【沖縄でSUP体験】空港から15分の穴場スポットでサップ体験 海上ヨガや愛犬と楽しめるアクティビティも

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全長11mのアメリカ製キャンピングトレーラーに泊まれると聞き、TAMARU Camping Okinawaに行ってきました(詳細は過去記事をご覧ください)。筆者が沖縄に行ったのは11月。さすがにマリンアクティビティは無理かと思っていたのですが、那覇市内の「波の上ビーチ」でSUP(サップ)ができるとのこと。軽い気持ちで体験してきたところ、予想以上の収穫があったので、みなさんに報告します。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳 (さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラバッグなどのカメラアクセサリー、車中泊グッズなどの記事も執筆中。最近ではとうとう「究極のカメラバッグ」ともいえるキャンピングカーを購入した。作例の撮影という名目で北海道各地を旅行する生活を楽しんでいる。

那覇空港からクルマで15分、那覇市内唯一の海水浴場

SUP(サップ)とは何ぞや?

さすがの沖縄県那覇市も11月後半ともなれば、最高気温は20度を少し上まわる程度です。過ごしやすくはありますが、マリンアクティビティを積極的に楽しみたいという気温ではありません。

ところが、那覇空港からも国際通りからもクルマで15分の好立地に、那覇市内唯一の海水浴場「波の上ビーチ」があり、SUP(サップ)が体験できるというのです。SUPとは、Stand up paddleboard(スタンド・アップ・パドルボード)の略。サーフボードよりも大きめのボードに立ち、パドルを操って海上を進むマリンアクティビティです。友人の勧めもあったので、さっそく出掛けてみました。

沖縄でもっとも社格の高い「波上宮」に隣接するパワースポット

今回、体験取材にご協力いただいた「波の上 BEACH SUP」は、もちろん美しい海に面しているのですが、なにより驚いたのは、ビーチを見下ろす荘厳な神社。ここ一帯、見るからにパワースポットなのです。

何も知らずに波の上ビーチに到着した筆者たちを迎えてくれたのは、風格のある神社でした。

神社の崖下の海では、SUPに乗って(つまり海上で)ヨガを楽しんでいる集団も……!あとでスタッフのかたに伺ったところ、隣接する神社は「波上宮」といって、琉球八社の首座となる神社。神社本庁が認定する、沖縄県内で唯一の別表神社だといいます。社格も沖縄一だそうです。

タクシーを降りてビーチ沿いを歩いて行くと、ビーチパラソルやテーブル、イスなどが用意された「波の上 BEACH SUP」が見えてきます。

11月の日本とは思えないビーチリゾートぶりが、さすが沖縄という印象です。

少し早く着いたので、担当の方が来るのを待っていると、先ほど神社の崖の下でSUPに乗ってヨガをしていた人たちが戻ってきました。そう、「SUPヨガ」もこちらで体験できるそうです。海の上で、しかも沖縄でもっとも社格の高い神社の下でヨガ。さらに、日本サップヨガ公認インストラクターの指導が受けられるといいます。「なぜこちらを予約しておかないのだ!」と、友人を恨んだことはいうまでもありません。残念ながら、「SUPヨガ」(1時間6,000円)は完全予約制のため、当日の変更は不可。体験することはできませんでした。本当に残念。

SUPを体験してみた

泳げない人でも安心してチャレンジできる

諸説あるそうですが、「波の上 BEACH SUP」さんによるとSUPはハワイ発祥。ボードの上に立ってパドルで海上を進む、だれでも楽しめるマリンスポーツです。安定性の高いボードを使うので、すぐに立てて楽しめるのもポイント。「波の上 BEACH SUP」ではライフジャケットを着用するので、泳げない方でも安心してチャレンジできます。

「波の上 BEACH SUP」のスタッフのみなさん。写真左から代表の田中真史さん、上野将弘さん、姉帯直生さん。お世話になりました。

ここからは、友人の金子さん(水色のTシャツ)の様子を、写真で見ながら説明していきましょう。

ライフジャケットをしっかり装着して、パドルの使い方などのレクチャーを受けます。SUP体験に必要なものは、水着、タオル、帽子、サングラス、日焼け止め、ゴーグル(コンタクトレンズを使用している方)、メガネバンド(メガネ着用の方)、濡れてもよい靴、飲料(ペットボトルなど)です。可能であれば、上下のラッシュガードを着て、そのうえにTシャツとハーフパンツを着るのがベストだといいます。

陸上で習ったことは、リーシュコードを装着すること、パドルは身長よりも10cmくらい長く調整すること、パドルは1本なので左右交互にこぐこと、少し沖にこぎ出してからボードの上に立つことくらいです。

地上でのレクチャーは予想以上に短いです。ボードから落ちたときに体から離れないように、リーシュコードを装着して出発します。

見晴らしがよくて気持ちいい!

「なにかコツとかは?」という質問には「どちらかというと、乗ってみて慣れる感じのスポーツなんですよ」とワイルドな回答でした。

ボードを押さえてもらい、沖にこぎ出す金子さん。筆者のときは「押さえなくても大丈夫でしょう」と片付けられたのは、ここだけの話。実際、大丈夫でしたが。

実際に海にこぎ出して、はじめてボードの上に立つ瞬間は、かなり緊張しますが、ボードが安定しているので、思った以上に簡単です。しかも、一度立ててしまえば、予想以上に見晴らしがよく、ものすごく気持ちがいい!スタッフの方が「もう少しボードの前に立つのほうが安定しますよ」などの細かなアドバイスをくれるので、最初の緊張はすぐにほぐれ、楽しむ余裕も出てきます。体重やバランスの取り方、波や風の様子といった要素があるので、「コツというよりは、実際に乗ってみて慣れるほうが」という言葉にウソがないこともわかりました。

まるで生まれたての子鹿のような気持ちになれる、初めて立つ瞬間。このあと体験した筆者よりは、スムーズに立てていると思います。

1本のパドルで左右を交互にこぎながら、思う方向に進むのも最初は大変でしたが、徐々に慣れてくるものです。筆者は、ボードの上に仰向けになって漂う時間も楽しみました。1時間5,000円は高いかなと思いましたが、思った以上に時間がゆっくり流れ、11月に南国の海を満喫できたことを考えると、安いアクティビティといえるでしょう。

後半になると、笑顔を見せる余裕も出てきます。体幹の筋肉を使うので、運動量はそれなりにあるそうです。

沖縄県内初のバリアフリービーチ

水陸両用車の貸し出しなども用意

約1時間の「体験SUP」を終えて、ビーチでスタッフのみなさんにいろいろとお話を伺いました。「波の上ビーチ」は沖縄県内で初めて「バリアフリービーチ」を目指していて、身体障害者用のトイレやシャワーを完備、水陸両用車の貸し出しも行っていると教えてもらいました。

海中は浮力が発生するので、障害のある方も動きやすいといったメリットがあるそうです。ただし、ビーチに施設が整っていないと、海までたどり着けないといったトラブルも発生します。「波の上ビーチ」では2001年から、写真のような水陸両用車を用意するなど、障害のある方でも沖縄の海を楽しめる体制を整えてきました。那覇空港から15分という立地も、移動を考えると大きなメリットです。

障害のある方でも、座ったまま砂浜を抜けて海の中まで移動できる水陸両用車。海上に浮かぶわけではないそうです。

来シーズンに向けて「車椅子SUP」を準備中

到着時に見かけた「SUPヨガ」のほか、愛犬といっしょにSUPを楽しむ「SUP DOG」(1時間5,000円)や、10人乗りの大型SUPを複数人で楽しむ「BIG SUP」(1時間1人3,000円)といったサービスもあるそうです。さらに、バリアフリービーチとしての施設が整う「波の上ビーチ」の特性を活かして、来シーズンの開始を目指し、「車椅子SUP」の用意も進めているといいます。

写真は「車椅子SUP」のイメージです。現在、作業療法士や介護福祉士の方を中心に準備中。

車椅子でSUPと聞くと、ちょっと驚いてしまいますが、SUPはほかのマリンアクティビティに比べてボードが安定しているので、車椅子でも楽しめるそうです。海外ではすでにサービスを提供している場所があるそうで、「波の上 BEACH SUP」でも来シーズンのサービス提供に向けて、試行錯誤が続いているといいます。

まとめ

ちょっとの空き時間でも沖縄を感じられる穴場スポット

実際に行くまでは、「波の上ビーチ」が那覇市内唯一の海水浴場であることも、琉球八社の首座である「波上宮」があることも知りませんでした。沖縄の美しい海と神秘的な空気感を味わえる、おすすめの穴場スポットです。ビーチ沿いを散歩するもよし、シーサーが狛犬になっている「波上宮」を参拝するのもよいでしょう。空港や市街地からのアクセスが抜群によいので、ちょっと時間が空いたときに訪れることができるのもポイントです。

筆者も、このくらい海とボードが似合うとよいのですが……。スタッフの姉帯直生さん、海に慣れている感じがうらやましいです。

さらに時間があれば「波の上 BEACH SUP」で「体験SUP」ができます。筆者は、今回参加できなかった「SUPヨガ」に、次回ぜひチャレンジしたいと思っています。沖縄でもっとも格式の高い神社の下でヨガ、ものすごいパワーがもらえそうで、今からワクワクです。

アクセスもよく、バリアフリーなビーチである「波の上ビーチ」。観光客も年々増えているといいます。沖縄旅行の際に、ぜひ訪れてみてはどうでしょうか。

■取材協力
波の上BEACH SUP
電話:090-7232-1173

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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