旅行シーズン。いろいろな場所が貴方を手招きします。あすこもここもとフラフラ。そして、スマホでバシバシ写真を撮りまくるわけですが、後で整理するとき困るのは「旅先で出会った人」ですね。「写真に映っているこの人、誰だっけ?」なんてこと、ありませんか? 風景はガイドブックにたくさん載っているので後からでも整理が付くのですが、人間はガイドブックには載っていませんから。こんな時、おすすめめなものを紹介しましょう。
スマホ専用ミニプリンター「スプロケット(Sprocket)」
外観は写真の通り。
美容家電のギャラリーでこの商品を見た時、思ったのは「石けん」でした。さてこの商品、用途は何でしょうか。
答えは、「スマホ用のポータブルプリンター」です。
ヒューレット・パッカード(HP)の「スプロケット」という商品です。
自転車、バイクに乗られる方ならご存じかも知れませんが、スプロケットとは、軸の回転をローラーチェーンに伝達したり、ローラーチェーンの回転を軸に伝達するための歯車のことです。
情報すら電波で空中を漂う今、物理的に力を伝達する歯車の名前をもらった、このプリンター。写真の力を改めて教えてくれます。
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初対面でのコミュニケーションに写真撮影は効果的
昔、有名な演出家が海外から来るということで、私は友だちに誘われ、ある会合に出ました。
レセプションも一段落、さてご歓談となった時、その演出家がドイツ語しか話せないということで、メインゲストなのに取り残されたことがありました。近くには某有名大学の独文学の教授が居たにも関わらずです。
私は、おもむろにポラロイドカメラを取り出し、「Can I take a picture with you?(写真、撮らせてもらえますか?)」とブロークン英語で尋ねました。
すると、その演出家に寄り添っていた彼の奥さんが、私英語ができるから彼に通訳してあげる、と助け船を出してくれました。
他の人が来るまでの20分。計4枚の写真を撮り、それぞれにサインし、交換。友だちも含めていろいろな他愛のない話をしました。演出家からは「楽しい時間をありがとう」と言われました。
ドイツ語が話せなくても、写真撮影が「あなたと仲良くなりたい」ということを代弁してくれたわけです。
現代の「一言箋」
日本の文化に「添える」というモノがあります。
そして、人は言葉でコミュニケーションをする生き物ですから、「言葉を添える」というのは重要なことです。そのためにあるのが「一言箋(一言便箋)」です。
私は、スマホ用のポータブルプリンターは、現代の「一言箋」だと思います。
スマホで、パシャパシャ撮ったその日の旅行の中から、共通の思いの写真に、手書きで一言添えて渡すのは素敵なことだと思います。
いろいろな思いが巡る旅行には、ぴったりな一品だと思います。
印画紙がシール、大きな写真も作れる
スマホ用のポータブルプリンター「スプロケット」は、さらにその先もあります。
それは、印画紙が「シール」であることです。要するに、ちょっと大きめのプリクラです。専用アプリで加工してもイイですし、お気に入りのツールがあれば、それで加工しても構いません。
また、小さいお子さんをお持ちの方なら、引き出しにシールを貼り、片付けをしましょう、としつけにも使えるでしょう。
私が気に入っている機能は、大きな写真も簡単に作れることです。
これには、スプロケットの「9分割機能」を用います。1つの写真を9分割。1分割分が通常サイズですから、9倍の大きさまで表現できます。
この時、白フチがなく、シールであることがとても生きてきます。台紙に貼るとちょっとギクシャクしますが、1枚の写真となります。やや画質が粗くなる(9倍に引き延ばすためですね)のは、ご愛嬌。むしろ、近年なかなか見ることのない、迫力ある写真が飾れるのがメリットです。
話はそれますが、この9分割写真、ミステリーのトリックに使えそうという思いがしてなりません。スプロケットは、わくわくできるギミックが満載です。
本体価格もランニングコストもリーズナブル
ここで気になるのは値段。
スマホ用のポータブルプリンター「スプロケット」は、本体が1万7450円(税込)、フォト用紙が20枚で1150円(税込)。およそ1枚につき60円です。
ただ、今の時代、撮った写真を全て印刷しなくても良いわけですから、まあ、許せるレベルだと思います。サイズも80×118×22mm、170gと持ち歩きもラクラク。
新たな出会いがありそうな旅に、持って行きたい一品です。
HP
Sprocket(スプロケット)
1AS85A#ABJ
価格/¥14,800(税抜)
基本機能/印刷のみ
印刷方式/ZINK™ Zero Ink® プリンターによる熱転写印刷
印刷速度/カラー写真(標準、フォト用紙)最速40秒
印刷解像度/カラー(最高)313×400 dpi
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◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング、ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京散歩とラーメンの食べ歩き。