ソロキャンプでも、私有地や危険な場所はNG。公園も認められている場所以外は禁止だ。キャンプ場検索・予約サイトなどで情報を集めて楽しんでみよう。クルマ、バイク、自転車、徒歩など、移動手段に応じて装備をそろえていくのが、また楽しいものだ。
[別記事:【キャンプ入門】庭キャンプ、車中泊、ソロキャンプが今アツい!予算の目安は?どんなふうに過ごす?→]
場所を選ばずにやるのはもちろんNG。キャンプ場で安心、安全に楽しもう
ソロキャンプならスペースも取らないから、空き地や河原、公園など、どこでやってもいいだろうはと思う人がいるかもしれない。
しかし、空き地は私有地の可能性が高いし、河原でも増水して流されてしまう危険な場所もある。公園は、認められている場所以外はキャンプ禁止だ。
安心して安全にソロキャンプを楽しむなら、やはりキャンプ場が一番。日本最大級のキャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」では、条件に合ったキーワードを入力して検索すれば、探しているキャンプ場がすぐに見つかる。その場でネット予約もできるので便利だ。
また、ネットだけでなく、キャンプ場ガイドなどの書籍で調べるのもあり。実業之日本社発行の「首都圏/関西・名古屋から行くオートキャンプ場ガイド」は、10%オフクーポンが付いているのでお得。
このようにさまざまな方法で情報を集めて、ソロキャンプを楽しんでみよう。
全国4000件以上のキャンプ場を検索・予約できるサイト「なっぷ」(https://www.nap-camp.com/)。口コミも多数掲載されているので参考になる。
「焚き逃げ」厳禁!焚き火やBBQで地面に敷くシートはもはやマスト
昨今のブームで焚き火のマナー違反が増加。直火禁止の場所で直火をしたり、直火の焼け残りをそのまま放置して帰る「焚き逃げ」という行為が行われたり、目に余るマナー違反が増えている。
また、焚き火台は使っているけれど、輻射熱や落ちた薪で芝生を焦がすなどのトラブルも起きている。そんなことがないよう、最近は焚き火台の下を焦がさないための「焚き火シート」が注目されている。
美観を損なうだけでなく、火事を起こすおそれもあるので、気をつけて楽しもう。
コールマン
ファイアープレイスシート
2480円
約80×80センチの焚き火シート。四隅にグロメットが付いているので、ペグを打ち込んで固定することができる。焼けた薪や灰が落ちても地面を焦がさない、耐熱性600℃のグラスファイバー製。
ロゴス
たき火台 耐火・断熱シート
(80×130センチ)
7920円
ファイバーグラスにシリコンコーティングを施し、コットンを縫い合わせることで断熱性を向上させた焚き火シート。大きめの焚き火台でもゆったり置けるので、安心して使える約80×130センチのワイドサイズ。
クルマ、バイク/自転車、徒歩など移動手段でキャンプスタイルは変わる
「ソロキャンプ」と一言でいっても、さまざまなスタイルがある。特に移動手段の違いで、その装備は大きく変わってくる。
クルマで移動するソロキャンプは、荷物の大きさにあまり制限がないので、少々かさばる鉄製や木製のグッズでも気にならない。
バイクや自転車は、積載量に限りがあるので、あまりかさばらない装備にする必要がある。公共交通機関で移動するなら、さらに荷物の軽量・コンパクト化が必要だ。
移動手段に応じて装備は変わるが、それに合わせたグッズをそろえていくのも、また楽しいものだ。
クルマ
人気のある鉄製や木製のファニチャーやTC素材(テトロンとコットンの混紡素材)のテントなどは、重くかさばりがちだが、クルマなら問題なく運べる。
バイク/自転車
バイクや自転車は積める荷物が限られるので、装備はコンパクトに。自転車は人力移動となるので軽さも重要だ。
徒歩
電車やバスなどの公共交通機関を使う場合は徒歩移動。荷物はバックパックやキャリーバッグに収まる程度にまとめたい。
テントの設営も完全サポート。手ぶらでソロキャンできる施設もある
ソロキャンプを始めてみたいけれど、道具を一とおり購入していざ出かけてみたら、自分にはあまり向いていなかった……なんてこともよくある。
そんな経験をしたくないと思ったら、まずはレンタル用品でソロキャンプを体験してみるのもいいだろう。
実施しているキャンプ場はまだ多くないが、ソロキャンプに必要な道具を一式レンタルしているところもある。また山梨県を中心に複数のキャンプ場を展開する「PICA」では、スタッフが有料でテントの設営をサポートしてくれるので、初めてでも安心だ。
一人前の食材セットを販売しているキャンプ場なら、食材の準備さえも不用。完全に手ぶらで出かけることが可能なので、気軽にチャレンジすることもできる。
山梨県を中心にキャンプ場を運営する「PICA」では、一部のキャンプ場でソロ用の「キャンプスタートパック」を用意している。
手ぶらソロキャンプを実施しているキャンプ場
【北軽井沢スウィートグラス】
群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1990-579
【PICA富士吉田】
山梨県富士吉田市上吉田4959-4
【PICA富士西湖】
山梨県南都留郡富士河口湖町西湖2068-1
【PICA八ヶ岳明野】
山梨県北杜市明野町浅尾5260-5
【PICA表富士】
静岡県富士宮市粟倉2745
【かぶとの森テラス】
三重県亀山市加太中在家8125
【孫太郎オートキャンプ場】
三重県北牟婁郡紀北町東長島浅間海岸
これだけはそろえたい!ソロキャンプ入門におすすめのセット
前述したとおり、移動手段や好みのスタイルによって、そろえる装備が変わってくる。
徒歩や自転車など、人力で移動する場合や積載量に限りがあるバイクの場合は、できるだけ荷物を減らす「ミニマム派」を目指そう。コンパクトで軽量なキャンプ用品を選べば、移動時の疲労も軽減できる。
テントならコンパクトサイズのドームテント、寝袋は小さく畳めるマミー型、マットはかさばらないエアマットがおすすめだ。バーナーとクッカーを選ぶ際は、バーナーと燃料を収納できるクッカーを選べば、荷物をよりコンパクトにできる。
荷物の重さや収納サイズなどを気にしなくていいクルマ移動は、デザイン重視でキャンプ用品を選ぶ「こだわり派」向き。
TC素材のワンポールテント、ゆったり寝られる封筒型寝袋、鉄製や木製のファニチャーなど、少々重くてかさばるキャンプ用品でもOK。重量級のクッカー「スキレット」と、焚き火調理がしやすい「カマド型焚き火台」を準備して、本格的な焚き火料理に挑戦するのもいい。
ここでは「ミニマム派」と「こだわり派」、それぞれに合ったグッズをピックアップしてみた。
ミニマム派
△ テント △
ブエンアミーゴ
ハンズダウン1
1万4850円
総重量約2.1キロと軽量でコンパクトに収納できる一人用テント。ドアや天井にメッシュパネルを装備し、通気性を確保。
△ 寝袋 △
モンベル
アルパイン バロウバッグ #3
1万4300円
軽量でコンパクトに収納できる中綿「エクセロフト」を採用。夏の高山から冬の低山キャンプまで幅広く対応する。
△ マット △
コールマン
エアーマットウェーブ
8490円
コンパクトに収納できるエアマット。手動ポンプを内蔵しているので、空気の注入も楽に行える。
△ チェア △
テントファクトリー
スパイダー
ウルトラローアクションチェア
2750円
あぐらを組んで座るのにちょうどいい、座面高約19.6センチの超ロースタイルチェア。収束型でコンパクトに畳める。
△ テーブル △
SOTO
フィールドホッパー
5280円
天板を開くだけで脚が出てくるワンアクションテーブル。フラットに畳め、重さもわずか395グラムと軽量。
△ LEDランタン △
コールマン
ラギッド パッカウェイ ランタン
4980円
コンパクトに収納できる明るさ405ルーメンのモデル。アルカリ乾電池、リチウムイオン電池が使え、スマホの充電も可能。
△ グリル △
キャプテンスタッグ
カマド スマートグリル B6型(3段調節)
6600円
B6サイズに収納できるコンパクトなグリル。ゴトクと焼き網付きで、さまざまな調理に対応する。
△ バーナー&クッカー △
SOTO
アミカス クッカーコンボ
6930円
耐風性に優れたシングルバーナー「アミカス」と大・小アルミクッカーのセット。クッカー内にアミカスと燃料ボンベを収納できる。
△ 食器 △
フォッジルズ
スナップフォールド ソロパック
1815円
スナップボタンで組み立てて使う折り畳み式食器の3点セット。フラットに畳めるので、持ち運びや収納に便利。
△ カトラリー △
ヒューマンギア
ゴーバイト UNO
539円
スプーンとフォークが一体になったカトラリー。軽量ながら耐久性に優れたBPAフリーのナイロン製。
こだわり派
△ テント △
テンマクデザイン
パンダTC +
3万4980円
火の粉が触れても穴が開きにくいTC素材を採用したワンポールテント。インナーテントは縦横どちらにも設営可能。
△ 寝袋 △
スナグパック
ベースキャンプ スリープシステム
1万5180円
アウターとインナーの着脱により一年中快適に寝られる。アウターとインナーを重ねたときの快適温度はマイナス12℃。
△ マット △
コールマン
キャンパーインフレーターマット
ハイピーク(シングル)
1万3800円
ベッドのような感覚で寝られる厚さ約10センチのインフレーターマット。収納ケースはポンプとして使用できる。
△ チェア △
DOD
タキビチェア
オープン価格(実売価格例5500円)
火の粉に強い帆布生地を採用した、座面高約23.5センチのローチェア。小物整理に便利な背面ポケット付き。
△ テーブル △
テントファクトリー
スチールワークス FDテーブル600
5500円
熱いクッカーも置ける幅60センチのスチール製ローテーブル。カラーはレッド、ブラック、モスグリーン。
△ オイルランタン △
キャプテンスタッグ
CS オイルランタン<中>(カーキ)
3850円
ガスやガソリンを燃料にするランタンと違い、音がなく静かで、優しい明かりがサイトを演出するオイルランタン。
△ 焚き火台 △
ユニフレーム
薪グリル
1万3500円
焚き火や炭火での調理がしやすい、かまど型の焚き火台。ゴトクは火加減や調理に合わせて3段階に調節できる。
△ バーナー △
イワタニ
カセットフー タフまるJr.
オープン価格(実売価格例9878円)
ソロキャンプに最適な小型のカセットコンロ。小型ながら耐荷重10キロでダッチオーブンでの調理もできるタフなモデルだ。
△ スキレット △
キャプテンスタッグ
スキレット 18センチ
2200円
ステーキがおいしく焼ける、肉厚の鋳鉄製スキレット。二つ重ねて使えば、オーブン料理も作れる。
△ 食器 △
キャプテンスタッグ
ウッドブレス
シェラカップ320用カップ2個組
2750円
別売のシェラカップ320ミリリットルにピッタリと収まる、木製カップの大・小セット。熱くなりにくく口触りもいい。
△ カトラリー △
ロゴス
メタルカトラリー箸セット
2530円
スプーンとフォークは二つ折りに、箸は半分の長さにして収納できるカトラリーセット。箸の先端は木製で口当たりがいい。
※価格は記事作成時のものです。
※価格はすべて標準価格。オープン価格のものは実売価格例を掲載。
■解説/牛島義之(フリーライター)
■イラスト/太中トシヤ