タロット占いは、初心者からプロまで幅広く楽しめる占いの一つです。特にカードを使って、自分や他人の運命や気持ち、未来を占うという方法は、占いの中でも人気があります。
しかし、タロットカードを使った占いは、カードの意味や配置、読み取り方が重要であり、やり方を正しく理解することが必要です。
この記事では、タロット占いのやり方やカードの種類について詳しく解説し、初心者でも簡単に始められるおすすめの方法もご紹介します。
自宅で手軽に占えるタロット占いに興味がある方、これから始めてみたいという方は、ぜひ参考にしてください!
タロット占いとタロットカードの基本とは?初心者必見のやり方を紹介!
タロット占いとは?
タロットカードを使って占う方法を「タロット占い」と呼びます。
カード自体は比較的シンプルにできているため、カードの持つ意味と操作方法さえ理解すれば、相談者のあらゆる側面を占うことができます。
西洋占星術や四柱推命などの占いが長期スパンを占うことに適しているのに対し、タロット占いは短期間の問題を占うことに適しています。
例えば、「何歳で結婚するのか」よりも「今取り組んでいる仕事は成功するのか」など、数ヶ月で結果の出るような短いスパンのものを占う方が適していると言えます。
タロットカードとは
カードをまとめたものをデッキと呼び、一般的にタロットデッキ(タロットカード)は78枚で構成されています。
タロットは大きく分けると「大アルカナ」と「小アルカナ」の2種類のカードに分かれています。
大アルカナは22枚からなる主要なカードで、小アルカナはこの世のものを構成する火地風水に対応した「棒」「金貨」「剣」「聖杯」の4つのスートに分かれており、それぞれ14枚ずつで構成されます。
タロットカードの仕組みについて
タロットカード占いは、大アルカナと小アルカナの計78枚のカードを使いますが、仕組みを理解するには正位置と逆位置という考え方が重要です。
正位置とはタロットカードが正しく見える位置、逆位置はタロットカードが上下逆に見える位置であり、正位置か逆位置かによって意味が変わります。
例えば、一般的に大アルカナ22枚で行うタロットカード占いで0番愚者のカードが出た場合、正位置なら自由や始まりなどポジティブな意味、逆位置なら逃避や無責任などネガティブな意味合いになるのです。
また、タロットカードの仕組みは、潜在意識に答えを聞くという考え方が元になっています。
高次の存在に答えを聞くスピリチュアルとは違い、タロットカードを通して自分自身で潜在意識にある答えを引き出すことが可能になるのです。
顕在意識は1割ほど、潜在意識は9割ほどと言われ、自分では気づいていない部分が多くあります。
しかしタロットカードは、その潜在意識を言語化してくれることが可能です。
カードそれぞれが持つ意味や正位置・逆位置などをしっかり理解することによって、より正確に潜在意識を示してくれます。
隠れていた潜在意識をカードが持つ意味合いによって引き出し、その人の現在や未来を占うことができるというのがタロットカードの仕組みです。
スートについても解説!
スートとは、カードを分類するマークのことで、トランプで言えば「スペード」「ハート」「ダイヤ」「クラブ」の4種類のようなものです。
タロットを詳しく学んでみたい方は以下の講座も参考にしてください。
タロットカードの基本的な構成〜アルカナとは〜
タロットの構成は、22枚の大アルカナと56枚の小アルカナに分けられます。大アルカナだけでも占えますが、両方を合わせたフルデッキで占えば、より具体的に運気を見ることが可能です。
また、タロットカードには「正位置」と「逆位置」があります。正位置はカードが正しい向きであること、逆位置はカードが逆さまであることを示しています。それぞれで意味が異なるため、占うときはカードの向きに注意してみましょう。
大まかな未来の運勢を予想する「大アルカナ」
大アルカナのカードは22枚あり、ターニングポイントとなる状況を象徴します。未来を占って大アルカナが出た場合は、より印象的な運勢が暗示されると言えるでしょう。一方で、小アルカナと比較すると、やや抽象的で大まかな出来事を示唆する傾向があります。
具体的な未来の運勢を予想する「小アルカナ」
56枚の小アルカナは、普段の生活で起こるような出来事を象徴するため、具体的な未来を占いたいときにぴったりです。
小アルカナは4つのエレメントである火・地・風・水に分かれ、1~10番までのヌーメラルカードと、4人の人物が描かれたコートカードが14枚ずつ含まれます。
小アルカナのスートとは?
小アルカナにはスートという概念があり、以下の4つのエレメントから構成されます。それぞれのスートのカードについて、大まかな意味は以下のとおりです。
・火(ワンド):熱意
・地(ペンタクル):物質
・風(ソード):理性
・水(カップ):感情
「火」のカードでは、ワンドと呼ばれる棒が登場します。熱意や行動力など、自分の内側から湧き出るエネルギーによって、目的を達成していく姿が描かれています。
「地」のカードに出てくるのは、ペンタクルという金貨です。現実世界で生きていくうえで必要な、お金をやり取りする様子を示唆しています。
「風」のカードに登場するのが、ソードという剣を持った人々です。ソードは、理性や頭脳など人の英知の象徴です。それが人を助けることもあれば、傷つけることもあると私たちに教えてくれます。
「水」はカップという杯に象徴され、感情や人とのつながりといった目に見えない創造性を示唆します。ストーリーを通して、感情がどのような交流を生み出していくのかが見ものです。
小アルカナのコートカードとは?
小アルカナには、コートカードという16枚の人物カードが存在します。スート別に4種類のペイジ、ナイト、クイーン、キングから構成されるのが特徴です。
コートカードが表す人物像については、以下をご覧ください。
・ペイジ:子ども、若い世代の人
・ナイト:社会人
・クイーン:母親、女性
・キング:父親、年上の男性
各スートのコートカードの意味は、スートと人物像の象意を組み合わせて考えます。
例えば、ワンドのキングに込められている象意は、ワンドの「情熱」とキングの「年上の男性」です。そこからイメージを膨らませて「ワンドのキングは、リーダーシップを取る、頼りがいのある男性像」と解釈できるでしょう。
これらのスートや人物像を活かして、コートカードのみで占う方法もあります。
タロットカードの種類
タロットの起源は古く、最近は世界各地で様々なイラストのタロットカードが生まれ続けています。そのため現在流通している数は計り知れません。
自分に合ったカードを多くのタロットから選ぶのは至難の技ですが、好きだと思うイラストのカードを選べば間違い無いでしょう。ここでは世界で利用されている主なタロットデッキを紹介します。
ライダー版タロット
ウェイト版とも呼ばれ、1909年にアーサー・エドワード・ウェイトが画家パメラ・コールマン・スミスに描かせ、ライダー社から発売されました。
その後発売された多くのタロットデッキがこの神秘主義を取り入れた独特な絵柄を模倣しており、優しい色調を加えたユニバーサル・ウェイト版といった変形版もあります。
ライダー版はこれからタロット占いを始める人におすすめのタロットです。現在流通しているタロットの多くは、このライダー版を原型として模倣作成されています。したがって、ライダー版をマスターすることで他の多くのタロットカードを使いこなせるようになるでしょう。
マルセイユ版タロット
16世紀から18世紀にかけて流布していた木版画調のイラストが使用されているカードで、長い歴史を持っているので、様々なバリエーションがあります。
18世紀頃、印刷技術の発達などによりフランスのマルセイユ地方で大量生産され、現在のタロットカードの基軸となっています。
カードの構成は基本的にライダー版と変わりませんが、大アルカナの8番と11番が入れ替わっています。遊戯で使用されていたこともあり、小アルカナの数札は具体的なイラストはなく、数だけをしめすシンプルなデザインとなっています。
その他、覚えておきたいタロット
トート版タロット
魔術師のアレイスター・クロウリーが作成し、1969年に発行されました。幻想的で抽象的な画風であり、他のタロットカードに比べて魔術的な要素を含んでいます。
正位置や逆位置などによる違いがないなど、ライダー版と異なる点が多々あるため、独特な読み方が必要となります。
ヴィスコンティ・スフォルザ版タロット
15世紀前半に制作された現存する最古のタロットで、現在はそれを復刻したものが販売されています。
普通に使用することも可能ですが、本来遊戯カードとして存在していたため、コレクションとして持つことがおすすめです。
エッティラ版タロット
フランスのオカルティストであるエッティラが、クール・ド・ジェブランが唱えた「タロットエジプト発祥説」を元に占い用としてデザインしました。
1870年までに3種類が出版され、1789年に出版された最初のものがオリジナルです。数札のデザインが単調なため、意味の暗記が必要となります。
【基本】タロットカード占いのやり方・方法
タロットカードの基本的な道具や占い方について見ていきましょう。この記事を読めば、すぐに簡単な占いを始められます。
タロットカード占いに必要な道具
タロット占いをするために、必要な道具は以下のとおりです。
- タロットカード
- クロス
クロスを使う目的は、タロットカードが傷ついたり汚れたりするのを防ぐためです。さらに、特定の空間を作り出すことで、占いへ意識を没入させます。
クロスを選ぶ際は、あなたの好みで決めてかまいません。ただし、気が散らないように、なるべくシンプルなデザインのものが良いでしょう。
タロットカード占いの手順
タロットカード占いの手順をご紹介します。占う際は、寒すぎず暑すぎず、落ち着いた雰囲気の場所が好ましいでしょう。エアコンのある部屋なら、温度調節も簡単です。
では、大まかな占いの流れは、以下をご覧ください。
- カードをシャッフル
- カードをまとめ、天地を決める
- カードを引く
- カードを開いて、意味を読み解く
まず、カードを裏返しにしてシャッフルします。時計回りにしたり反時計回りにしたり、まんべんなく混ぜましょう。次に、トランプを切るときのように混ぜてください。
しっかり混ざったら、カードをまとめます。このときにカードの天地を決め、天の部分を上にしましょう。そして、カードを裏面にしたまま、1枚ずつ並べていきます。カードを表に返す際、天地を逆にしないように注意してください。
タロットカードの意味を徹底解説
タロットカードは、占いに用いられる神秘的なツールとして古くから親しまれてきました。そのカードには、さまざまなシンボルやメッセージが込められており、引かれたカードの組み合わせによって多様な解釈が可能です。
タロットカードは大きく分けて「大アルカナ」と「小アルカナ」に分類され、それぞれ異なる役割や意味を持っています。次では、大アルカナと小アルカナについて詳しく説明します。
「大アルカナ」タロットカードの意味
大アルカナには22枚のカードがあり、それぞれが特別な意味を持っています。主に人生の大きなテーマや変化を表すとされています。
以下はその一部のカードの意味です。
- 0. 愚者: 新たな旅立ちや無限の可能性を表します。
- 1. 魔術師: 創造力や始まりを象徴し、計画を実現する力を示唆。
- 2. 女教皇: 知恵や精神的な成長、直感を示します。
- 3. 女帝: 豊かさや繁栄、母性的な愛情を象徴します。
- 4. 皇帝: 権力や責任感、リーダーシップを表すカードです。
- 5. 教皇: 精神的な指導や知識の共有、コミュニティの重要性を示します。
- 6. 恋人: 愛や調和、選択を象徴し、時に迷いを表すこともあります。
- 7. 戦車: 勝利や成功への強い意志と勢いを示しています。
これらのカードは、ポジティブな側面だけでなく、逆位置になるとネガティブな意味を持つこともあります。例えば、愚者の逆位置では無謀さや不安定さを表すこともあります。
大アルカナは、占いにおいて非常に重要な意味を持つため、その解釈には慎重さが求められます。
「小アルカナ」タロットカードの意味
小アルカナは全部で56枚のカードで、4つのスートに分かれ、それぞれが異なるテーマを表しています。
これらのスートは「ワンド(杖)」「カップ(杯)」「ソード(剣)」「ペンタクル(硬貨)」で構成されており、それぞれのエレメントが象徴されています。
各スートの意味
- ワンド(杖) – 火のエレメントであり、情熱や創造、エネルギーを象徴しています。始まりや行動を示すカードです。
- カップ(杯) – 水のエレメントであり、感情や愛、関係性を象徴します。心の動きや感情に関わる事柄を示すカードです。
- ソード(剣) – 風のエレメントで、知性や論理、思考を象徴します。決断や真実を求める事柄を表しています。
- ペンタクル(硬貨) – 地のエレメントであり、物質的な豊かさや仕事、金銭を象徴します。実際的な事柄や成果に関わるカードです
数字のカード
各スートには1(エース)から10までの数札があり、それぞれ異なる成長の段階やプロセスを示しています。
- エース – スートの根源的なエネルギーを象徴し、新しい始まりや可能性を示します。
- 2~9 – 各スートにおける物語の中間段階を示し、テーマの進展や挑戦を表します。
- 10 – スートのエネルギーの最終的な結果や終着点を象徴します。必ずしも成功を意味するわけではなく、時には課題を示す場合もあります。
宮廷カード
各スートには、「キング」「クイーン」「ナイト」「ページ」という宮廷カードも含まれています。これらはそれぞれ、現実の人物や態度、状況を象徴します。
- キング – 完成された男性原理を象徴し、成熟したリーダーシップや成果を追求する態度を表します。
- クイーン – 完成された女性原理を象徴し、感情や関係性を重視し、内面的な成熟を示します。
- ナイト – 若者のエネルギーを象徴し、行動力があるが時に極端に走る性格を示します。
- ページ – 幼さや無邪気さを象徴し、新しい発見や学びに対する好奇心を表します。
これらのカードが出るときは、日常的な出来事や人間関係を反映していることが多いです。
まとめ
初心者の方でも、簡単なスプレッドからタロット占いを始めることができます。
タロット占いの基本的な流れは、質問を設定し、カードを引き、解釈するという3ステップです。
また、タロット占いは自己理解や問題解決のツールとして活用でき、多くの人に親しまれています。
ぜひ、当記事を参考にしてタロット占いへの第一歩を踏み出してみてください。