子供は社会的な経験値が低く、好奇心は強い。このギャップが危ない。しかも、大手SNSだけでなく、親が知らない学生向けSNSや人気オンラインゲームの中のSNS機能で、見ず知らずの人と交流していることもある。ここでは4例(未成年関連トラブル、デジタル誘拐、誹謗中傷、高額課金)をあげて解説する。

警戒心のなさが犯罪者の標的に!子供とネット
未成年関連トラブル

被害者急増! 同じ趣味や有名人などの話題で未成年に接触してくる手口とは?

家庭にパソコンが普及し始めたころ、「子供でもできる」といわれた。しかし、スマホやSNSは「子供のほうができる」というのが実情だ。

一方で、子供は社会的な経験値が低く、好奇心は強い。このギャップが危ない。しかも、大手SNSだけでなく、親が知らない学生向けSNSや人気オンラインゲームの中のSNS機能で、見ず知らずの人と交流していることもある。その中には、年齢や性別を偽ったり、芸能人のフリをしたりしている者もいる。

子供の好奇心を一方的に抑え込むことはできない

画像: ネットにはよい出会いも悪い出会いもある。子供を信じることも大切だが、何よりふだんのコミュニケーションが大事だ。

ネットにはよい出会いも悪い出会いもある。子供を信じることも大切だが、何よりふだんのコミュニケーションが大事だ。

こうした世界で発生するトラブルには大きく2種類ある。まずは直接会わないケース。例えば、ゲームの中で高額アイテムを盗られたり、裸や下着の自撮り写真を送るように強要されたり。

もう一つは、直接会いに行って被害に遭うケース。金品を脅し取られたり、性的な被害に遭う危険性がある。悪い仲間に引き込まれたり、監禁されたりするおそれもあるのだ。

さらに、特殊詐欺の出し子や受け子として使われる場合もある。こうした被害は、夏休みなどの時期に特に増えるという。

対策として、スマホの使用時間を制限しようとする親が多いが、一方的に押さえつけると、ますますやりたくなるもの。

よく話し合って、子供も納得するルール作りをしたい。ネットの世界には危険な側面があることを教えて、スマホ以外の楽しみに目を向けさせる機会を作ることも大切だろう。

ネットを起点にして未成年がからむさまざまな事件が増えている

時期/都道府県事件内容
2020年1月
京都府
33歳の男が、スマホアプリで別人の高校生になりすまして
女子中学生にメッセージを送信。脅迫したうえで裸の写真
を送信させた疑いで逮捕。
2020年1月
兵庫県
21歳の男が、「ツイッター」で知り合った中学1年生の女子
と大阪市内で待ち合わせ、未成年と知りながら三重県伊勢市
の自宅に誘い込んだ疑いで逮捕。
2019年12月
福岡県
人気のスマホゲーム「荒野行動」を通じて、プレーヤーで
ある中学生に大麻購入を勧誘するメッセージが大量に出回る。
2019年12月
東京都
19歳の少女がSNSに「融資始めました」「一割を前金として
いただきます」などと投稿。小6など115人の被害者から200
万円をだまし取ったとして逮捕。
2019年11月
大阪府
半グレ集団がSNSで高額アルバイトを募集。出向いた19歳の
少年に特殊詐欺の受け子などの違法な行為を強要したのち暴
行、監禁などをした容疑で逮捕。
2019年10月
東京都
知人を通じてLINEで知り合った高校1年の男子生徒二人が、
交際相手の悪口をいわれたことをきっかけに荒川河川敷で決
闘。当日まで互いに面識なし。

警戒心のなさが犯罪者の標的に!子供とネット
デジタル誘拐

子供の顔を公開したことで、通学路での待ち伏せや画像合成被害などのリスクも!

かわいい子供の顔写真をSNSに載せると、見た人に喜んでもらえる半面、悪用されるリスクもある。リスクを理解して、友達限定で公開したり、スタンプなどで一部を隠したりするのが賢明だ。具体的には、まず、誘拐などの犯罪にねらわれる危険性がある。子供の名前や学校名は書かないようにして、自宅周辺の写真も載せないほうがいい。また、写真を悪用されることもある。他人のSNSや犯罪サイトに勝手に掲載されたり、顔を切り抜いて児童ポルノ写真に合成されたりする例も起きている。

断片的な情報をつなぐことで生活圏や個人を特定できる

画像: 顔を出さなくても、 店舗や看板、制服などで通学路や学校名がバレる ことも。犯罪者はとても目ざといと肝に銘じよう。

顔を出さなくても、店舗や看板、制服などで通学路や学校名がバレることも。犯罪者はとても目ざといと肝に銘じよう。

警戒心のなさが犯罪者の標的に!子供とネット
誹謗中傷

子供であるがゆえの不用意な書き込みがトラブルに発展する例が後を絶たない!

SNSに不適切な行為を投稿して炎上する騒ぎは減った感があるが、不用意な投稿によるニュースにならないレベルの仲間外れやいじめは、親の知らないところで常に起きている。

また、SNSに殺人や爆破の予告を書くのは犯罪で、今は必ず本人を特定できる。人の悪口や他者を陥れるためのウソも同様だ。

ペアレンタルコントロールで利用を制限するのも有効だが、書き込む内容までは制限できない。SNSは匿名の世界ではなく、投稿した内容を削除してもネット上に残ることを教えておきたい。

ペアレンタルコントロールとは……
子供が使用する電子機器を保護者が管理する機能のこと。閲覧するサイトや使用するアプリ、利用時間の制限、位置情報の把握などが可能。

ちょっとした誤解が陰湿ないじめに発展することも

画像: いい意味で書いたことが、悪く取られて仲間外れになることもある。文字だけのコミュニケーションは難しい。

いい意味で書いたことが、悪く取られて仲間外れになることもある。文字だけのコミュニケーションは難しい。

警戒心のなさが犯罪者の標的に!子供とネット
高額課金

ゲームのアイテム購入で数十万円の請求も! クレジットカード情報の管理は親の責任

子供たちが熱中しているスマホゲームは、ネット上のサーバーとつながっていて、その中でほかの参加者と競っている。

参加するだけなら無料でも、勝ち上がるには有料のアイテムが必要になる。

そこで、子供が親のクレジットカード情報を使って勝手に高額アイテムを購入するトラブルが発生している。

民法の規定で取り消しも可能だが、手間がかかるし、取り消せないケースも多い。

子供にカード情報を教えない、カード情報が入ったスマホを持たせない(貸さない)といった用心を怠らないようにしたい。

子供でなくても夢中になると我を忘れるゲームが多い

対策として、勝手に課金できないようキャリアのペアレンタルコントロール(安心フィルター)を設定しておく方法もある。

画像: ゲームのアイテム購入で数十万円の請求も! クレジットカード情報の管理は親の責任

◆解説/下島朗(エントラータ)
◆イラスト/早川修

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