【イワタニのカセットガスストーブ】デカ暖II は小型石油ストーブ並みという噂を検証!季節の変わり目・災害時にも便利!

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10月と言えども、筆者の住む北海道では朝夕はすでに肌寒く、火の気がほしくなるシーズンです。とはいえ、本格的なセントラルヒーティングを動かすには早いので、必要な場所だけに部分暖房というのが実際のところ。そこで災害時にも便利で、片手で移動もできるカセットガスストーブ・イワタニ「デカ暖II」を使ってみました。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9平方メートルの仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。

カセットガスで燃料の確保も簡単

3層構造の燃焼筒で小型石油ストーブに匹敵する暖かさを実現

我が家に届いたイワタニの「デカ暖II」、実勢価格は19,000円前後。今年の8月に「デカ暖」から「デカ暖II」にモデルチェンジしました。

イワタニのカセットガス1本で連続燃焼時間は約2時間30分(※気温20〜25度の時、強火連続燃焼にてカセットボンベ1本を使い切るまでの実測値)で、最大発熱量は約1.35kW。大きさは約361×311×364mm、重さは約4.3kg(カセットガス別)と火を消して取っ手を使えば、片手で移動できるほど、コンパクトで軽量となっています。

軽量でコンパクトな「デカ暖II」ですが、セラミック筒、パンチングメタル筒、ステンレスメッシュ筒の3層構造の熱溜め燃焼筒を採用することで、同社の調べによると小型石油ストーブに匹敵する暖かさが得られるといいます。

「デカ暖II」は着火や燃焼に電源を必要としないので、災害時などにコンセントが使えない、電池がないと使えないといった心配はありません。実際、寒冷地での停電で、暖房器具も燃料もあるのに電気がないので、暖房器具が動かなかったという話もありますが、「デカ暖II」ならカセットガスボンベさえ確保しておけば、そんな心配とも無縁です。

メリットだらけの「デカ暖II」、本当に小型石油ストーブに匹敵するほど暖かくなるのか? この点を実際に試してみました。

イワタニ カセットガス ストーブ 手軽に持ち運び ポータブル タイプ NEWモデル デカ暖II小型石油ストーブ並みの暖かさ
サイズ:361x311x364mm
本体重量:4300g
生産国:ベトナム
保証期間:1年
¥14,800
2022-10-31 4:30

イワタニの「デカ暖II」を実際に試してみた!

19度の室内がどこまで暖かくなるか? 強火連続燃焼で確認

「デカ暖II」の出力に基づく暖房の目安は、木造戸建住宅で4畳まで、コンクリート集合住宅で5畳までの温暖地を基準にしているといいます。 筆者が住むのは北海道。初秋とはいえ、完全に寒冷地です。

しかも、我が家でもっとも小さな部屋は、筆者が仕事部屋にしている写真の約6畳の部屋。寒冷地なので、一般戸建住宅としては気密性は高いかもしれません。しかし「デカ暖II」にとっては厳しい条件といえるでしょう。この条件で強火連続燃焼を行い、テーブルの上に置いた温度計が指し示す約18.8度の室温がどこまで上がるか、実際に測定しました。

「デカ暖II」に火を付ける前、テーブルの上に置いた温度計は18.8度になっていました。10月中旬の室内とはいえ、肌寒く少し火の気が欲しいところです。そこで「デカ暖II」に火を付けました。

着火は「デカ暖II」本体の下部右脇にある器具せんつまみを回すだけです。感覚的には、カセットガスこんろを着火するのとほとんど違いはありません。とても簡単。

写真のように「イワタニ カセットガス イワタニカセットフーシリーズ専用」と表示されている新品を1本入れて、測定を行いました。カセットガスの取り付けはマグネット式で、交換の際などに手が汚れたりしないのもいいところです。

15分で約0.5度しか、室温が上がらず心配になる

簡単に着火し、いい感じに燃える「デカ暖II」。これは、近くにいると明らかに暖かいので、これはすぐに部屋全体が暖かくなるのでは? と期待しましたが、約15分後に温度計が示した温度は約19.3度。開始15分で6畳間とはいえ、約0.5度しか、暖かくなりません。少し不安になるほどです。

意外に思う方もいるかもしれませんが「デカ暖II」は本体背面の注意書きにも書いてあるように「屋内専用」です。そして、屋内用の暖房器具として安全に使用できるように4つの安全装置が搭載されています。

「圧力感知安全装置」はガスボンベの圧力が異常に高まると自動的にボンベを離脱させ消火する機能。「立ち消え安全装置」は風などによって火が消えると自動的にガスを遮断する機能。「不完全燃焼防止装置」はストーブ周辺の酸素濃度が低下してバーナーが不完全燃焼を起こす前にガスを遮断して消火する機能。「転倒時消火装置」はストーブが倒れたり強い衝撃が加わったりすると自動的にガスを遮断して消火する機能。

しっかりとした安全装置が搭載されていることも「デカ暖II」の大きな魅力と言えるでしょう。

約30分後には20度を超え、1時間後には22度をオーバー

木造戸建では4畳での使用を想定している「デカ暖II」を6畳で使っての実測は厳しすぎたかと心配になったのですが、30分後には20度を超えました。室内全体の空気が暖まらないとテーブルの上に置いた温度計の数値が上がらないようです。

近くに座っている筆者は結構暖かいのですが、温度としては計測温度としては20度程度。

部屋の空気全体が温まってきたのか、1時間後には22度をオーバー。この温度になってくるとTシャツといった軽装でも、もう十分に暖かいです。肌寒さもなくなり、この温度を保持する方向に火力を調整してもいいのですが、今回は最大火力で燃焼した場合、ガスボンベ1本でどのくらい燃えるのか? さらに6畳間をどこまで暖かくできるのか? を測定するため、最大火力で燃焼させ続けました。

2時間38分後に室温約27度までアップしてガスが切れ

ガス切れで火が消えた時の時刻は3時9分、6畳の仕事部屋の温度は約26.9度。ガスボンベ1本を最大火力で連続使用した場合の燃焼時間は12時31分に火を付けたので約2時間38分でした。スペック表では2時間30分となっているので、ほぼ表記どおりといえるでしょう。また、火を付ける前の室温は約18.8度でしたから、室温は約8.1度アップした計算です。ここまで暖かくする必要はなかったともいえます。

なお、室温の上昇の様子は約1時間半後に約23.5度、約2時間後に約24.9度、約2時間半後に約26.5度であったこともお伝えしておきます。適度な室温になったところで火力を弱くすれば、ガスの燃焼時間はさらに延びるでしょう。

季節の変わり目の予備的な暖房としても、災害時などの非常用の暖房としても十分以上の結果をいえます。

まとめ

微妙な火力調整も可能で季節の変わり目や非常時にとてもいい

今回使ってみた「デカ暖II」は、3種類あるイワタニのカセットガス暖房機シリーズの1つです。最大発熱量は2番目で価格も2番目、ある意味でのミドルモデルともいえるでしょう。筆者が実際に使ってみて感じた、最大の特徴は器具せんつまみの調整で火力が細かく調整できることだと思います。他のモデル、カセットガスファンヒーター「風暖」やよりコンパクトな「マイ暖」の火力調整が2段階で細かな調整が出来ないのに対して、特に非常時などに貴重になるカセットガスの消費量を火力調整で細かく調整できるのは大きな魅力でしょう。

また「デカ暖II」での「調理や湯沸かしに使用しないでください」と注意書きがあるので、この点もしっかり理解しておく必要があります。

筆者のなかでカセットガスストーブは災害時の非常用暖房といったイメージが強く、実際にとても役に立つでしょう。しかし、実際にこの原稿を書いているときにも近くで弱火の「デカ暖II」を使っています。「本格的な暖房にはまだ早いけどちょっと火の気がほしい」といった季節の変わり目のやわらかな暖房としては、カセットガスをセットしても5kg以下、片手で移動でき、細かな火力調節が可能な「デカ暖II」は非常におすすめです。ちょっと寒いなと感じはじめたら、導入を検討してみるのもありでしょう。

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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