カーテンレールのDIYでの取り付け方法や注意点についてご紹介します。カーテンレール取り付けをプロに依頼すると、現地調査代や出張費など、費用が高くなりがちです。もちろんプロが取り付けるのですから安全性は高いですが、本音を言えば財布の負担は減らしたいのではないでしょうか。カーテンレールはDIYでも取り付けができます。カーテンレールの基本の取り付け方を、実体験をもとにご紹介します。
カーテンレール取り付けの見積もりが高い!
両親が引っ越すことになり、新居の窓枠に合わせたカーテンレールの取り付けが必要になりました。そこで某ホームセンターに見積もりを頼んだところ、提示された金額はレール代・カーテン代・工事費と現地調査費込みで25万円。
設置箇所は10か所です。高いのか安いのかわかりませんが引っ越し前後は出費が多いため、おさえられるところはおさえたいものです。
カーテンレール取り付けDIYて引越し費用を節約!
「カーテンレールの取り付けだったら、自分たちでもできるよ」と言い出したのは、私の夫でした。
たしかに、わが家はちょっと大きな棚をDIYで取り付けています。カーテンレールは横に長く、吊るすカーテンも重量があるものの、基本は変わらないような気もします。両親もこまかいことにはこだわらない性格なため、「やってくれるならお願いしたい」と乗り気の様子。
さっそく、新居のカーテンレール取り付けDIYにチャレンジしてみました。
まずは採寸
まずは採寸です。カーテンレールの規格は1.82mか2.00mが一般の窓に適したサイズです。今回購入したのは一般的な機能レールの1.82mのダブルセットを10か所分、レール20本と付属の部品がついているタイプです。
レールは窓枠の外側から片側5~10cmほどの長さがはみ出ていると、窓枠をすっぽりと覆えます。上も同じく、窓枠の外側から5~10cmほどがベストです。窓枠の外につける付け方を「正面付け」といいます。
窓枠内に取り付ける場合は「天井付け」といい、窓枠の内側より1cmほどレールを短くしなくてはなりません。
さらに装飾レールというキャップ部分が大きいデザインのタイプなら、正面付けで左右10〜15cm窓枠より大きなサイズを購入します。
エアコン、クローゼットなどに干渉しないよう注意
さらに、つける箇所によってはエアコンとぶつかってしまう場合もあります。今回は新居だったためエアコンの設置工事が済んでいませんでした。そのため、注文したエアコンのサイズからレールの長さを決めました。
一般的なエアコンは幅80cmほどです。さらに両脇に5~10cmほどのスペースがないと取り付けが難しいため、エアコン取り付け箇所は90cmの幅を見ておくと安心です。
もしここにエアコンをつける場合、カーテンレールは窓枠ギリギリになる可能性もあります。
さらに実家ではクローゼットを開けたときに「扉がカーテンレール設置予定箇所にぶつかり満足に開けられない」といった問題も発生。こちらもレールを窓枠ギリギリにおさめなくてはなりません。
レールをカット!
規格の1.82mでは長すぎるので、それぞれエアコン・クローゼットに干渉せず、それでいて光が漏れない長さにカットをします。
レールには、各メーカーが用意したレールカッターというものがあります。
今回私たちが購入したのはカーテンレールメーカー大手、TOSOさんの「エリート」という製品で、ホームセンターや家具屋さんでも取り扱いがあります。エリートにはエリート専用のレールカッターがあり、使用することできれいにカットができます。
当然、わが家にエリートのレールカッターなどありません。あるのは、カインズで3,000円ほどで買ったジグソーのみです。「カーテンレールは糸のこでも切れるよ」という夫の言葉から、糸のこで切れるならジグソーでもいけるのでは?ということで、金物専用の刃をセット。
カーテンレールをカットしていきます。
ご近所から苦情が来るのでは……というレベルの騒音をあげながら、ジグソーの刃を走らせます。
やすりがけ
1分ほどでカット終了、切り口がギザギザとしていて危なそうです。
やすりで削って、表面をなめらかにします。
「ちょっと切り口が曲がっちゃったかも」と心配する夫でしたが、どうせキャップを被せるのだしお金をとるわけでもないのだからこれでOK!ということで、どんどんカットを進めていきます。
ブラケットを取り付ける
レールのカットが済んだら、ブラケットの取り付けです。ブラケットとは、カーテンレールを吊るす部品です。今回、私たちは窓枠の外にレールを取り付ける正面付けを選択しました。
窓枠とレールの長さのバランスを見て、均等にブラケットを設置します。
取り付ける箇所によっては、下地が入っていない場合があります。
下地がないとブラケットを取り付けるビスがしっかりと壁に食い込まず、カーテンをつるしたときにブラケットが外れてしまう可能性があり危険です。
下地がないところに差し込む場合は下地のかわりとなる便利な部品、「アンカー」を壁内に埋め込みますが、アンカーは一度差し込むと壁に大きな穴が空きます。
失敗はできないため、注意して使いましょう。
レールをセット
ブラケットを無事とりつけたら、レールをセットします。窓枠の中心とレールの中心位置を合わせて、真ん中のブラケット→左右のブラケットの順ではめ込みます。
ブラケットについているプラグに、レールをカチっと差し込めばOKです。
つづいて、ドレープ側(手前側)のレールも同じようにセットしましょう。
先にとりつけた奥のレース用レールと同じ位置にブラケットがきているか、下から目視でチェックします。
ズレをなるべく無くしたいかたは、きちんと測ってレールに印をつけてからセットすると良いですよ。
エンドキャップをセット
最後に、レールの端にエンドキャップを取り付けます。
今回のレールセットはエンドキャップがドレープ側のレールとレース側のレールとで繋がっているタイプだったため、レール取り付け後にセットするしかありませんでした。
それぞれに設置するタイプのエンドキャップなら、キャップをつけてからレールをセットしてもOKです。エンドキャップをレールの端にセットし、ドライバーでビスをしめていきます。
設置は15分程度
これで、1か所ぶんのレール設置が完成です。カット寸法を決めてから15分程度でした。エアコンに干渉することもなく、問題なく使用できています。気になっていた切り口のギザギザも、キャップをすることでまったくわからなくなりました。
レール代とカーテン代だけで済んだため、最終的な費用は20万弱ほど。見積もり段階よりも5万円も節約できました。
まとめ
カーテンレールの取り付けは、そう難しいものではありません。mm単位でどこまでもこだわる!という方でもない限り、ご自身での設置も可能です。引っ越しなどでカーテンレールを新調する予定があり、さらに費用をおさえたい方は、DIYでの取り付けも検討してみはいかがでしょうか。