これから万年筆を買おうと思った場合、どこに注意して購入すればいいのでしょうか。失敗しない買い物のコツを提案します。
万年筆選びのポイントはココ!
選び方の物差しはいろいろ自分にとっての魅力は何か
Check List
▶国内メーカー? 海外メーカー?
国内メーカー製はどの製品も精度が高い。海外メーカー製の大半はアルファベット向けに作られたこともあり、日本語用の国内製とは書き味がやや異なることも。
▶ペン先は金? スチール?
ペン先の太さは、用途によって最適解が異なる。手帳に小さい字を書くならFやEFなど、日記やアイデア出しならFやM、宛名書きならMやBが適しているとされる。
▶両用式? 吸入色? カートリッジは使える?
両用式でカートリッジを使えば、手間が最小限になる。いろんなインクを試したいなら、両用式でコンバーターを使うか、吸入式を選びたい。コンバーターは別売となる。
先に挙げた価格の観点も大事ですが、やはり注目すべきなのは、まず国内製か海外製かでしょう。国内メーカーの製品なら個体差は少なく、安心して購入できます。修理が必要なときも、容易にサポートが受けられます。また、同クラスのモデルを国内製と海外製で比べてみると、1万円から数万円ほど国内製のほうが安いといえます。
次に大きなポイントとなるのは、ペン先の材質です。どういう場面で使うかによって、最適な太さが変わってきます。一般に、太いほど書くときの抵抗が減り、細いほど抵抗が大きくなるといわれています。
インク補充方法も、選び方としては重要なポイントです。カートリッジ/コンバーター両用式なら、手軽なカートリッジを使えるほか、コンバーターでいろいろなインクも使えるのでおすすめです。
いきなり本格的なモデルが欲しいならモンブランやペリカンもいい
モンブランのマイスターシュテュックやペリカンのスーべレーンの品質は文句なし。腰を据えて万年筆を使いこなしたいなら、このクラスも悪くない。最上級品を知れば、それ以下の価値もわかりやすい。
低価格モデルから試したいならカクノやプレピーから試そう
カクノやプレピーのコストパフォーマンスは抜群だ。カクノは1000円前後、プレピーは500円以下で買えてしまう。万年筆ライフをとにかく安く始めてみたい人にはピッタリだろう。
手軽に本格的な万年筆を使いたいなら3000円から1万円前後のモデルがいい
いきなり5万円以上のモデルは抵抗があるが、そうかといって万年筆らしさが欲しい人は3000円から1万円前後のものを探してみよう。コクーンやプロフィットカジュアルなら雰囲気も書き味もそこそこ楽しめる。
◆監修者:高畑正幸
※価格は記事作成当時のものです。
※この記事は『「手書き」をとことん楽しむ万年筆・ガラスペン入門 』(マキノ出版)に掲載されています。