キャンプの楽しさに限界はありません。キャンプでは「調理」すらも遊びになります。ガスやIH、電子レンジを使った料理とは一味違う、自分で起こした火で作るキャンプならではの料理をご紹介します。起こすのに二時間かかった炭火も、焦げついてしまったごはんも、不思議と楽しい思い出にしてくれるでしょう。書籍『キャンプて゛したい100のこと』(西東社)の中から一部を紹介します。
本稿は『キャンプて゛したい100のこと』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。
外だとなお美味!本格スパイスカレーを作る
手順さえわかれば難しくない!スパイスの使い方
キャンプといえばカレーという方、ぜひスパイスで本格カレーを作ってみてください。香り高いスパイスカレーは外で食べると格別おいしい!
スパイスの使い方は次の3つのコツをおさえておけばOKです。
(1)ホールスパイスはテンパリングする
油の中にスパイスを入れたら、加熱して油に香りを移す。
(2)パウダースパイスは仕上がり直前に
パウダーは香りや風味が飛びやすいので、ホールスパイスとは別にしておき、後入れする。
(3)「香り」「色」「辛さ」の3つを使う
香りの強いスパイス、色づけに適しているスパイス、辛みづけスパイスの3種類を組み合わせることで、カレーの味が決まる。
カレーで使うスパイス
▼カルダモン
清涼感のあるピリッとした香りと味。カレーには欠かせない。
▼シナモン
甘い香りとスパイシーな味。深みのある味に仕上がる。
▼クローブ
バニラのような香りと痺れるような味でカレーにコクが出る。
▼ターメリック
色づけに使う。炊飯するときに加え、黄色いごはんにしても。
▼カイエンペッパー
唐辛子の実を乾燥させたもの。辛みづけに使う。
▼ガラムマサラ
インド料理で使うミックススパイス。辛みがある。
▼クミン
独特な芳香でカレーがぐんと香り高くなる。
▼ローリエ
月桂樹の葉。肉や魚の臭み消しになる。
スパイスで作る基本のカレー
▼材料(2人分)
鶏もも肉 200g
トマト 1個
玉ねぎ 1/2個
サラダ油 大さじ2
カルダモン(ホール) 1粒
クミン(ホール) 小さじ1
にんにく(すりおろし) 小さじ1
生姜(すりおろし) 小さじ1
ターメリック(パウダー) 小さじ1
カイエンペッパー(パウダー) 小さじ1~
ヨーグルト 50g
水 100ml
塩 小さじ1/2~
▼作り方
(1)鶏もも肉は一口大、トマトはサイの目、玉ねぎはみじん切りにする。
(2)深めのフライパンか鍋にサラダ油をひき、カルダモンとクミンを入れて強火で加熱する。焦げないように注意。
(3)香りが出てきたら、玉ねぎを入れてさっと一度混ぜる。そのまま触らずに焼きつける。
(4)玉ねぎに焼き色がしっかりついたらひっくり返し、裏側にも焼き色をつける。
(5)にんにくと生姜、トマトを入れて炒める。
(6)トマトが柔らかくなったら、ターメリックとカイエンペッパーを入れ、水分が飛ぶまでよく炒める。
(7)鶏もも肉とヨーグルト、水を入れて中火で10分煮込む。
(8)塩で味をととのえる。
アレンジスパイスはお好みでプラス!
▼シナモン スパイシーな香りがほしいとき
▼コリアンダー 甘い香りがほしいとき
▼パプリカパウダー 燻製のような香りがほしいとき
▼ブラックペッパー 強い刺激がほしいとき
生地から絶品ピザを焼き上げる
アウトドアで食べる炭火の香りのピザ
外でも、オーブンがなくても、ピザは焼けるんです! スキレットやダッチオーブンを使えば、高温の窯で焼いたようにこんがりおいしくできあがります。大切なのは、上火と下火で加熱すること。いずれの場合も蓋の上に炭をのせて焼きます。
春夏なら生地をこねて外に置いておき、気温が低いときはシュラフの中に入れて発酵させましょう。家で準備していって、キャンプ場に着いたらすぐ焼くというのもいいですね。
基本のピザの作り方
生地から手作りするピザは格別の味! 生地はこねて置いておくだけで簡単です。トッピングのアレンジも楽しんで。
▼材料(直径20cm 2枚分)
強力粉 200g
薄力粉 100g
ドライイースト 5g
塩 小さじ1/2
水 180ml
トッピング
ピザソース/チーズ/ピーマン/ミニトマト/バジル/サラミなど
※火が通るのに時間がかかるものは、あらかじめゆでておく。
▼道具
- ボウル
- ラップ
- クッキングシート
- 麺棒
- フォーク
- 蓋つきのスキレットまたはダッチオーブン
▼作り方
(1)ボウルにすべての材料を入れ、10分ほどよくこねる。生地がふくらむので大きめのボウルで。
(2)ベタベタしていた生地が手から離れるようになってきたら、ラップをしてあたたかい場所(25℃くらいの場所)に1時間置く。
(3)2倍の大きさにふくらんだら生地を取り出し、半分に切って、表面がつるりとするように丸める。
(4)まな板にクッキングシートを敷き、打ち粉をして麺棒か手で直径20cmに丸く伸ばす。具材をのせる部分にだけフォークで穴を開ける。
(5)ピザソースや野菜、チーズをのせる。余熱しておいたダッチオーブンや蓋つきスキレットに生地を入れたら、上下に炭を置いて、焼き色がつくまで10分ほど焼く。
具材アレンジ
▼照り焼きチキン+玉ねぎ+コーン+マヨ
▼ブルーチーズ+モッツアレラチーズ+はちみつ
▼じゃがいも+明太子+もち
サクッもちっ!究極の炭火トーストを焼く
おいしいトーストの肝は食パンの水分量にあり
外はサクッと香ばしく、中はふっくらもちっと! そんなトーストをキャンプで味わいたいなら、食パンの選び方と焼き方にこだわってみましょう。
もっちりふっくらとした食感を楽しむためには、パンの水分量が大切。一般的には、頭が山の形をしている山食ではなく、四角い角食の方がしっとりしています。
また、パンは切ると水分が抜けて乾燥しやすいので、かたまりで買い、トースト前に自分でスライスするのが理想です。
シンプルで究極! 炭火トーストの焼き方
(1)炭火は強めにし、網や鉄板をよく温めておく。
(2)食パンは厚め(30mm程度)にスライスする。焼く直前に全体を霧吹きで軽く濡らし、中央に、厚さの半分くらいまで十字の切り込みを入れる。
(3)網または鉄板を炭火から少し遠ざけてから食パンをのせ、焼き色がついたらひっくり返す。
※焦げやすいので注意深く様子を見る。
※短時間で香ばしく焼くのが、水分の蒸発しすぎを防ぐポイント。
トーストアレンジ12選
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なお、本稿は書籍『キャンプでしたい100のこと』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。本書は、キャンプの楽しみや喜びがさらに増すように、試行錯誤がより充実したものになるように「キャンプでしたいアイデア」を集めた、191ページに及ぶ良書です。掲載されているさまざまなアイデアを試して、ぜひ自分のスタイルを作り上げてください。詳しくは下記のリンクからご覧ください。