Q
6月号の記事などでもありましたが、「一眼レフカメラで撮影した写真をWi-Fiでスマホに送れる」というのは、画質は落ちるということでしょうか? どうしても一眼レフよりスマホのほうが鮮やかさは落ちるでしょうし……。(H・Fさん 富山県 40歳)

A
これは、カメラにもスマートフォンにも詳しい、カメラマンの吉村永さんに聞きましょう。

吉村
デジタルカメラで撮影した写真をWi-Fiでスマホに転送しても、その画質は、基本的には落ちません。例えば、昔のラジオのように電波状態によって音質が落ちたり、ノイズが入ったりといったことは、ないのです。

これはアナログ伝送とデジタル伝送の大きな違いで、デジタルは、伝送によって信号が少々劣化しても復元が可能ですし、常にエラーをチェックしているので、欠落した部分がある場合には、その部分を自動的に再伝送するので、まったく画質劣化が起こらないのです。

ただし、厳密にいえば、『設定により、画質の低下もありうる』となります。

最近のデジカメは、画素数の多い製品が増え、少ないものでも約2000万画素、多いものだと約5000万画素クラスとなっています。これを、そのまま無線で転送すると、かなりデータ量が多くなり、それなりの時間もかかりますし、スマホ内の限られたストレージ容量を圧迫してしまいます。

そこで、デジカメ画像のWi-Fi転送に使うスマホアプリの多くには、転送時に、画像データサイズを調整する項目が用意されています。『リサイズしない』あるいは『オリジナルのまま』などと指定すれば、画質はそのままですし、スマホの画面解像度に合わせたサイズなどを設定すれば、スマホで見るのには十分な画質で、かつ、データ量をセーブした転送も可能というわけです。

スマホの画面は、4K表示対応の超高精細タイプのものでも840万ドット程度なので、極端に拡大して見るといった用途でなければ、スマホ画面で楽しむぶんには、解像度を落とした画像データもかなりきれいに鑑賞できるのです。

実際、デジカメの写真をスマホに転送するのは、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSに写真をアップするという用途が多いでしょう。となれば、数千万画素という解像度は不要で、解像度を落として伝送する設定にしておいても、問題が起こることは少ないでしょう。

──基本的には画質は落ちないけど、スマホ画面のサイズや、その用途などによって、画像データの容量を低くすることもできるんですね。

吉村
そうですね。ちなみに、音楽ファイルはリアルタイムで再生されるため、通常、ワイヤレス(ブルートゥース)ヘッドホンは有線のものより音質が低下します。これは、高音質なCDの音楽データをそのままヘッドホンに伝送すると、1秒当たりのデータ量がブルートゥース通信で送れるデータ量の限界を超えてしまうため、データの少ない方式に圧縮してから送る方式を採用しているからです。

しかし、写真は、音楽と違って、1枚を転送するのに1秒であっても10秒かかっても大丈夫なので、オリジナルのまま伝送され、劣化がまったくないということになります。

まとめると、設定を『オリジナルのまま』にしておけば画質劣化なしでスマホに伝送可能だし、SNSなどの用途を考えると、解像度を落とし、データ量を軽くして伝送するのがおすすめ、ということになります。

──了解しました。ありがとうございました!

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