スマホの料金を節約するためには、消費するパケット(データ通信)を減らす必要がある。それに最も貢献するのが、自宅にWi-Fiを導入することだ。しかし、市場にWi-Fi機器は数多く存在し、どんな機器を使えば自宅にWi-Fiが導入できるのかわからない人もいることだろう。ここでは、「スマホを使う人のためのWi-Fi機器選び」のポイントを解説する。

Wi-Fiルーターとはスマホとインターネット回線を接続する機器のこと

Wi-Fiルーターとは、スマホと、家庭の固定インターネット回線を結ぶ「橋渡し」の役割をする機器である。
この部分が遅いと、固定インターネット回線がどれだけ速くても、スマホを快適に使うことはできない。

そのため、Wi-Fiルーターの性能はスマホと同等以上が必要となる。

自宅のWi-Fiルーターは、11acの1733Mbpsがいい

以前の記事「スマホのWi-Fiが遅いとき」にも書いたが、スマホのWi-Fi性能は、送受信のアンテナを2本ずつ備えた2×2の11acで、理論的な最大速度は867Mbps出る。

そのため、スマホの性能と同等のWi-Fiルーターも、2×2のアンテナを備えた11acの867Mbps対応機となる。

しかし、実際に家庭に導入するWi-Fiルーターは、送受信4本のアンテナを備えた4×4の11ac、1733Mbps対応機にしたほうがいい

というのも、近年の4×4のWi-Fiルーターには、「MU-MIMO」(マルチユーザー・マイモ」という機能を備えているからだ。

おすすめのWi-Fiルーターは、NECのAterm WG2600HP3

MU-MIMOは、4本のアンテナを2本ずつ2組に分け、2本アンテナのWi-Fi機器×2組と同時に通信する仕組みのことである。
つまり、家庭に867Mbpsのスマホが2台ある場合でも、2台同時にWi-Fi通信が可能で、Wi-Fiの電波を分け合うことが原因となる速度低下は起きないことになる。

スマホは家に1台しかない、という場合でも、スマホに以外にWi-Fiを使う機器がある(例えば任天堂スイッチなど)と思うので、1733MbpsのWi-Fiルーターを導入して、損するということはない。

MU-MIMOを搭載した4×4の11ac1733MbpsのWi-Fiルーターの代表としては、NECのAterm WG2600HP3がある。

NTTの「フレッツ光」の場合

ここまで、スマホの性能と、Wi-Fiルーターの性能を基準に、Wi-Fi機器選びをしてきた。
しかし実際に通信する際に、スマホのWi-Fi性能の上限である「867Mbps」が出るわけではない。

というより、これは理論的な最大値なので、実際の通信では、これ以下の数値しか出ないというのが正しいだろう。

では、実際には、どの程度の速度が出るのか。

スマホを家庭のWi-Fiで通信した場合、その数値は、自宅に敷いているインターネット回線の実効速度が上限になると思えばいいだろう。

フレッツ光をはじめ、最も一般的といえる「理論最大値1Gbps」の光回線の場合、平均的な下り(インターネットから家庭)の通信速度は「80Mbps」程度といわれている。

NTTの「フレッツ光」で1Gbpsプランの場合、良くて100Mbps、悪いと30Mbps程度だろう。この程度だと、条件のよりキャリアの4G回線速度のほうが速いといえるが、30MbpsあればYouTube等の動画も安定して再生できるので、実用上の問題はない。

KDDIの「auひかり」の場合

KDDIの「auひかり」の1Gbpsプランの場合は、250Mbps程度出ることも珍しくなく、総じてNTTよりは速いといえる。

画像: KDDI「auひかり」の戸建てプラン(1Gbps)を、スマホ用アプリ「RBB SPEED TEST」で測定したもの。下りで270Mbps程度の速度が出ており、一般的な4G回線より快適に使える。しかも「ギガが減らない」(4G回線のパケットを消費しない)

KDDI「auひかり」の戸建てプラン(1Gbps)を、スマホ用アプリ「RBB SPEED TEST」で測定したもの。下りで270Mbps程度の速度が出ており、一般的な4G回線より快適に使える。しかも「ギガが減らない」(4G回線のパケットを消費しない)

これらの回線の場合、実際に出る速度が、スマホの採用しているWi-Fi規格の理論最大値「867Mbps」を大きく下回っているので、スマホのWi-Fiが速度の足かせになって実際の通信速度の低下を招くことはない。

「RBB SPEED TEST」などの通信速度計測アプリを使って、実際の通信速度を図ってみるといいだろう。

NURO光の場合

世界最速をうたう家庭用インターネット回線として「NURO光(ニューロ・ひかり)」(https://www.nuro.jp/hikari/)がある。

理論最大値は、下りの速度で2Gbpsと公表している。
NURO光も、他の回線と同じく、公表されている2Gbpsという速度が実際に出るわけではないが、しかし、他の回線より理論値と実効値の差は小さく、実効値として1Gbps近くの速度が出ることも珍しくない。

この場合、スマホのWi-Fiの理論最大値よりインターネット回線の実効速度のほうが速くなるので、スマホのWi-Fi性能が速度の足かせになるわけだが、実効速度が800Mbps程度あると、回線速度との差も、あまり気にならないだろう。

まとめ

家庭にWi-Fiルーターを入れるなら、11acで1733Mbps通信ができる機器にすること
そうすればWi-Fi機器が通信速度の足かせになることはない。

実際の通信速度は、インターネット回線の業者や条件により異なるが、一般的には80Mbps程度は期待できる。
この速度があれば、動画再生などスマホの用途では十分な速度といえる。

Wi-Fiを使っているときは、4G回線のパケットを消費しない、いわゆる「ギガが減らない」状態ので、安心してスマホを使える。スマホ料金の節約におすすめだ。

◆福多利夫
デジタル家電関連の記事を得意とする、モノ系ホビー系のフリーライター。一般財団法人家電製品協会認定の家電総合アドバイザーでもある。長年にわたり月刊特選街の製作に携わり、現在は気になる分野を比較検証する「何でもズバッと比べ隊!」を連載中。パソコン関連の著書も多い。

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