高齢期、自宅に住み続けるか、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)等の施設に移るかは、当人の健康や経済力といった個々の状況しだいです。自宅で暮らすのであれば、住宅改修支援制度など、知っておかないと損をする補助金や融資制度があります。

[別記事:【終活】お金・住まい・健康の3つがポイント!楽しい老後を送るための必要な「活」の準備→

本稿は『老後とお金の不安が軽くなる 終活の便利帖』(マキノ出版)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

有料老人ホームとサ高住の違いについて学ぶ

高齢期に差し掛かると、気になってくるのが住まいの選択。多くの人が住み慣れた自宅での生活を望むでしょうが、要介護になったりすると、それも難しくなってしまいます。

そのようなときに選択肢に上がるのが、介護付有料老人ホームサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)です。

介護付有料老人ホームは月額費用に加え入居一時金が必要なことが多いですが、食事や介護といったサービスが付随しています。サ高住は比較的安価ですが、食事や介護サービスを受けるには、追加料金が必要になります。

なお、要介護3以上の場合は、特別養護老人ホーム(特養)も選択肢に入ってきます。自己負担額が少なく終身利用が可能ですが、入居待ちが年単位になることも珍しくありません。

老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の違い

有料老人ホームサービス付き高齢者向け住宅
・利用権方式
・入居一時金が0〜数百万円
・月額費用15〜30万円
・生活支援や健康管理、食事サービスなどが受けられる
・入居者1人あたり13㎡以上の面積
・介護付きは24時間の介護サービスを提供
・レクリエーションやイベントが盛ん
・賃貸借方式
・敷金が0〜数十万円
・月額費用10〜30万円
・安否確認や生活相談などのサービスが受けられる
・入居者1人あたり25㎡以上の面積
・介護サービスは提供されていない(追加料金が必要)
・生活の自由度が高い

ワンルームへの引っ越しはよく考える

配偶者を亡くしたら、持ち家を売って便利な都会のワンルームに住もうと考えている人がいるかもしれません。

ただ、マンションに引っ越すには高い初期費用がかかります。また自宅で使用していた家財も入りきらなければ処分する必要がありますし、一人暮らし用の小型家電も購入しなければなりません。

さらに月々の生活費を支払っていると、思っている以上のスピードでお金が消えてしまいます。配偶者の死亡によって、年金収入が激減する場合もあります。家事をこなすのが辛くなってしまったら、ヘルパーも必要です。

持ち家を処分する際は、今後の生活でいくら必要なのかを把握してからがいいでしょう。 

画像: ワンルームへの引っ越しはよく考える

「リバースモーゲージ」を活用する

リバースモーゲージは、自宅を担保にした融資制度の一種です。自宅を担保に金融機関から借金し、そのお金を毎月の年金という形で受け取ります。

この制度のポイントは、担保にした自宅に住みながら融資を受けられることです。借りたお金の返済は、死亡後または契約期間終了後に、担保不動産の売却代金で返済されます。

リバースモーゲージのメリットとデメリット

メリットデメリット
・自宅を担保に融資を受けられる
・返済は利息のみ
・限度額まで借入可能
・年齢や収入の制限あり
・資金用途に制限あり
・推定相続人全員の同意が必要

バリアフリーリフォームには補助金が出る

高齢者の転倒事故の約8割は、屋内で発生しているといわれています。特に多いのが自宅での転倒で、それを防ぐためにはバリアフリー化が重要になってきます。

そこで利用したいのが、各自治体の補助金制度です。「要介護」もしくは「要支援」の認定を受けている場合は、介護保険の住宅改修支援制度でリフォーム費用が一部(実質最大18万円)支給されます。

また、自治体によっては、高齢者が手すりの設置や段差の解消といったリフォームを必要としたときに使える補助制度を設けている場合もあります。

リフォームでもらえる補助金の一例

高齢者自立支援住宅改修費
(住宅改修の予防給付)
東京都の一例
長期優良住宅化リフォーム
推進事業
国土交通省
手すり設置や段差の解消など
上限合計20万円
(そのうち1割を自己負担)
家を断熱化する
上限100万〜250万円
(費用の3分の1を補助)

●本記事で紹介している情報は、2022年7月15日現在のものです。これ以降の法・制度改正等には対応しておりませんので、あらかじめご了承下さい。
●本記事で紹介している情報をもとに行動したうえで発生したトラブル・損害につきましては、一切の補償をいたしかねます。自己責任の範囲内で検討・実践してください。

■監修/小泉 寿洋(終活カウンセラー1級・ファイナンシャルプランナー(AFP))
■イラスト/宮坂希
※この記事は『老後とお金の不安が軽くなる 終活の便利帖』(マキノ出版)に掲載されています。



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