【睡眠障害が改善】1日3分の「足裏マッサージ」で不眠を解消!押す強さの目安はイタ気持ちいい程度がよい

美容・ヘルスケア

現在では不眠は社会問題です。放置すると肥満や糖尿病などの生活習慣病になったり、仕事のミスや事故が起きて経済的な損失になったりすることがわかってきました。足の裏もみは3分程度でできます。入浴中やお風呂上りの習慣としてぜひ取り入れてください。【解説】今枝昌子(一般社団法人日本快眠協会代表理事)

解説者のプロフィール

今枝昌子(いまえだ・まさこ)
一般社団法人日本快眠協会代表理事。心療内科にてリワーク(うつ病のかたの社会復帰支援プログラム)講師を務め、リフレクソロジストとして1万2000人以上の足裏をもみほぐした経験から、「足裏快眠法」を生み出す。うつ病予防の体感型研修として「睡眠力の鍛え方」を企業、行政、医療の現場で伝える。2012年、日本快眠協会を設立。日本睡眠学会会員。日本心身医学会会員。著書に『生活習慣を変えなくても深い眠りは手に入る』(山と渓谷社)がある。テレビ出演や、雑誌の登場も多数。

不眠の人は足の親指がガチガチに硬い

この10年ほどで、不眠に対する印象が、大きく変わってきたことを実感しています。

以前は、「眠れなくても大したことはない」「寝るのは怠け者」と、捉えられていましたが、現在では不眠は社会問題です。放置すると肥満や糖尿病などの生活習慣病になったり、仕事のミスや事故が起きて、経済的な損失になったりすることがわかってきました。

さらに、うつ病の約4割に不眠症が先行して現れることから、うつ病の早期発見に役立てようという「睡眠キャンペーン」を内閣府が行っていました。

こうした流れの中、私は足を刺激するセラピーを取り入れた「足裏快眠法」(足の裏もみ)というプログラムを作成し、企業研修などで提供してきました。今までに1万2000人以上の足を見て、触って、分析し、足の裏への刺激を多くの人の不眠改善に役立てています。

足の裏には、その人の無防備な姿が表われています。悩みを抱えているときには、足の指が縮こまって曲がっています。真面目で実直なタイプの人の足は、角ばった形をしています。また、イライラしているときには赤紫になり、消耗してしまうと白に変化するのです。

不眠に悩んでいる男性は、足の裏を触ったときにとても冷たいか、熱だまりというのでしょうか、熱くほてっています。また、内側から張っているように、全体的に硬くなっています。

女性については、逆に足の裏の弾力がなくなり、クタンとくたびれていて冷えています。

そして男女を問わず、不眠の人の足の親指は、必ずといっていいほど硬くなっています。特に指の腹の部分が、鉄板のようにガチガチになっています。

また、足指の股とつけ根は、ストレスや緊張などの影響が出てくる箇所です。不眠だと、しこりのように硬くなっていることもあります。

ですから、不眠を解消するためには、足の親指、そして指の股と付け根を重点的に、合計で3分ほどもみほぐすようにしましょう(やり方は下項参照)。

睡眠の質も入眠までの時間も改善した

以前、私はリフレクソロジスト(施術者)として心療内科に勤務していました。患者さんの98%が不眠に悩んでいたことから、それを足裏から解決できないか、と試行錯誤の末に開発した、「足裏快眠法」を患者さんに施させていただきました。

そしてある日、5年間うつ病だった患者さんから「あなたに足の裏をもみほぐしてもらったら、3日も薬なしで眠れた」と言われたのです。

うれしく、また驚いたのですが、ほかにも「こんなに眠れたのは久しぶり」「睡眠導入剤の量が減らせた」「寝つきがよくなった」と報告してくれる患者さんが増えてきたことで、足の裏への刺激が不眠改善に役立つことが確信に変わりました。

そこで、数十名の患者さんとクリニックのかたがたに協力していただき、アロマテラピーなどと併用した足の裏への刺激が、睡眠の質にどのような影響を与えるのか、調べることにしたのです。

調査には、眠れなかった、目覚め感が悪かったなど、睡眠障害を点数化した『ピッツバーグ睡眠質問票』を使いました。

調査の結果、睡眠の質も、寝床に入ってから眠るまでの時間も、改善したことがわかり、データを2008年に日本心身医学会で発表しました(下のグラフ)。その後、患者さんの反響から、足裏もみだけでも、効果があると感じています。

《足の裏をもみほぐすことで睡眠障害が改善》

眠れなかった、目覚め感が悪かったなど、睡眠障害を点数化した『ピッツバーグ睡眠質問票』による調査で、睡眠の質も、寝床に入ってから眠るまでの時間も、アロマテラピーや足の裏への施術で改善した。

下痢や便秘の改善にもお勧め

足の裏もみは、3分程度でできます。入浴中やお風呂上りの習慣として、ぜひ取り入れてください。

強さの目安は、痛みの中に気持ちよさがある「イタ気持ちいい」感覚です。痛みしか感じなければ、刺激が強過ぎて足の皮膚を傷めることになるので、注意してください。

よく眠れるようになって心身の疲労が取れれば、病原体から体を守る免疫力が向上して、カゼなども引きにくくなるでしょう。また、ストレスが原因の下痢や便秘といった胃腸障害も改善しやすくなります。

バリバリと仕事や家事をこなしていた人が、自分が疲れ過ぎて眠れなくなっていることに気づかず、突然バッタリと倒れてしまったケースは少なくありません。

忙しい毎日を送っていても、1日の中で1回は足の裏を通して、素の自分と向き合ってみるのはいかがでしょうか。グッスリ眠れますように。

「イタ気持ちいい」がポイント!「足の裏もみ」のやり方

【ポイント】
右足→左足の順で行う
イタ気持ちいい程度の強さで行う
入浴中やお風呂上がりに行うのがお勧めだが、1日のうち、いつやっても構わない
熱があるとき、足裏にケガやできものがあるとき、飲酒をしたときは行わない

手の親指と人さし指で、足の親指の付け根を挟み、ゆっくり先端方向に絞り上げる。指の腹もしっかり刺激する。

手の親指と人さし指で、足の人さし指のつけ根を挟み、ゆっくり先端方向に絞り上げる。指の腹もしっかり刺激する。足の中指、薬指、小指も同様に行う。

手の親指で、足の親指の付け根よりやや下、盛り上がっている部分から指の股に向かって、ゆっくり押し上げる。残りの4カ所の足指の股も同様に行う。

内くるぶしから、かかとまでの距離を四等分し、いちばんかかとに近い場所を探す。そこを、手の親指で押す。

外くるぶしから、かかとまでの距離を四等分し、いちばんかかとに近い場所を探す。そこを、手の親指で押す。

この記事は『ゆほびか』2019年3月号に掲載されています。

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