マルウェアやネット犯罪の手口も日々巧妙化している現状、脆弱性を放置したまま使い続けると、ルーターを乗っ取られたり、ネット犯罪の踏み台にされたりしかねない。サポート切れ、もしくはアップデートが提供されなくなった古いルーターは、その時点でお役御免と割り切ったほうがいいだろう。
古いWi-Fiルーターを使い続けても大丈夫だよね?
インターネットを取り巻く環境は刻々と変化している。それはセキュリティ面においても例外ではなく、パソコンやスマホに深刻な被害をもたらすマルウエアやネット犯罪の手口も日々巧妙化しているのが現状だ。
こうした事情を鑑みるに、古いWi-Fiルーターでは対応できないセキュリティリスクも当然あると考えたほうがいい。
例えば、2021年7月にエレコムでは同社の複数ルーターに脆弱性があることを発表。最新ファームウエア適用によるアップデートを推奨する一方で、サポート切れの一部製品については買い替えでの対応を訴えている。
脆弱性を放置したまま使い続けると、ルーターを乗っ取られたり、ネット犯罪の踏み台にされたりしかねない。
もちろん、これはエレコムに限った話ではなく、脆弱性の問題は他社製品も同様。つまり、古いWi-Fiルーターをそのまま使い続けるのは、なにかしらのリスクが必ずあるということだ。
したがって、サポート切れ、もしくはアップデートが提供されなくなった古いルーターは、その時点でお役御免と割り切ったほうがいいだろう。
●Wi-Fiルーターはこまめなアップデートが必要
古いルーターでもアップデートが提供される間は安心。最新のセキュリティリスクに対応するため、こまめなアップデートを心がけよう。多くの機種では自動アップデートに対応するが、古い機種では対応しない場合もある。この場合、手動での更新が必要だ。
■解説/篠原義夫(ガジェットライター)
※この記事は『今すぐつながる!Wi-Fi完全マスター塾』(マキノ出版)に掲載されています。