今回は最近、街でよく見かける小型のシェアサイクル「LUUP(ループ)」についてご紹介するとともに、実際に乗車した感想をレポートしていきます。数年前から目にする機会が増えてきた電動自転車のレンタルサービスですが、コンパクトでスタイリッシュなLUUPは気になるところです。料金体系やシステム、利用方法とあわせて解説します。
コンパクトなデザインに注目のシェアサイクル「LUUP」とは?
東京と大阪で250ヵ所以上に普及
LUUPは、「新しい短距離移動インフラ」を目指して2020年から提供されているシェアサイクルサービスです。2021年4月現在は、東京に加えて大阪でも展開されており、サービス開始からわずか1年で250ヵ所以上に普及しています。
東京では主に渋谷・新宿・六本木・赤坂・虎ノ門周辺のエリアで提供されており、大阪ではキタ・ミナミ周辺エリアで利用することができます。今後は都心部を中心に、他エリアへの展開も予定されているようです。
LUUPの特徴・メリット
LUUPの特徴は、キックボード程度の小型サイズながらパワフルな電動アシスト機能を備えている点です。街乗りを想定した設計になっており、しっかりとした馬力を備えつつ、小回りの効く快適な乗り心地が人気を集める理由と考えられるでしょう。シンプルながらスタイリッシュなデザインにも注目です。
また、会員登録やレンタル、利用料金の決済までをスマホアプリひとつで完結できる便利さもLUUPのメリットと言えるでしょう。利用の流れ・使い勝手は、以前ご紹介したタクシーアプリ「GO」と近いイメージで、出先での移動手段として気軽に乗車できる点も嬉しいです。
料金は10分110円から!使いやすい価格設定も魅力
LUUPの料金体系は、「初乗り10分間110円+16.5円/分」というシンプルなものです。最初の10分間は移動距離を問わず110円で乗車可能なため、ちょっとした距離をスムーズに移動したい場合でも気軽にレンタルできます。
例えば、およそ10Kmの移動で1時間程度かかると仮定しても「110円+(50×16.5)=935円」という低価格で電動アシスト付き自転車を利用できる計算です。タクシーでの移動に比べると、コストパフォーマンスの面でも優れていると言えるでしょう。
LUUPの使い方・利用の流れ
ここからは、LUUPの使い方を簡単に解説していきます。まずはLUUP公式アプリをインストールしてください。
アプリは、以下のボタンからダウンロード(インストール)できます。iOSの場合は「App Store」から、Androidの場合は「Google Play」から行ってください。
LUUPの利用には、込み入ったアカウント登録などの手間は不要。「電話番号+決済情報」の2つを登録するだけで、すぐに利用をスタートできます。
インストール後、アプリの指示に従って電話番号を入力し、SMSで送付される6桁の認証キーを入力します。続いて、クレジットカードの情報をトップページから登録すれば、あとはマップに表示される「LUUPポート」から利用したい場所を選択するだけでOKです。
なお、利用時には、あらかじめLUUP本体をレンタルする「ピックアップ先」とセットで、返却場所となるポートを確認しておき、レンタル候補のバッテリー残量や駐車スペースの空き情報などを確認することも可能です。
目的地への到着後は、アプリの案内に沿って、駐車したことを証明する写真を撮影して共有すればライド終了です。料金はその場でクレジットカード決済となるため、目的地に着いたあとに支払で手間取ることもありません。
気になる乗り心地や使い勝手をレポート
ここからは、実際にライターがLUUPを利用してみて感じた乗り心地や使い勝手をレポートしていきます。なお、今回は友人の紹介クーポン(初回30分間無料)を利用し、六本木周辺~新宿までの移動手段としました。
まずはアプリの案内に沿って、現在地周辺のLUUPポートを探していきます。歩いてすぐの場所に利用可能な車両があることが確認できたので、ポートに向かいます。
LUUPポートに着いたら、アプリの指示に従って、自転車の「ロック解除」をQRコードスキャンで実施します。この際、セットで目的地となるポートを設定することも求められますが、こちらは後から変更可能です。行き先を変更したい場合や途中で返却したい場合には、その都度、目的地変更を行いましょう。
レンタサイクルのロックが解除できたら、続いてはアプリの案内に沿ってスタンドを下ろし、乗車を開始します。思ったよりもコンパクトなことに驚きましたが、電動アシストがしっかりしているため、通常のスポーツサイクル程度の感覚で利用できます。
下は乗車中の写真です。ギア変速のないシングルスピード仕様ながら、漕ぎ出し・巡航速度ともに軽快で、都内の街なかを移動するには十分すぎるほどでした。
そして、とにかく小回りとブレーキの動作がかなり良好で、車道でも住宅街でも安心してサイクリングを楽しめました!スマホスタンドや調整簡単なサドルの仕様なども、地味に嬉しいポイントです。
青山霊園付近を経由して自然を楽しみつつ、目的地の新宿に到着しました。途中、立ち寄りたくなった場所があったため、目的地を近くの別ポートに変更しましたが、全く問題なくスムーズに行えました。
最後に、レンタルした自転車を目的地ポートへと返却して利用完了です。アプリの案内に沿って写真を撮り、そのまま共有ボタンを押すだけで利用は完了。決済画面では料金のほか、移動距離や走行時間、消費カロリーやルートなども確認でき、レンタル終了後にも楽しめる嬉しい仕掛けが配されています。
まとめ
今回は注目のシェアサイクル「LUUP」について、利用方法や料金体系の紹介を踏まえつつ、その使い心地を実際にレポートしました。
サービスを提供する株式会社LUUPでは、シェアサイクル事業に加えて、2021年から新たに電動キックボードのシェアサービスも開始予定。海外では既に新たなモビリティ(移動手段)のひとつとして浸透しつつある電動キックボードが普及することで、都心部の交通網や街の風景は大きく変わっていくことでしょう。