今の時代、いろいろなものが、じわじわと変わってきています。コロナ禍の冬は、換気や密を避ける自転車移動が増え、防寒具を充実させている人も多いのではないでしょうか。冬の防寒素材「ウール」に毛玉はつきもの。今回はティファールの毛玉クリーナーを紹介します。
ウールの季節に必要な手持ち家電「毛玉取りクリーナー」
冬といえば、セーター、マフラー、手袋、ニット帽。ウールの季節です。
特に今年は、コロナ禍でもあり、できる限り、歩きと自転車での移動を心がけていますので、交通費が浮いた分で、防寒具を充実させています。
それはさておき、毛糸を使ったものに毛玉は付き物です。昔は糸切りハサミでチョンチョンとカッティングしていました。刈った毛玉、糸くずが周りに飛び散ることがあるのが難点。お袋などは、その度に、掃除機をかけていました。
今は違いますね。回転式の電気シェーバーと同じ原理のメカを持つ電気毛玉クリーナーが当たり前。日本のメーカーではマクセルイズミがシェアを持っています。
ティファールの毛玉クリーナー
昨年、ティファールの毛玉クリーナーを手にした時、一番に感じたのは、「大人の女性」でした。可愛いものが大好きで、可愛いファッションに身を包むのがトーキョーガールで、その道具としてマクセルイズミの毛玉クリーナーがあるとすると、ティファールは、秋をイメージさせるシックな装いを毛玉クリーナーに被せてきました。
まず、フォルムが違います。日本人は器用と言いますが、その分、日本人が作る道具は、華奢で、小さく、ともすると取手などはつけない場合も多いです。ヨーロッパは違います。ほとんどのモノにちゃんと取手が付いており、きちんと持つときちんと使えることが前提に作り込まれます。
奇妙な昆虫と言われるツノゼミを彷彿とさせる流麗なデザインはその表れでしょう。奇妙でありながら、とても惹かれる形です。そして、色がシック。秋でもあり、私はバーガンディをチョイスしました。
もう一つ驚いたのは、単三電池2本が動力であることです。ヨーロッパは日本より北。当然防寒具は多いですし、毛布は必需品。どうしても、毛玉クリーナーを多用します。多分、日本で使うのより数倍使うのではないかと思います。このため、バッテリーもできるだけ大きくとなるわけです。
日本とタイプの異なる毛玉クリーナーが登場したわけです。
2020年モデルは次世代を見据えて
今、小物家電は、どんどん変わっています。変化を促している一番の要因は、ネットではありません。バッテリーです。自由な形で大容量。バッテリーが進化することで、より長時間、ハードな仕事をすることになりました。影響が大きいものは、小型ディスプレイを持つ家電と、小型モーターを持つ家電です。
単三電池2本で動かせるこの毛玉クリーナーに、ティファールはバッテリーを内蔵しました。
これで長時間使えますし、電気が切れても充電すればOK。電池を求めてコンビニに走ることも、ちょっと安い電池を求め、ホームセンターや100円ショップに走る必要はありません。また電池の廃棄に心を悩ませることもありません。
値段差は1400円。後述する別の進化点もありますから、バッテリー搭載により、約1200円程度の差でしょうか? 現在アルカリ乾電池は、安いもので大体30円。2本まとめて使いますので、60円。つまり20回使うとトントンとなります。充電池自体は現在、最低でも300回位は充電が可能です。そう考えると、バッテリー搭載モデルは、使えば使うほどお得と言えます。
ティファールらしい「取手収納」
2020年モデルのもう一つの特徴は「変形」です。取手格納ができるように設定されています。しかし、わざわざデザインを変え、金型も新しく作り直す必要があります。要するに利が薄くなるわけです。しかし、それでもティファールがデザインを変更したのは、完成形にしたかったのではないかと思います。
使わない時に、どうあるべきか?
モノが増えすぎた現在の大きな課題です。それに対しての答えが「折り畳む」。長く使うものであればある程、使わない時どうあるべきかを具現化することが必要です。
最後に
これだけの仕様になると、毛玉クリーナーとしては少々お高いものになります。定価で3,850円(税込)。しかし、使う時、電池を気にする必要がない。しまいやすいのは大いにプラスだと思います。
今回ので残念なのは「色」。黒単色展開です(※限定カラーでネイビーが登場)。これが2019年モデルのような大人色を出してくれれば文句ないのですが・・・。ぜひ、カラーバリエーション作ってください。
◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京散歩とラーメンの食べ歩き。