして運動能力やパフォーマンスが上がらないのか」

そうした疑問や悩みを抱えた人は、老若男女を問わず、非常に多いと思います。

「もう1つ上のレベルに到達したい」と思うからこそ、誰もがトレーニングに精を出すものの、思うような変化も結果も得られない──。

本記事の内容は、そうした疑問や悩みに対する1つの答えになります。

素早く動けないのも、強く打てないのも、高く跳べないのも、記録が伸びないのも、いくつかの「ある筋肉」が働いていない、または衰えているからです。

つまり、その筋肉がしっかり働いて機能すべきなのに実はサボっている=「サボリ筋」になっているからこそ、あなたは存分に力を発揮できないでいるのです。

しかも、その筋肉は、従来のトレーニング法では見逃されることがほとんどで、だからこそ状況が改善しないという問題が存在していました。
そうした〝重要な筋肉〟を集中的にトレーニングすることで、多くの疑問や悩みを一気に解消できるメソッドこそが、「サボリ筋トレーニング」です。

私はこれまでに、数多くのアスリートたちのコンディショニング・パフォーマンスアップ・リハビリに携わってきました。

理学療法士として大阪・東京の病院に勤務した後、日本大学大学院で運動学・トレーニングを専攻し、全国の医療従事者への技術指導を行うとともに、トップレベルのアスリートのトレーナーとしても務めてきました。

そうした活動の中で、研究と実践を積み重ね、「運動科学的に正しいサボリ筋トレーニング」のメソッドを考案し、確立させた次第です。

1つのサボリ筋トレーニングにかかる時間は、たったの10秒です。

しかし、運動科学的にみて、きわめて合理的なトレーニングであるため、運動能力向上の効果は数えきれないほどたくさんの人たちに現れています。

例えば、サボリ筋トレーニングを約1カ月行った学生たち(高校女子1〜3年生/16名)では、短距離の50m走・長距離の1500m走ともに、全員のタイムが見事短縮されました

また、ケガをしてウエイトトレーニングやランニングができなくなったから……とサボリ筋トレーニングをはじめた女子プロゴルファーは、40代にして350ヤードまで飛ばせるほどにパワーアップしました。サボリ筋トレーニングを行ったおかげで、自然と「ここに力を入れる」という感覚がわかってきたとお話しされていました

ほかにも、例を挙げればきりがないほどの実績を残しています。

もちろん、継続すればするほど効果が現れやすく、パフォーマンスの質が劇的に向上する確率が上がっていくのはいうまでもありません。

そのメカニズムは、ここであえてひとことで表せば、これまでとはガラッと体が変わり、運動・スポーツをするうえで「ほんとうに能力向上に役立つ筋肉」を手に入れられることに秘密があります。

だからこそ、動きやプレーの幅が大きく広がり、故障・ケガもしにくくなり、未体験のスピード・キレ・伸び・力強さまで獲得できて、自らが満足できる結果を残せるのです。

あなたもぜひ、サボリ筋トレーニングを実践し〝上達の限界〟を突破して、人生最高のパフォーマンスを実現していただきたいと思います。

たった10秒間ポーズを取るだけ

▼これまでのあなた……
関節を支えていて、運動能力アップに直結する重要な筋肉=「サボリ筋」のトレーニングをしていない

働きすぎる筋肉とサボリがちな筋肉でアンバランスになるため、「ここで頑張ろう」と意識しても、ケガをしないように体が力をセーブする

本来の力をフルに発揮できないから、あらゆる運動能力・パフォーマンスが停滞してしまう

▼サボリ筋トレーニングをすると……
サボリ筋が本来果たすべきだった「関節を安定させる力」「関節を柔軟に動かす力」がともに向上する

関節と筋肉のバランスが整うことにより、正確かつ最大限のパワーをいつでも発揮できるようになる

眠っていた力をフルに発揮できるようになり、これまで以上に速く強い動きを安定して繰り出せる

だから 〝上達の限界〟を超え、人生最高のパフォーマンスを実現できるようになるのです!

サボリ筋への簡単トレーニング

私たちの体が動くのは、骨と骨の接合部分である関節が動くからです。

そして、その関節をスムーズに動かしているのは、いうまでもなく筋肉です。と同時に、関節を締めて安定させるうえでも、関節の前後や内側、外側をまたぐようについている筋肉の働きがとても重要になります。

とはいえ、関節を支えている筋肉のすべてが、きちんと働いているわけではありません。普段の動作や姿勢のクセ、加齢などの影響で、脳からの「働け」という指令通りに働けなかったり、筋力そのものが落ちていたりする「サボリ筋」があります。

前項でもお話しした通り、私はこのサボリ筋について徹底的に調べました。その結果、「関節を支える筋肉は決まっていて、1つの関節は2つの筋肉で支えられていること」「運動能力を向上させるには、6つの重要関節にかかわる12のサボリ筋をトレーニングすること」が重要だとわかったのです(下図を参照)。

6つの重要関節を支える「12の筋肉(サボリ筋)」

画像: 6つの重要関節を支える「12の筋肉(サボリ筋)」

これらの筋肉こそトレーニングしよう!

また、実をいうと、サボってきた筋肉がある一方で、過剰に働きすぎた筋肉も存在しています。サボリ筋が本来果たすべき役割を、そばにある複数の筋肉が頑張ってフォローしているのです。

そうした筋肉を、私は「ガンバリ筋」と呼んでいます。そして、そのガンバリ筋は緊張して硬くなりやすく、それもまた運動能力向上の妨げになってしまいます。

肩甲骨(肩甲胸郭関節)周りを例に挙げると、菱形筋という筋肉がサボると、その〝マイナスぶん〟を肩甲挙筋・胸鎖乳突筋・頭板状筋という筋肉が頑張って補うのですが、おかげで関節周りの筋力バランスが崩れてしまい、運動能力が上がらないどころか、ケガもしやすい状態になってしまうのです(下図を参照)。

しかし、ここでサボリ筋トレーニングを行えば、サボっていた筋肉を集中的に鍛えて筋力アップできるうえ、関節周りの筋力のアンバランスまで解消されるので、制限のかかっていた動きに多様性が取り戻されます。

つまり、関節を柔軟に動かせるようになって可動域(動く範囲)が拡大し、その一方でカチッと固めて強いパワーを生み出すことも可能になって、動きやプレーの幅が大きく広がること=パフォーマンスアップに直結するということなのです。

「サボリ筋」と「ガンバリ筋」の深い関係

肩甲骨の動き・機能にかかわる「サボリ筋」「ガンバリ筋」

画像: 「サボリ筋」と「ガンバリ筋」の深い関係

サボリ筋トレーニングで筋力のアンバランスが解消される!

サボリ筋トレーニング実践のポイント

①正しいフォームで、力を入れる筋肉をしっかり意識しながら行う

②体勢を10秒間キープするときは、最大の力を込める

③1つの関節を支える「2つのサボリ筋トレーニング」を、いっしょに行う

④練習・試合の前後にできるだけ行う。特にストレッチの前に行うのがオススメ

⑤慣れてきたら、1種類のサボリ筋トレーニングを3セットを目安に増やしていく

画像: サボリ筋トレーニング実践のポイント

なお、本稿は『運動能力が10秒で上がるサボリ筋トレーニング 体幹やウエイトより効果絶大!』(KADOKAWA)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。

画像: 【サボリ筋とは何か】サボっていた筋肉を鍛えれば可動域が広がる!運動能力が高まるトレーニング法
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2021-07-06 11:53

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