【HomePodレビュー】スマートスピーカーとしては格違いの音質に注目

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設定にはiPhoneなどのiOS機器が必須だが、作業は極めて簡単。電源を投入してiOS機器を近づけると、自動的に写真付きの通知が表示されるので、後は指示に従うだけ。こうした使い勝手のよさはアップル製品に共通する。

「今どきオーディオ」徹底辛口テストアップル HomePod

実売価格例:3万5420円

プロフィール
アップル初となるスマートスピーカーで、iOS機器との組み合わせが前提。2台でステレオ再生もできる。直径14センチのウーハーを上向きに搭載し、胴体を取り囲むように配置された複数のツイーターと合わせて、音を360度全方位に放射する構造が特徴的だ。

●サイズ/直径142mm×高さ172mm●重量/2.5キロ

天板の色が変わって状態を知らせる

天板はタッチ操作により音量調節などができ、LEDの色により状態がわかる。

操作性iPhoneがあれば、設定は極めて簡単!

外周はファブリック素材で覆われ、一見するとインテリア小物のようないでたち。電源は本体に内蔵し、ACアダプターが不要なのもスマート。

設定にはiPhoneなどのiOS機器が必須だが、作業は極めて簡単だ。電源を投入してiOS機器を近づけると、自動的に写真付きの通知が表示されるので、後は指示に従うだけ。こうした使い勝手のよさはアップル製品に共通する。ただし、Androidユーザーには、まったくといっていいほど縁のない製品ともいえる。

使い勝手では、アップルの音楽配信「Apple Music」との相性がいいが、AirPlay(エアプレイ)2に対応しているので、「YouTube」などのアプリの音声を、簡単に本機から鳴らすことができる。つまり、「Apple Music」に加入していなくても、AirPlayスピーカーとして使えるわけだ。

ただ、スマートスピーカーとしての完成度は、いま一つ。Google Home(グーグル ホーム)やAmazon Echo(アマゾン エコー)に比べると、日本語の認識能力や返答内容は発展途上の印象だ。

音楽音質周波数特性を補正し、低音のパンチ力がすごい

音質は、スマートスピーカーでナンバーワンの呼び声が高いが、堂々とした低音の再生能力は小型サブウーハーといえるレベルで、確かに次元の異なる音楽体験ができる。一般に、低音は部屋の中で反射を繰り返して、共振によるうねり(定在波)を引き起こし、周波数特性を大きく乱すが、本機は、音楽を再生しながら補正するシステムを備え、その効果も絶妙。その結果、並みの大型スピーカーもしのぐパンチ力と広がり感のあるリッチな低音が楽しめる。

低域の定在波による悪影響が解消されると、伝送特性が改善されてボーカルが明瞭に聴こえるなどの副産物も生まれる。ハイファイ的ではないが、ハイファイ以上に楽しめる音ともいえる。半面、近隣への音漏れを心配する一般家庭では不向きの感もある。

採点表

アップルユーザー限定だが、低音は格違いの高音質

音質(中高域) ★★★★
音質(低域) ★★★★★
操作性 ★★★★
機能性 ★★★
※満点は★5個。

コメント

スマートスピーカーとしては格違いの高音質。使い勝手の面では、アップルのエコシステムに組み込まれたもので、汎用性は低い。

※執筆時が2019年9月のため、製品の「実売価格例」は、消費税8%込みの額を表記しています。ご了承ください。

解説/鴻池賢三(AV評論家)

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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