「フェイスブック」や「ツイッター」「インスタグラム」などのSNSに記載している個人情報や投稿内容は、初期設定のままだと世界中の人が見ることができる。不用意な書き込みで炎上することもあり、自分の個人情報がネット上で公にされる可能性もある。こうしたリスクがあることも含め、どこまで自分の情報を出すかを考えることが大切だ。
その情報は世界に向けて公開しても大丈夫?
「フェイスブック」や「ツイッター」「インスタグラム」などのSNSに記載している個人情報や投稿内容は、初期設定のままだと世界中の人が見ることができる。特に「フェイスブック」は実名を公開していて、登録できる個人情報も多い。また、親しい知人を友達登録していることが多いので、つい仲間内だけのような気になって不用意な投稿をしがち。しかし、他のSNSでもそうだが、誰かがあなたの名前で検索すれば、その人が友達でなくても、そのSNSの会員でなくても自由に見ることができる。実際、就職や転職の際に人事担当者が応募者のSNSを確認することも多い。
●SNSで個人情報を公開しておくことのメリットもある
●しかし、残念ながら、世の中は善人だけとは限らない
「うっかり」が大問題に!機密情報の流出も怖い
まず気をつけるべきは、ついうっかりの書き込み。実例としては、自分が勤務している店舗に有名人が来たことをSNSに書いて問題になったり、有名人の悪口を書いて退職になったり、会社が謝罪したりしたケースがある。あるいは、デスクに広げたランチの写真をSNSに載せたら、機密情報の資料が写り込んでいて問題になった例も。同様に、発表前の新製品など社外秘の情報を公開してしまった事例もある。ひどいことに、元交際相手の女性が幸せな結婚生活をSNSに投稿しているのを見た男が嫉妬し、ストーカーとなって殺人事件にまで至ったこともある。
もう一つ恐ろしいのが、前述のようなミス投稿などが元で、自分の個人情報がネット上で公にされること。不用意な書き込みで炎上が始まると、過去の書き込みや別のSNSの投稿を調べられ、本名、住所、顔写真、勤務先などが特定され、ネット上で拡散してしまう。そうした情報は何年経っても消えず、検索すれば出てくる。こうしたリスクがあることも含め、どこまで自分の情報を出すかを考えることが肝要だ。
●総務省も危険性をアピール
解説/下島 朗(エントラータ)
イラスト/早川 修