【ダイソー・オーブントースター用スチーム皿】トーストが「外サク中フワ」になる?食パン2種で焼き比べてみた

レビュー

バルミューダに代表されるスチームトースター。トーストが劇的に美味しくなると評判ですが、トースト派ではない我が家では、毎日使う訳ではないトースターに3万円近い出費はできません。しかし、先日ダイソーでみつけた「オーブントースター用スチーム皿」は、税込わずか110円。水を入れてパンと一緒に焼くだけで、蒸気によってパンの中がふんわり外がサクサクになるといいます。この値段でトーストが美味しくなるなら、非常にお買い得。そう思って購入し、実際に試してみました。その様子をレビューします。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在は昨年8月に生まれた息子と妻の3人、キャンピングカー生活にハマっており、約1カ月かけて北海道を一周するなどしている。

「オーブントースター用スチーム皿」とは

トーストを劇的に美味しくする小皿

今回購入した「オーブントースター用スチーム皿」は、下の写真のように高さ約9cm× 幅約7cm×厚さ約2.5cmの箱に入り、吊り下げられて販売されていました。パッケージに書かれた「水を入れてパンと一緒に焼くだけ」というキャッチフレーズと、税込110円という価格に惹かれて購入。

オーブントースターでパンを焼く時に、「オーブントースター用スチーム皿」に水を入れて一緒に焼くだけで、劇的にトーストが美味しくなるといいます。ちまたで人気の(そして高価な)スチームトースターと同じような効果が得られるなら、驚くほどお買い得だと思ったわけです。また、110円なら、さほど効果がなくても被害は小さい、という打算もありました。

わかりやすい写真のパッケージに包まれた「オーブントースター用スチーム皿」。ダイソーで税込110円で購入しました。

庫内で水蒸気を発生させ「外サク中フワ」のトーストに

「オーブントースター用スチーム皿」を箱から出すと、直径約5cm、 高さ約2cmの素焼きを基本とした小さな器が入っています。この器に2/3ほどの水を入れて、オーブントースターでパンと一緒に焼くわけです。水が漏れないようにするためでしょうか、器の外側の底の部分だけ、釉薬が塗ってあります。「オーブントースター用スチーム皿」ごと加熱して、オーブントースターの庫内で水蒸気を発生させ、トーストの外側がサクサク、中はフワフワに仕上がる仕組みです。

この時点で少し気になったのが、筆者の用意したオーブントースターは、トーストなら一度に4枚が焼けるやや大きめのもの。「オーブントースター用スチーム皿」のパッケージにも書かれているように、その効果はオーブントースターの仕様にも影響を受けると言います。もしかすると、発生する水蒸気に対してオーブントースターの庫内が広すぎるのではないか、という心配がありました。

とはいえ、我が家にあるオーブントースターはこれだけなので、しかたありません。このオーブントースターで、実際に「オーブントースター用スチーム皿」を使ってトーストを焼いてみました。

シンプルで素朴な素焼きの器といった印象の「オーブントースター用スチーム皿」。 入る水の量も多くなく、大量の水蒸気が発生するイメージは湧きません。

「オーブントースター用スチーム皿」を使ってみた

まずはスチーム皿なしで食パンを焼いて試食

残念ながら、筆者は朝はご飯派です。そのため、毎日のように食べている食パンというものがありません。そこで、出来るだけ入手しやすい食パンと考え、ヤマザキの「ロイヤルブレッド 5枚スライス」と、セブン-イレブンの「ふんわり食感のセブンブレッド 5枚入」を使って、テストを行いました。

写真左側が「ロイヤルブレッド 5枚スライス」、右側が「ふんわり食感のセブンブレッド 5枚入」。まずは「オーブントースター用スチーム皿」を使わずに、約3分焼いて試食しました。どちらもかなり美味しいのですが、「ロイヤルブレッド 5枚スライス」の方がバターの風味が強く、中がしっとりしています。一方、「ふんわり食感のセブンブレッド 5枚入」のほうは、中がふんわり、外は香ばしく軽やかな印象です。どちらの食パンも、そのまま焼いただけで十分美味しくいただけました。

ロイヤルブレッド(左)とセブンブレッド(右)。庫内の温度が下がっていたためか、焼き色はあまり強く付かなかったものの、どちらも美味しくいただけました。

食べ比べると確かに「外サク中フワ」感がアップ

続いて「オーブントースター用スチーム皿」に約2/3程度水を入れ、食パンと一緒にトーストします。オーブントースターのサイズが少し大きい気がしていたため、水は限界ギリギリの約2/3まで入れています。

こちらも同じように約3分焼いたのですが、少し時間は置いたものの、オーブントースターの庫内の温度が上がっていたためでしょうか。先に「オーブントースター用スチーム皿」を使わずに焼いたものよりも、焼き色が強く出ています。

写真左側が「ロイヤルブレッド 5枚スライス」、右側が「ふんわり食感のセブンブレッド 5枚入」です。バターなどは何もつけずに、純粋にトーストだけを味わってみました。「オーブントースター用スチーム皿」を使わずに焼いたものに比べ、わずかに外側のサクサク感、 内側のふんわり感が強調されているようです。しかし、「食べ比べてみると確かに違う」と言ったレベルで、劇的にトーストが美味しくなったという印象ではありません。パンの種類や水の温度、オーブントースターの仕様といった要素かもしれませんが、期待していたような感動体験を得ることはできませんでした。ただし、「オーブントースター用スチーム皿」を使わないよりも、使った方がやや美味しくなるというのも事実です。

「オーブントースター用スチーム皿」を使うと確かに美味しくなりますが、「劇的」とまでは……。

まとめ

「スチームトースター」への興味関心を掻き立てられる

多少の効果は感じるものの、「トースター用スチーム皿」の有無で、劇的な違いはありませんでした。やはりスチームトースターの購入を検討すべきでしょうか。

バルミューダに代表されるスチームトースターのレビューを読むと、「同じ食パンとは思えないほど、トーストが劇的に美味しくなる」いったものをよく見かけます。そのため、税込110円の「トースター用スチーム皿」でも感動的な変化を体験できるのではないかと、過剰に期待していたことは事実です。残念ながら今回のテストでは、「ちゃんと比較すると『トースター用スチーム皿』を使った方が美味しく感じる」というくらいでした。違いはわかりましたが、劇的とは言えません。とはいえ、「トースター用スチーム皿」は税込110円なので、全く文句はないレベルです。

しかし、そう考えると、バルミューダなどのスチームトースターで焼き上げる「感動的に美味しいトースト」は、どのような味なのでしょうか。多くの人が数万円払っても満足するという「劇的な違い」とは何なのでしょうか。今回、ダイソーの「トースター用スチーム皿」を使ってみて、スチームトースターにますます興味が湧きました。どこかのタイミングで、スチームトースターについても比較レビューなどを行えたらと思っています。

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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