【CD-Rの寿命】変色して読めなくなるのは何年目?長く持たせる保存方法は?

家電・AV

10年前に音楽CDをコピーしたCD-Rが変色して読めなくなってしまった。保存方法に問題があったのだろうか。ここでは、読者からの「CD-Rの寿命は、何年くらいもつのか?」という質問を専門家にきいてみた。

あなたの疑問にズバリお答え!
CD-Rの寿命は何年くらい?

読者から質問

10年前に音楽CDをコピーしたCD-Rが変色して読めなくなりました。保存方法が悪かったのでしょうか? CD-Rの寿命は、何年くらいですか?(I.Tさん 愛知県 41歳)

専門家の回答

編集部:
これは、フリーライターの福多利夫さんに聞きましょう。まず、CD-Rは、なぜ読めなくなるのでしょうか?

専門家:
「CD-Rの記録面は色素でできています。ここにレーザーを当てることで変色させ、レーザー光線の反射率を変化させることでデジタルデータを書き込みます。CD-Rが経年劣化によって読めなくなるのは、この色素が劣化してしまい、正しい反射率を維持できなくなることが原因です。質問にある『変色して』というのは、この記録面全体の劣化のことでしょう。

CD-Rの寿命は、通常10年から100年といわれますが、実際には粗悪な低価格メディアを使った場合、1年もたなかったという例もあるそうです。特に高倍率書き込みのメディアは、高感度に反応する色素が採用されているぶん、書き込んだあとの耐久性も低くなる傾向があるようです。大手メーカーのメディアでも、10年たっていたら不安ですね」

編集部:
長くもたせる保存法ってあるんでしょうか?

専門家:
「一般論として、高温・高湿度を避ける、直射日光を当てない、急激な温度変化を避ける、記録面・レーベル面に不織布などが接触しないようにハードケースに入れるといった配慮が必要なんですが、メディアが粗悪だった場合、こういう対処をしていても、数年で読めなくなることが多いようです。
単に大手メーカーの高級品を使うというだけでなく、書き込み方式の違いにも注目するべきですね。
例えば、CD-RWの記録面は色素ではなく金属皮膜なので、CD-Rより記録面の経年劣化が小さいといわれています。音楽CDをコピーするならCD-RWを使うのがいいわけです。また、CD-RよりDVD-Rが、それよりBD-Rのほうが耐久性があるといわれているので、音楽CDのフォーマットにこだわらなければ、より安全なメディアを使うほうがいいでしょうね。
専用ドライブが必要になりますが、耐久性を重視したM-DISCというメディアもあります」

編集部:
いずれにしても、CD-Rが読み出せる内に対応しなくてはダメですね。

専門家:
「大切なデータなら、CD-Rから吸い出して、より耐久性のあるメディアに書き出すとともに、クラウドストレージにバックアップするというのもいいです。音楽データならクラウドからストリーミングで再生するという方法もありますしね」

編集部:
音楽データの再生にもバリエーションがあるし、保存方法にもバリエーションがありますね。ありがとうございました!

イラスト/はやし・ひろ

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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