【防水・防塵規格】IPXとは? 防滴/耐水/完全防水の違いは? 意外と知らない保護等級の基礎知識

暮らし・生活・ペット

【2024年2月7日更新】アウトドアに持って行くスマホやタブレット、デジカメやビデオカメラなど、出発前にチェックしたいのが、防水・防塵性能だ。不意の雨や突風などに備えることができるし、災害時にも知っておくと役に立つ!

監修者のプロフィール

中村剛(「TVチャンピオン」スーパー家電通選手権優勝)

「TVチャンピオン」スーパー家電通選手権で優勝の実績を持つ家電の達人。家電製品総合アドバイザー、消費生活アドバイザー。東京電力エナジーパートナー商品開発室高度化技術グループマネージャー.。東京電力「くらしのラボ」所長。現在、暮らしに役立つ情報を動画(Facebook)で配信中。
▼中村剛さんのインタビュー(くらしTEPCO)
▼東京電力くらしのラボ(Facebook)

防水・防塵の基礎知識

「IP68」など、四つの英数字で表示される

デジカメやスマホ、腕時計、ポケットラジオ、タブレットPCやポータブルAVギアなど、持ち歩くことの多いアイテムには、通常、何らかの防水・防塵機能が備わっている。内部に水やゴミが浸入すると、回路が短絡したり、メカが変形したりして故障や破損の原因になるからだ。

とはいえ、小雨なら大丈夫でも水洗いすると壊れるなど、そのレベルを見極めるのはけっこう難しく、一瞥しただけではわかりにくい。
そこで、製品には、防水・防塵の保護等級が示されるようになっている。

従来は、JIS(日本工業規格)が「電気機械器具の外郭による保護等級」を規定。これには、固形物の浸入に対する保護と、水の浸入に対する保護の二つの内容が含まれ、例えば、「JIS防水4級」とあれば、「防沫形=全方向からの水の飛沫に対して保護されている」とわかる仕組みだ。

2003年以降は、IEC(国際電気標準会議)と統一化が図られ、表記もIEC準拠の「IPコード」に置き替わっている。等級や内容は旧来規定と同じなので、「防滴I形」「防沫形」などの旧呼称もそのまま用いられることが多い。

防水の保護等級

防塵の保護等級

IPコードは、通常、四つの英数字で構成される。

例えば、「IP68」と表示されている場合、第一特性数字の「6」が固形物に対する保護等級(防塵)、第二特性数字の「8」が水に対する保護等級を示している(防水)。
等級を省略するときは、その部分を「X」で表す。
まずは、この基本表記を覚えておきたい。

防水・防塵規格の表示

用途別の選び方

水中でも使う場合はIPX7〜8が必要

スマホやデジカメなど、雨の日にも使うことがあるアイテムは、防水機能のチェックが必須なので、ごく当たり前にIPコードを確認しているかもしれない。でも、どのくらいの等級なら安心なのか、よくわからずに見ていることも多いので、改めて、その基準を把握しておこう。

 

IPX4

濡れた手で触れたり、水がはねたりもOK。キッチン周りで便利

アウトドアで使用するアイテムは、少なくともIPX4は必要だ。

IPX1〜3は落ちてくる水滴が対象だが、IPX4ではあらゆる方向からの水の飛沫が対象。少々の雨や水しぶきに当たっても大丈夫なレベルで、携帯電話、デジカメ、防災ラジオなど、該当する製品はけっこう多い。水しぶきが心配なキッチンやアウトドアでは、最低限、この等級を望みたい。

ソニー『FM/AMポータブルラジオ ICF-B300』

スマホ充電、太陽光充電にも対応した手回し充電が可能で、災害時にも心強い

公式サイト

クリエイティブメディア『ワイヤレス イヤホン Creative Zen Air DOT』

軽量コンパクトでトータル24時間再生のスティック型 IPX4防滴 完全ワイヤレス イヤホン。トレーニングやフィットネスなどの汗をかく運動の際や、屋外など水しぶきがかかるようなシーンで使用できる

IPX5

お風呂での水しぶきも安心。水中に落としたらすぐに取り出す

IPX5になると、より防水性が強まり、噴流水に当たっても有害な影響を及ぼさないので、お風呂でシャワーの水を浴びても、流水でジャブジャブ洗っても大丈夫なレベル。スマホ、ブルートゥーススピーカー、お風呂テレビなど、こちらも製品数が多い。
ただし、水没は厳禁だ。

 

東芝エルイートレーディング『ワイヤレススピーカー AUREX AX-FL10』

 

浴室の壁などに貼り付けて振動を加えることにより、音を発生させる伝振動スピーカー注1を搭載し、防水機能付きで入浴時にも音楽や動画を楽しむことができる個性派Bluetooth 5.1対応スピーカー

公式サイト

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IPX6

さらに強力なIPX6もあるが、これは波浪のような激しい噴流水に対する保護。今回対象としている家電アイテムなどには該当製品が珍しく、港湾などの装置や設備が対象だ。

MK JAPAN/EENOUR『LEDランタン SB-6620』

汎用性が高いType-Cの充電ポート、付属のUSB-Cケーブルで簡単に充電可能(2000mAhバッテリー内蔵、最大48時間照明可能)。アウトドア、車中泊、防災などで活躍する照明機器

IPX7/IPX8

水中に落としてもOKの、いわゆる本格防水レベルを実現

IPX7とIPX8は、噴流に対する保護(IPX5〜6)とは用途が異なり、IPX7〜8は潜水に対する保護である。

IPX7は、一時的に水没(30分・1メートル)しても動作に影響の出ないもの。IPX8は、常時水没(水中で操作)しても動作に影響の出ないものを示す。防水スマホ、防水カメラ、防水テレビ、シェーバーなどが該当する。IPX7なら、一時的に水没しても動作に影響の出ないので、プールサイドやお風呂でも、より安心といえる。

アンカー・ジャパン『Bluetoothスピーカー Soundcore Motion 300』

「アウトドアでも高音質に音楽を楽しみたい」という人のための、ハイレゾ音源再生に再生しつつ、一時的な水没でも故障しないIPX7規格対応でプール、ビーチ、雨天のフィールドなどで楽しめるアウトドア用スピーカー

公式サイト

 

P&Gジャパン『ブラウンシリーズ9Pro+(シェーバー)』

なお、IPX5〜6は噴流、IPX7〜8は潜水と用途が異なるため、双方に対応する場合は「IPX5/IPX7」のように、それぞれのIPコードが併記される。

また、製品によっては、「生活防水」や「完全防水」などとうたわれることがある(それぞれIPX3〜4相当、IPX5〜6相当といわれる)が、呼称に明確な規定がないので、カタログなどで”等級”を確認することが肝要だ。ただし、どの製品も条件や状況によっては、防水性能が十全に発揮されないので注意が必要だ。

スマホやデジカメの場合、端子のカバーがしっかり閉まっていないと浸水するし、高温多湿なサウナ、化学物質や薬剤が混ざった水(温泉、海水、プールなど)も防水性能が保証されない。

 

防塵の必要性

過酷な場面や天候の影響を受ける場所では必須

機器の内部に粉塵が入り込んでメカなどに付着すると、動作不良を引き起こすおそれがある。すき間が大きいと、指先が入り込んで、感電したり、怪我をしたりする危険性もある。

こうした事故を防ぐためにチェックしたいのが、防塵性能だ。ただ、一般的なアウトドアシーンでは、機器に有害な粉塵が発生するケースはまずないので、通常、防塵性能はほとんど気にしなくていいと思われる。

実際、「IPX5」のように等級が省略され、防水性能のみを示す製品が大半だが、中には「IP68」のようにしっかり等級を示す製品もある。

デジカメはその代表例で、工事現場など、過酷な状況を撮影しなければならないときは、防塵等級の確認が大切になる。外に設置する定点カメラやネットワークカメラも、荒天を想定して、等級を示す製品が多い。

 

IP58/IP68

防塵にも完全防水にも対応したアウトドアで活躍する強靭モデル

粉塵を完全にシャットアウトし、水中でもすべての操作が可能。カメラやスマホのほか、パソコン用キーボードやマウスなども丸洗いできて衛生的なので人気がある。

リコー『デジタルカメラ WG-50』

IP68 水深14メートルで連続2時間の水中撮影、マイナス10℃の雪山でも作動と、過酷なシーンに対応するタフネスモデル。

JVCケンウッド『JVC 4Kメモリームービー GZ-RY980 (ビデオカメラ〉』

IP58 雨に強い防水、細かな砂ボコリも安心な防塵、落下に強い耐衝撃、マイナス10℃でも使える耐低温の四つの保護性能を装備

スマートフォンの防水はどうなってる?

現在、大半のスマホが防水仕様。でも、機種によって等級が異なるので、特に、IPX7とIPX8はよく確かめたい。IPX8ならスマホを水中に沈めて写真や動画を撮れるが、IPX7だと水中撮影は保証されない。

 

Apple『iPhone15』

IP68(防塵性能6/防水性能8)の最高レベルの保護等級を持つ

ソニー『Xperia XZ1』

IP68の性能を持つスマホ

 

腕時計の20気圧防水って何?

水深200メートルの水圧に耐えられる、日常生活用強化防水のこと。水泳、ヨット、素潜りなどに使えるが、潜水用防水ではないのでスキューバや潜水作業には使えない。

 

※【2024年2月7日】対応機種を新しいものに入れ替えました。

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