ボディシェーバー(別名:ボディグルーマー)という家電があります。主には男性用で、すね毛などの処理を行いますが、アタッチメントを変えれば、髪の毛も切れれば、ヒゲも剃れる。しかも多くの場合、1万円を切ります。安くて多機能の典型です。一方、髭剃り用のシェーバーは、最高額は3万円を越します。どこにそんな違いがあるのでしょうか?

出自の差

男性の場合、床屋で使う理容機器は大きく3つに分割されます。
「バリカン」「はさみ」「カミソリ」です。
シェーバーとボディシェーバーは、似た構造を持ちますが、目指すところが違います。
かたや「カミソリ」。かたや「バリカン」なのです。

男性の場合、床屋では、バリカンで大まかな形を整える。
ハサミで細かく仕上げ、細部の肌を露出させるところには、カミソリを使います。
で、バリカンとカミソリのうち、家にあるのは「カミソリ」。グルーミングするときに欠かせません。女性は時間をかけて化粧をしますが、男も時間を掛けてヒゲをあたるわけです。

一枚刃のカミソリは、見事に切れるのですが、扱いが難しい。
このため発明されたのが「安全カミソリ」。そして、もっと速くということで、顔に泡などを付けずにヒゲを剃ることで発達したのが「電気カミソリ」。今「シェーバー」と呼ばれる家電です。

つまり、シェーバーは、ヒゲに特化した形で進化した家電です。

一方、ボディシェーバーは、ヒゲ以外の「体毛ケア」が基本。
ヒゲよりまばらですし、ヒゲより長い毛が相手です。となると、バリカンが圧倒的に有利です。

このため、
ヒゲ=デリケートなタッチ=カミソリ=シェーバー。
体毛=ややラフな剃り味でも可=バリカン=ボディシェーバー。
となるわけです。

同じ考え方でも精度が違う

シェーバーもボディ・シェーバーも、モーターで振動を起こし、刃を震えさせ、刃と刃の間に毛を挟み込んで切るというのは同じです。
しかし、精度がまるっきり違います。

写真を見てください。
上はフィリップスのS9000、シェーバーのトップモデル。
下はシリーズ 3000、ボディシェーバーの最新モデルです。

もうお分かりですね。
ボディシェーバーはモーター回転を偏心して伝えます。つまり荒い振動なのです。要するにラフ。繊細でないのです。

しかし、シェーバーがそうではありません。
顔という、もっとも繊細な部分の処理ですから、こちらは非常にデリケートです。

画像: フィリップスの「シェーバー」の伝達部。モーターの回転がそのまま伝わる。

フィリップスの「シェーバー」の伝達部。モーターの回転がそのまま伝わる。

画像: フィリップスの「ボディシェーバー」の伝達部。軸が偏心していることが分かる。

フィリップスの「ボディシェーバー」の伝達部。軸が偏心していることが分かる。

シェーバーに付いているバリカンで、ボディシェーバーの代用は可能か?

「シェーバーに付いているバリカンで、ボディシェーバーの代用は可能か?」という質問をたまに受けるときがあります。

一言でいうと可能です。しかし、部位によります。
すねなど、周りに何にもなく露出している部分は問題ないのですが、脇の下など、当てにくい部分も多々あります。シェーバーは使えるけど、使い難い場合が多いのです。

これに対し、ボディシェーバーは、豊富なアタッチメントで、体全体をカバーします。
実はバリカン系は、アタッチメント命。これが少ないと「セルフ」でできません。
特に初めての人は、アタッチメントが充実しているモデルの購入をお勧めします。

個人的には、肌荒れするので顔はシェーバー。
体毛は薄いので、T字カミソリでしています。

皆さんも、グルーミング家電。上手く使い分けてください。

◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。

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