運動とは無縁の日々を過ごしてきた、医師の米村美智子氏。しかし、40歳のときに一念発起しダイエットを開始。その後、トレーニングにのめり込み、わずか1年でフィットネスモデルのコンテストで日本一の座に……そんなシンデレラストーリーを実現させた米村美智子氏は、現在「美尻女医」として、ボディメイクの指導を行っている。彼女に、1日5分から始められて、効率的に体型を変化させるトレーニング法を、ご本人実演で教えてもらった。
解説者のプロフィール
米村美智子(よねむら・みちこ)
医師・フィットネスモデル・ボディメイクトレーナー。
女性専用パーソナルボディメイクジム「BRAVE Bodymake」代表。ベストボディ・ジャパン2019日本大会フィットネスモデル部門グランプリ。ベストボディ・ジャパン2020日本代表。藤田医科大学医学部医学科卒業。精神科医として勤務後、自身のグルテン不耐性に気づき、2015年に(株)テンシノニワを設立。その後、小麦を使わない健康的なグルテンフリーのケーキ店や、女性を勇気づけるパーソナルボディメイクジム「BRAVE Bodymake」を名古屋市内にオープン。「BRAVE Bodymake」では、医師の視点から筋トレと食事法を指導し、美を追求する女性たちのボディメイクやダイエットをサポートしている。
▼BRAVE Bodymake(公式サイト)
▼美尻女医 米村美智子(Instagram)
※この記事は書籍『人生が輝き出す! 美尻女医のボディメイク術』(マキノ出版)から一部を抜粋・加筆して掲載しています。
トレーニングを開始してわずか1年でフィットネスモデル日本一に!
私は現在、名古屋市内で”美尻女医”という肩書きで、医師&フィットネスモデル&ボディメイクトレーナーとして活動しています。
突然ですが、あなたの体型の悩みはなんですか?
キュッとくびれたウエスト、丸く上を向いたお尻、スラリとのびた脚……自分には無縁だと思っていませんか?
断言します。今、あなたが何歳でも、そしてどんな体型でも、本気で取り組めば理想の体型に近づくことができます。
私がトレーニングを始めたのは、2018年、40歳のときです。当時の体重は54kg、体脂肪率は32%ありました(身長は160cm)。体重は10年前から2kg増えた程度でしたが、体脂肪率は10%増。体重増はそれほどではなかったものの、全身が脂肪に覆われてしまっていたのです。
そこで、幼いころからほとんど運動をしてこなかった私ですが、自己流でトレーニングを開始。すると、2カ月後には体重が52kg、体脂肪率も25%に下がりました。そのとき、「トレーニングの効果ってすごい!」と、初めて実感したのです。
それから、本格的なトレーニングを実践し続けた結果、翌年には体重が46kgまで減り、体脂肪率は15%まで下がり、シェイプアップに成功。その年には、引き締まった健康的な肉体美、知性や品格を競うコンテスト「ベストボディ・ジャパン2019日本大会」のフィットネスモデル部門にてグランプリをいただきました。
体重を気にする必要なし!大切なのはメリハリのある体
ボディメイクというと、体重にこだわるかたが多くいらっしゃいます。しかし、体重で一喜一憂する必要は、全くありません。ある程度ボディメイクができてくると、体重は減らなくても、「体脂肪が減るだけで体型がかなり変わる」ことが実感できるようになります。ですから、私はクライアントさんに、あまり体重計には乗らないように伝えています。
そのかわり、自分の体を鏡でよく見て、数日に一度でもいいので、スマホで全身の記録写真を撮るようにお勧めしています。フィットネスウェアだと体のラインがわかりにくいので、できれば下着や水着姿といった、体のラインがわかる姿で撮りましょう。体型の変化がよくわかり、ボディメイクのモチベーションも上がり、トレーニングを楽しく続けられます。
私がパーツごとに意識していることは、次の通りです。
●お尻
お尻の上部に筋肉をつけることで、キュッと上がったヒップラインになります。また、サイドにもボリュームを出して丸みを出すと、対比によりウエストを細く見せることができます。
●ウエスト
「ウエスト何cmまでが細くて、何cmからは太い」ということはありません。大切なのは、背中とお尻とのバランス。お尻に丸みが出れば、その対比により、ウエストが細く見えるのです。
●バスト
ネコ背になると肩が内側に入り、胸も垂れて見えます。トレーニングによって背中を鍛えれば、バストは上向きになります。また、姿勢も美しくなります。
●二の腕
二の腕が太くなると、上半身がガッチリした印象になってしまいます。細過ぎず太過ぎず、ほどよく引き締まった、しなやかな二の腕が理想です。
●脚
細いだけではなく、バランスよく筋肉があり、引き締まった脚が理想です。また、太ももの後ろ側の筋肉(ハムストリング)を鍛えることで、お尻を下から持ち上げて、脚が長く見えるようになります。
理想の体型は人それぞれ違いますが、私が考える理想の体型は、肩周りやバスト、そしてお尻が大きい一方で、ウエストが引き締まった「砂時計」のような、メリハリのある体です。私は、細くしたい部分は鍛え過ぎず、大きくしたい部分を鍛えるほうが、よりメリハリのあるボディラインに近づくと考えています。
ですから、くびれは鍛えてつくるというより、お尻を大きくしたり、背中の上のほうを大きくしたりして「演出するもの」と考えてください。
1日1パーツを鍛えて、日替わりでローテーションしていくのがお勧め
では、砂時計のようなメリハリボディをつくるためのトレーニングを、今回は3種、紹介しましょう。
(1)お尻 (2)背中 (3)ウエストの3パーツを鍛えるのですが、すべてのトレーニングを一度にやるのは大変なうえ、時間がかかってしまいます。
ですから、1日1パーツでいいので、「今日はお尻のトレーニングの日」と決めたら、翌日は背中、その次の日はウエスト……といった具合に、鍛える箇所をローテーションさせていきましょう。
もちろん、やる気次第で、1日に2つ以上のパーツを鍛えてもOKです。どの種目も、1日5分でできます。
(1)お尻のトレーニング
キュッと上がった丸い美尻を目指す「アブダクション」
お尻全体を鍛えて、丸いお尻をつくるトレーニングです。特に、お尻の外側を鍛えてお尻全体にボリュームを出すことで、ウエストのくびれを強調する効果も!
やり方
(1)両ひじをイスについて四つんばいになり、ひざの角度が90度になるように位置を調整する。
(2)ひざを曲げたまま、骨盤を動かさないように左脚を上げて、ゆっくり戻す。呼吸は特に意識しなくてよい。30秒から1分の小休止を入れながら、(1)~(2)を両脚10回×2~3セット行う。
応用編
ゴムバンドをつけて行うとより負荷をかけられるのでお勧め!
(2)背中のトレーニング
ぜい肉のないスッキリとした背中を目指す「プランク」
背中全体とおなかに効くトレーニングです。体幹を鍛えるトレーニングでもあるので、姿勢をよくする効果も期待できます。
やり方
(1)両ひじを曲げてうつぶせになる。
(2)両ひじを床に着けたまま、両ひじとつま先で体重を支えるように体を持ち上げる。首や肩には力を入れず、背中のラインがまっすぐになるよう意識しながら行うこと。この姿勢を30秒(できれば1分)キープし、(1)に戻る。呼吸は特に意識しなくてよい。30秒から1分の小休止を入れながら、(1)~(2)を2~3セットくり返す。
(3)ウエストのトレーニング
引き締まった細いウエストを目指す「足上げ腹筋」
おなかと太ももの内側を鍛えるトレーニングです。250~500mlのペットボトルを足ではさみ、水を入れると、より負荷がアップします。なお、プランクと併せて行うと、おなかと背中の筋肉がより刺激されて、効果的です。
やり方
(1)あおむけになり、ペットボトルを両足の土踏まずではさむ。
(2)両脚をのばしたまま、腰の角度が80~90度程度になるまでゆっくり上げる。呼吸は特に意識しなくてよい。
(3)両脚をのばしたまま、ペットボトルが床に着くまでゆっくり下げる。30秒から1分の小休止を入れながら、(2)~(3)を10回(5回でもOK)×2~3セット行う。
まとめ
1日5分でもいい! 毎日コツコツ続けるのが重要
今回ご紹介したトレーニング法は、特別なマシンを使わない、自分の体重を活かした「自重トレーニング」をベースにしています。運動嫌いだった私が厳選したトレーニングばかりなので、誰でも気軽に始められると思います。
最初は、1つのトレーニングを1日5分だけ行う、でもかまいません。大切なのは、5分でもいいから、毎日コツコツ実践し、継続することです。すると、必ず体は変わります! 慣れてきたら、鍛える部位や時間を増やしていきましょう。
そして、私のボディメイク法は、「食事」にも重点を置いています。「食事を見直すことで体の余計な脂肪を落とし、トレーニングで筋肉量を増やし基礎代謝を上げ、太りにくい体をつくる」ことができます。その詳しい内容は『人生が輝き出す! 美尻女医のボディメイク術』に書かれているので、ぜひご覧になってください。
皆さんも、すき間時間を見つけては、トレーニングを実践してみてください!
※この記事は『人生が輝き出す! 美尻女医のボディメイク術』(マキノ出版)から一部を抜粋・加筆して掲載しています。詳しくは、以下のリンクからご覧ください。