加齢に伴い外出する機会や食事の量が減り、心と体の働きが弱くなる「フレイル」を経て、要介護状態になってしまうケースが少なくありません。運動や食習慣に加え、趣味を楽しんだり人と関わる場を持つよう心がけましょう。そして、エンディングノート。書き記していくことで、頭の中が整理されて今後の生き方を見つめ直すきっかけになることも多いです。

[別記事:【終活】お金・住まい・健康の3つがポイント!楽しい老後を送るための必要な「活」の準備→

本稿は『老後とお金の不安が軽くなる 終活の便利帖』(マキノ出版)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

フレイル予防を行って要介護状態を避ける

年齢を重ねたからといって、健康な状態からいきなり要介護になってしまうわけではありません。

加齢に伴い段々と筋力が弱くなり、外出する機会や食事の量が減って、心と体の働きが弱くなっていくフレイル」と呼ばれる段階を経て、要介護状態になってしまうケースが少なくないのです。

フレイルに明確な基準はありませんが、国内で採用されている身体的フレイルの基準は下記の項目のとおりです。1〜2項目当てはまる人は、プレフレイルと呼ばれる前段階で、注意が必要です。3項目以上当てはまる人は、フレイルの可能性が高いので、早急に対策を取る必要があります。

フレイルのチェック項目

①半年で2〜3kgの体重減少
②握力が男性26kg、女性18kg未満
③特に理由もなく疲労感がある
④歩行速度が1.0m/秒未満
⑤運動習慣がない

フレイル予防に必要な食生活の習慣を知る

フレイルを予防するためには適度な運動のほかにも、3つの食生活の習慣が必要です。

まず心がけたいのは、「毎日、7品目以上の食品を摂取する」ことです。栄養状態を良好に保つことで、運動する元気も湧いてきます。

タンパク質の摂取」も、高齢者にとって非常に大切です。肉、魚、卵、牛乳などを積極的に摂ることを心がけてください。

家族や友人たちと食事をする」ことも重要です。みんなで楽しく食事をすれば、ただ栄養を摂るだけでなく、心の安らぎも得ることができます。

この3つの習慣を心がけて、フレイル予防に取り組みましょう。 

画像: 7品目以上の食品を食べよう!

7品目以上の食品を食べよう!

趣味を楽しんだり、人と関わる場を持つ

高齢になると、退職をはじめとする社会的地位の変化や、家族や友人を喪失することで、人間関係が希薄になりがちです。社会とのつながりがなくなり、外出する機会が減ってしまうと、気力や活気が失われてフレイルになりやすくなってしまいます

そのようなときにおすすめしたいのは、趣味のサークルに入って新しい友人を作ったり、地域ボランティアに参加することです。人との新しいつながりができることで、孤独から来る精神的フレイルから抜け出す第一歩となります。

また、自分ひとりでも、新しい趣味にチャレンジしたりイベントを催したりすることで、日々の生活を楽しめるようになる場合も多いです。

画像: 趣味を楽しんだり、人と関わる場を持つ

エンディングノートを書いて心の整理を済ませる

エンディングノートと聞くと死をイメージする人が多いかもしれません。

しかし、自分の人生を振り返りノートに書き記していくことで、頭の中が整理されて今後の生き方を見つめ直すきっかけになることも多いのです。

また、自分の資産を記入すれば、現在の支出を見直すことができます。延命措置や葬式について記せば、本人が意思表示できなくなっても、残された家族の負担を減らせることでしょう。

ただ、気をつけて欲しいのが、エンディングノートには法的効力がないことです。ノートに遺産相続などについて書いても、法的な拘束力はありません。そういった情報は、必ず遺言書として正式に書き残す必要があります。

エンディングノートに書くべきこと

①死ぬまでに達成したい10のこと
②友人への思いやメッセージ
③家族・親族への思いやメッセージ
④ペットに関しての記述(死後の世話の希望等)
⑤各種契約ごとの支払い方法(スマホやクレジットカード等)
⑥資産・遺産(保険・年金)と債務
⑦葬儀・墓について
⑧遺言の保管場所や形見分けの希望
⑨終末医療や延命治療について
⑩自分について(名前や生年月日、趣味などの個人情報)

本書『老後とお金の不安が軽くなる 終活の便利帖』には手軽に書き込める「エンディングノート」が付属しています。

終活を進めるなかで、個人情報や各種契約内容、書類の保存場所等を書き留めておく必要が生じたときは、このエンディングノートを活用しましょう。死後の希望や家族・友人などへのメッセージを記入する欄もあり、身近な人への思いを再認識するきっかけにもなるはずです。

チェックリストとしての本誌とエンディングノートは、「生き支度」を効率的かつスムーズに進めるために、大いに役立つことでしょう。

終活を始めてからも人生はまだまだ長く続きます。その中で起きた変化をそのつど、エンディングノートに反映しつつ、定期的に終活をやり直すことで、新たな気持ちで人生を見つめ直し、より自分らしい生き方を発見できるのではないでしょうか。 

画像: エンディングノートに書くべきこと

●本記事で紹介している情報は、2022年7月15日現在のものです。これ以降の法・制度改正等には対応しておりませんので、あらかじめご了承下さい。
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■監修/小泉 寿洋(終活カウンセラー1級・ファイナンシャルプランナー(AFP))
■イラスト/宮坂希
※この記事は『老後とお金の不安が軽くなる 終活の便利帖』(マキノ出版)に掲載されています。



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