75歳以上の高齢者ドライバーはここ十年で数百万人単位で増えている。高齢者ドライバーによる事故にはどんなものが多いのか?自動車メーカーではどんな対策が行われているのか?最新事情とともに解説していこう。

高齢者運転による自動車事故は、本当に増えている?

画像: 平成19年から平成29年の10年間で75歳以上の運転免許保有者は257万人も増加。この伸びは現在も続いている。(警察庁発表の資料を基に作成)

平成19年から平成29年の10年間で75歳以上の運転免許保有者は257万人も増加。この伸びは現在も続いている。(警察庁発表の資料を基に作成)

上のグラフのとおり、75歳以上の高齢運転者はここ十年で数百万人単位で増えている。そんな中、昨今、連日のように報道されているのが、高齢者の運転による交通事故だ。

そんな状況を踏まえると、高齢者が引き起こす死亡事故は相当増加しているように思える。が、警察庁が発表した平成30年のデータによると、高齢者による人口10万人当たりの死亡事故件数は、実は減少傾向にある。

ここで注目すべきは事故の発生率。交通事故件数は全体に減っているが、その中で高齢者が引き起こす事故割合は高まり、2018年には過去最高となっている。中でも死亡事故に限ると、75歳以上で急激に増加。

つまり、高齢者の運転による事故そのものは減っている一方で、死亡に至る痛ましい事故は、高齢になるほど多く発生しているのだ。

特に高齢者の場合、ハンドルやペダル、ブレーキなどの「操作不適」による事故が最も多く、それらへの対策が急務といわれている。

高齢者ドライバーによる事故ではどんなものが多い?

自動車事故は高齢者ドライバーに限ったものではなく、特に死亡事故に関しては、高齢者とともに10代などの若年層もかなり多いという数字が警察庁から出ている。

ただし、死亡に至る事故の内容は、75歳未満と75歳以上とで大きく傾向が異なる。75歳未満で多いのは、人対車両の事故で、中でも横断中に起こるケースが特に多い。

これに対し、75歳以上で多いのは工作物衝突や路外逸脱といった車両単独での事故。また、車両相互の事故も多く、特に出合い頭衝突や正面衝突による死亡事故が多いのも、75歳以上の特徴だ。

これらの要因ともいえるのが、前の項目でも述べた「操作不適」で、特にブレーキとアクセルによる踏み間違い事故は75歳未満が全体の1.1%なのに対し、75歳以上は5.4%と高い水準にある。

そのほか、高速道路などの逆走事故の発生も高齢者の比率が高く、逆走した運転者の半分近くに及ぶというデータも発表されている。

《高齢者ドライバーによる死亡事故で多いとされる三つのケース》

暴走・駐車場からの飛び出し(ペダルの踏み間違い)

画像1: 【高齢者運転の事故】高まる「車の安全装備」のニーズ。車メーカーはどんな対策を行っている?

ブレーキペダルを踏むつもりでアクセルペダルを踏んで急加速。車両や人に接触したり、塀や建築物に衝突したりなどの事故が発生。

車線のはみ出し(ハンドルの操作ミス)

画像2: 【高齢者運転の事故】高まる「車の安全装備」のニーズ。車メーカーはどんな対策を行っている?

車線のはみ出しによる側溝などへの脱輪、転落のほか、電柱や建物などへの衝突、反対車線への逸脱による正面衝突事故などが発生。

高速道路などの逆走・歩道の走行(認識機能の低下)

画像3: 【高齢者運転の事故】高まる「車の安全装備」のニーズ。車メーカーはどんな対策を行っている?

インターチェンジやジャンクションで発生しやすく、逆走件数の中で75歳以上のドライバーによる割合が非常に高い傾向にある。

自動車メーカーではどんな対策が行われている?

こうした高齢者ドライバーによる事故が社会問題化している状況において、行政は道路交通環境の整備や免許制度によって事故を未然に防ぐべく、対策を進めている。

一方、自動車メーカーは、自動運転の実現に向けたトライアルを重ねる中で、新車への安全運転支援機能の搭載を積極的に進めている。

正面衝突に対しては「はみ出し防止機能」を装備、追突や横断中の事故に対しては「衝突被害軽減ブレーキ」を搭載することで、そのリスクを大幅に低減させている。

今や、クルマ選びにおいて、「安全装備」の有無や性能のよしあしは、以前にも増して重要な要素になっているといえるだろう。

そうした各社のクルマの安全性能を判断する指標の一つになるのが、自動車事故対策機構による自動車アセスメント(JNCAP)だ。

実車衝突試験に基づく車種別の衝突安全評価や予防安全性能評価を行っており、メーカー別、車種別に安全性の評価を発表している。

《市販車の安全性能評価試験の結果を見ることができるサイト》
●独立行政法人 自動車事故対策機構 JNCAP
http://www.nasva.go.jp/mamoru/index.html

画像4: 【高齢者運転の事故】高まる「車の安全装備」のニーズ。車メーカーはどんな対策を行っている?

家族の運転に不安がある場合はドラレコの映像を見て話し合おう

装着する人が急増しているドラレコだが、その目的の大半は、万が一のアクシデントが発生した際に証拠データとして使うことだろう。だが、ドラレコにはほかにも使い途がある。

高齢で運転に不安がある親の運転チェック用として使うのだ。

親と同居していればそんな必要はないかもしれないが、離れて住んでいると、どんな運転をしているのかは見当もつかない。そこで、帰省時などにドラレコに記録した映像を見て、チェックに使うわけだ。

その場合は、なるべく記録時間が長くなるよう大容量のメモリーカードを挿入しておくといい。運転状況を映像で見ながら話し合うことで、不安も解消するだろう。

とはいえ、映像を見て頭ごなしに「危ないから運転やめて!」というと、プライドを傷つけてしまって逆効果。ヘタをすると「ドラレコなんか外してしまえ!」といわれかねない。

もし、映像を見て危ないと思っても、まずは「こんなときは……」と優しくアドバイスするように話すのが肝要。本当に危ないと思ったら、少し時間をかけて運転免許の返納を促すようにしたい。

JVC
Everio GC-DR20
実売価格例:1万2900円

画像: 家族の運転に不安がある場合はドラレコの映像を見て話し合おう
画像5: 【高齢者運転の事故】高まる「車の安全装備」のニーズ。車メーカーはどんな対策を行っている?

運転チェックが目的であれば、フロントのみのドラレコで十分。本機は使いやすさを備えながら、高画質性能もバッチリ。Wi-Fi機能も新搭載している。

解説/会田肇 (自動車評論家)

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